松山内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成29年8月15日

(平成29年8月15日(火) 10:40~10:51  於:中央合同庁舎第8号館1階s101記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。
 それでは、私の方から1点、少子化対策担当の大臣として報告をさせていただきます。
 企業主導型保育事業につきましてですが、今年度末まで2年間で5万人分の受皿を整備すべく取り組んでまいりましたが、このたび経済界の御理解を得て、整備量を新たに2万人分程度増やして、合計7万人分程度を拡大するということにいたしました。この2万人分の上積みによりまして、子育て安心プランで打ち出された約22万人分の受皿整備の前倒し実施を図ってまいります。
 従業員の皆さんの多様な就労形態に応じた保育サービスを行うということができるこの事業、大変多くの企業から関心が寄せられておりまして、今年5月に行われた第1次募集では約3万9千人分の申請がございました。
 このたび整備量拡大を踏まえて、明後日17日木曜日から第2次募集を開始いたします。多くの企業が積極的に応募してくださることを期待いたしております。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です、よろしくお願いします。
 先週、科学技術・学術政策研究所がレポートを公表して、論文指標における日本のランキングが更に低下したと、これについての受け止めと今後の取組について教えてください。
(答)文部科学省科学技術・学術政策研究所が行った調査でございますが、日本の論文総数が世界第4位と、また、世界に影響を与える注目度の高い論文では4位が9位になるということなどで、10年前の調査結果と比べて順位が低下したとの結果が得られたというふうに承知をいたしております。
 政府としましては、こうした我が国の科学技術に関する現状認識を踏まえて、第5期の科学技術基本計画に従って、基礎研究・学術研究の推進に向けた取組強化を掲げているところでございます。具体的には、基礎研究の強化に不可欠な科学研究費助成事業の充実、あるいは大学等の基盤的経費の確実な措置を図るとともに、民間資金も活用した挑戦的あるいは革新的な研究開発を抜本的に強化をしていくということにしております。
 私としましても、イノベーションの源泉である基礎研究強化は、極めて重要だというふうに認識いたしております。改めて、文部科学省など関係省庁連携をとりながら、着実な取組を強く推進してまいりたいと思っております。
(問)毎日新聞の細川です。
 企業主導型保育について伺いたいんですけれども、改めて増やす理由ということと、いつまでに2万人分かということを教えてください。
 あともう一つ、一部の報道で地域枠の拡大、緩和ということが書かれていましたけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。今現在分かることがあれば教えてください。
(答)まずこの企業主導型保育事業の推進ですが、2万人分については、今年度の予算1300億の中で達成ができるというふうに理解をいたしておりまして、何とか今年度中に7万人ということで進めていきたいと思います。
 また、地域枠でございますが、子育て安心プランにおいて、施設運営の安定を一層図ることができるように、従業員枠の空きが出た場合にその空き枠を利用して地域枠、50%の上限を超えた地域枠対象者の受入れを可能とすることを打ち出しているわけでありますが、地域枠を50%の上限を超えても受入れを可能とするということで、詳細は現在検討中でありまして、地域枠を撤廃するということは今考えておりませんけれども、前向きに検討いたしております。
(問)待機児童が結構都市部を中心に増えている中で、企業主導型保育はかなり需要はあるとは思うのですけれども、改めてその狙いと期待についても一言お願いします。
(答)この事業につきましては、企業の立場から見ると休日やあるいは早朝・夜間といった多様な働き方に応じた柔軟な保育サービスが提供できるということ、加えて女性活躍や人材確保という面でメリットがあるものというふうに感じております。我が国の喫緊の課題である待機児童対策の推進と一億総活躍社会の実現に資するものであると、企業の積極的な取組を促していきたいと考えております。
(問)化学工業日報の伊地知と申します、よろしくお願いします。
 大臣にとって身近に感じる科学技術というのがもしあればお聞かせいただきたいなと思っています。例えばスマホの充電する時間が短くなったりとか、これは電池の技術革新かと、あとは液晶、IGZOなんかが貢献しているのかと思います。
 例えば私なんかは、ガラス瓶がペットボトルになって随分軽くなって、例えばこれは運ぶときにも随分燃費がよくなったりとか、運ぶ量が増えたりとかということで、随分産業的にも貢献していると思うんですけれども、それからプラスチック、ペットボトルというのが素材としてリサイクルされたりとか、今や植物からプラスチックができるという技術が出て、バイオマスでということなんですけれども、大臣にとって科学技術、身近に感じるものがあればお聞かせいただければというふうに思います。
(答)様々今おっしゃっていただいたような身近にあるものから、先般種子島にも行ってまいりましたけれども、ロケット開発を目の当たりにしまして、今度の「みちびき」が成功するとカーナビの精度が、走っている車線、3車線だったらどこの車線を走っているかぐらいまでになるというようなことも聞き、また、宇宙飛行士の油井さんからも、様々な科学技術の宇宙に関することですけれども、目の当たりにしました。是非次の打ち上げには行ってみたいと思っているのですが、様々これから少しいろいろな中小企業が考えているような技術も含めて、しっかり私どもも吸収して強く推進していきたいと思っております。
(問)毎日新聞の細川です。
 本日は終戦記念日となるんですが、靖国神社に参拝する御予定が今のところあるかどうか、改めて伺えればと思います。
(答)予定はいたしておりません。
(問)玉串料の奉納などは御検討されていますでしょうか。
(答)考えておりません。
(問)NHKの鈴木です。
 「みちびき」関連で少しお伺いしたいんですけれども、今回、打ち上げ直前に延期になりまして、既定値内だけれども安全をとって延期というふうに決めましたが、顧客としてこの判断をどう評価するかというところと、あと「みちびき」は打ち上げ延期になりましたけれども、整備状況、整備計画に影響はありますでしょうか。
(答)今後の計画については、延期になりましたけれども、予定どおり進めていくという状況でございます。私が聞いているところ、原因は衛星の方ではなくてロケット本体の方だということですので、これが整備され次第、また原因が究明され次第、打ち上げの日にちは決まってくるのだろうと思います。
 私も文科大臣の林先生も一緒に行っておりました。そんな中でびしっと説明があって延期だということですので、三菱重工の専門的な方々の御判断ですから、それは打ち上げに何百億ものお金がかかるわけですから、しっかり原因究明していただいて次の打ち上げに備えていただきたいというふうに申し上げたところでございます。
 本当に内容を知れば知るほど、かなり今後の宇宙ビジネスのベンチャーの振興でありますとか、身近に国民生活の中でプラスになることがたくさんあるということも理解できましたので、期待をしているところでございます。
(問)フジテレビの和田でございます、よろしくお願いします。
 不勉強で恐縮なんですが、先程の企業の保育の件ですが、5万人から7万人分に拡大するというその2万人という数字なんですが、これは何か意味合いなり根拠がある数字なんでしょうか、2万人拡大という数字は。
(答)待機児童解消加速化プランのもと、昨年度から今年度末までに5万人を計画して、まず28年度は2万人を達成いたしました。今年度の第1次募集におきまして3万9千人までいきました。それで5万人にはあと1万1千人あるのですが、それも含めて7万人まで今年度の予算1300億でやれるという判断をしたものですから、今年度内に7万人の枠までやってみようということで判断したわけでございます。

(以上)