江崎内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年9月26日

(平成29年9月26日(火) 11:20~11:33  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 9月23日土曜日から24日日曜日にかけて、航空機による初めての北方領土特別墓参が実施されました。訪問団は元島民の方と、その御家族の方、外務省の中根副大臣を始め、幸田内閣府審議官を含む政府同行者など、合わせて68名により構成されました。
 一行は、23日土曜日、予定通り中標津空港を出発し、国後班、択捉班に分かれ、それぞれ予定された墓参を実施いたしました。その後、択捉島を出発した択捉班は悪天候のため、国後島に着陸できず、(サハリン州)ユジノサハリンスクに着陸し、同地のホテルに宿泊いたしました。国後班は、(島内の)「友好の家」に宿泊いたしました。
 翌24日日曜日に択捉班は、ユジノサハリンスクから国後島経由で国後班と合流したのち、中標津空港に到着し、全行程を終了しました。
 悪天候のため、結果として日帰りはできませんでしたが、航空機の利用により、移動時間自体は短縮することができたことから、今後の元島民の方々の身体的な負担を軽減する方途を切り拓いたという点で、とても有意義であったと考えております。
 参加した元島民の方々からも、今後も継続してほしいとの声も聞かれますので、今回の経験を踏まえて、今後の継続や実施方法の改善に向けて取り組んでいきたいと考えております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)NHKの佐久間と申します。
 昨日、安倍総理が国難突破解散として、衆議院を解散しました。現職の大臣として、どのように選挙戦を戦っていき、どのようなことを訴えていきたいというふうにお考えでしょうか。
(答)特に安倍総理は国難の時と。消費税を幼児教育に充てるとかそうしたこと。もう一つは北朝鮮の複雑な問題。こうしたことも鑑みながら、このタイミングで解散を打たなければならないと。国難を克服するといったようなこともおっしゃってますが、やはり事態は急を要しているだけに、ここでしっかり国民に今日の状況を御理解いただくために、私は大切な選挙に入るといった気持ちを持っております。
(問)小池百合子東京都知事が希望の党を立ち上げて、大臣の下に就いていらっしゃった副大臣もそちらに参加されるということになっております。そのことの受け止めを教えてください。
(答)副大臣として随分お仕事もしていただいておりましたので、継続をと思っておりましたが、議員の立場、選挙区事情が、極めて複雑であります。そうしたことから、決断されたかと思いますが、私から副大臣の判断に対して、いろいろものを言う場面ではないと思っております。
(問)北海道新聞の片岡と申します。
 先ほどの墓参の件で伺います。先ほど大臣は大変有意義だったとおっしゃっていました。確かに船より早くてよかったなどと評価する声もありましたが、もともと日帰りには無理があるですとか、択捉にも出入域地点を増やしてほしいといった改善を要望する声が多々上がりました。空路墓参を来年以降も実現するためには、どういう手だて、どんな方策があるとお考えでしょうか。
(答)でき得れば、私は元島民の皆さん、御家族の気持ちも汲んで、これからも継続されれば理想的であるのではないかと思っております。
(問)理想的であろうという大臣の思いはよく分かるんですけれども、それに向かって大臣が今後、例えば他の省庁と何か協議をするですとか、具体的な方策というのを教えていただければと思います。
(答)御案内のように、プーチン大統領と安倍総理は頻繁に首脳会議を行っておられて、今度の航空墓参も安倍総理からの意向を受け止められてのロシアの判断であったかと思います。元島民の方も随分御高齢になっておりますが、これからもでき得ればこうした状況が願いであると。
 ただ、この御高齢の方対象のみならず、私は特に北方領土に関しては、あくまでも北方領土は我が国の固有の領土であるとの啓蒙活動をするときに、是非これからもこのような状況が続けば、大変両国にとって友好的であり、有意義であるといった考えを持っております。
(問)共同通信の中田です。
 話戻りまして、解散のことなんですけれども、大臣先ほど、事態は急を要しているというお話をされましたが、北朝鮮情勢が緊迫する中で、政治空白を生むような解散に対して、野党側からは解散している場合かという批判というか、国民側からもそういう声が出ているんですけれども、それについてどうお考えになりますでしょうか。
(答)それぞれ選挙を戦うに、野党は野党のいろいろ(大義)名分をつくられると思うのですが、正に総理が国難の場面と言われて、極めて今難しい状況に、日本の立場は置かれているといったときに、国民に信を問うタイミングであるのではないかなと思っております。
(問)あと小池百合子都知事の希望の党に関してなんですが、副大臣始め、民進党ですとか、日本のこころですとか、いろんな党から合流する動きがあって、そういったいろんなところから流れていっている動きについてどうお考えになっているかというのが一つと、大臣自身、希望の党、小池都知事が国政に進出することに関してどういうふうにお考えになるか。
(答)私は何度も言いましたが、新生党、新進党、自由党、保守党、保守新党、そして政策協定をもって自民党に6党目に入党し、それぞれの与野党の立場を十分に理解している1人であります。
 したがって、小池さんが党を立ち上げられたけれども、やはり東京都知事ですので、大阪でも橋下さんの一件がございますが、東京は正に日本の首都中の中の首都でありますし、オリンピックも抱えているときに、東京都のみならず、日本全域のことを考えたときに、ここで新しい党を立ち上げて、国民、有権者にどんなアピールをされるか、これは注視したいと思いますが、私は非常に複雑な考えを持っております。
(問)朝日新聞、永田です。
 今の発言で、複雑な心境になっているというお話がありましたけれども。
(答)やはり、新しい党ですし、国民の皆さんが注目している人物には違いありません。例えば、維新(の会)で橋下さんが、当時大阪府知事、大阪市長だったときに、非常に注目を浴びておりましたが、そうしたことに類似しているのではないかなと思っております。
(問)重ねて質問なんですけれども、そういった過去の国政に進出されてきた政党と軌を一にしている。同じように地方政党から国政に進出してきたという形になっていると思うんですけれども、これについての大臣の評価というのは。
(答)これも御自身のお考えがありますし、なかなか勝負師的なところがありますね。勝負師的で都知事を行いながら、さあ国政にというと、難しい場面があるのではないかなと思っております。

(以上)