鶴保内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年5月30日

(平成29年5月30日(火) 9:24~9:29  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 私の方から、1点だけ冒頭に御報告しておきたいと思います。
 IT総合戦略本部・官民データ活用推進戦略会議合同会議が、本日閣議前に開催されました。その中で、「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」を策定いたしました。その後、閣議において、決定いただいたことを御報告申し上げたいと思います。
 本計画は、昨年施行された「官民データ活用推進基本法」に基づく計画として、初めて定めるものでございます。
 計画では、電子行政、健康・医療・介護、観光、農林水産等の八つの分野を重点分野に指定いたしまして、国民や企業にもたらすメリットを示しつつ、2020年を一つの区切りとした上で、講ずべき施策を盛り込んでおります。
 計画の策定自体が目的ではありません。これを、着実に効果が見える形で実行することが重要であるということでございますので、PDCAを作り、そしてしっかりと有言有実行で回していくこととさせていただきたいと思っております。
 詳細につきましては、IT総合戦略室にお問合せいただければと思います。
 私の方からは以上であります。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 今の官民データ活用推進基本計画についてお聞きしたいのですけれども、例えば、重点施策として、200くらい挙げられたと思うのですけれども、この中で、残念ながら、例えば警察庁の信号のデータとか、そういうもの、幾つか入らなかったものもあって、ただ、そういうものを活用すれば、例えば今の自動運転とか衛星情報とか、そういうのを組み合わせて沖縄の交通渋滞対策、他のところもそうですけれども、そういうのにもつながるかと思うのですけれども、今回、入らなかったものについて、今後、どういうふうに取り組むのか。大臣としてはどのようにお考えでしょうか。
(答)少し精査しなければ、正確なことはお答えできかねるのですが、その入らない分野、それぞれにおいて、何らかの事情がやはりあったのだろうと思います。技術的に正確性を担保できないとか、あるいは現実問題として、まだそれを一体的データとして管理・管轄する部局なりが無いとか、様々な事情があったのだろうと思いますので、それをもう少し私どもとして精査し、今、御指摘のような案件であれば、確かにそのとおりだと思いますから、それは我々としても常に目を光らせて、働き掛けをしていきたいと思います。
(問)あともう一つ、今回、宇宙の衛星データについても、今後、原則的に公開していく、情報収集衛星を除いては。これによって宇宙産業の活性化も期待されるのですけれども、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。
(答)これは、昨日、宇宙関連の団体の大きな会議でも申し上げましたが、宇宙関連二法ができてから、大変、今、勢いを持って各産業がこの分野に飛び込んできておられる。その中での肝となる分野だと思います。
 宇宙関連のデータ、宇宙関連産業から引き入れられるデータを利活用するにおいて、そのハードの面で、特に各産業がひしめき合って、参入を企図しておられますが、重要なのは、そのデータの利活用の方法、そしてまた利活用するための分析のための人材育成ではなかろうかということです。
 常に宇宙開発戦略本部の方でも議論しておりますので、もう少し時間を頂きたいと思います。その上で、しっかりとした方針と同じようなマイルストーン、ロードマップを策定していきたいと考えています。

(以上)