鶴保内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年3月31日

(平成29年3月31日(金) 9:37~9:51  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 まず私の方から三、四点。
 一つ目は、昨日まで沖縄へ出張し、南城市で行われているバスの自動運転の実証実験を視察させていただきました。また、那覇空港の駐車場や接車帯の状況を視察して、今、那覇空港に降りられる観光客やその往来の方々が、動線としてどうなっているか、渋滞に対して何かこの辺りの改良の余地がないか等々を見学してまいりました。その後、沖縄コンベンションセンターや沖縄科学技術大学院大学(OIST)等を訪問させていただきました。沖縄コンベンションセンターについては、御存じのとおり今、MICE関係の企画が出ておりますので、現状としてあるコンベンションセンターがどのように使われているか、また、今後のMICEの建設に向けての資料等々の、何かの資料になるかということも含めての意識でございます。OISTは、当然のごとく新しく来られたピーター・グルース学長が現場でいかに努力をされておられるか等々について、意見交換をさせていただきました。特に自動車の実証実験につきましては、古謝市長らとバスに同乗させていただきました。この中にもいらっしゃってくださった方もいらっしゃるかもしれませんが、正着性というんですか、バスがきちっと決められた場所に止まるという技術や、バスの乗客に対しての車両の運行状況の情報を伝達する仕組みなどを体験させていただきました。大変快適でなおかつ可能性があるものだと思った反面、今後、技術的な課題もまだまだあるんだなということも感じてまいっております。今後、6月までには実証実験を別の場所でまた行うということも視野に入れております。
 二つ目、防犯灯や防犯カメラを、いよいよ沖縄の各地各所で作らせていただきたいと思います。平成29年度の沖縄振興予算に計上しております、防犯灯・防犯カメラ等緊急整備事業の準備でございますが、那覇市など幾つかの市町村において未報告とはなっておりますが、おおむねほぼ全ての市町村から設置についての予定が出てきておりますので、速やかにこれを設置し、一日も早い安心・安全を取り戻す沖縄にしていきたいと考えております。
 それから3点目でありますが、沖縄空手発祥の地のホームページの立ち上げをさせていただきます。御存じのとおり、沖縄が空手発祥の地であるということは有名な話でありますが、なかなかそれを御存じない方も多いということもあって、ホームページを本日立ち上げさせていただきました。沖縄では、今でも型を中心とした伝統的な沖縄空手が脈々と息づいておりまして、その魅力を是非国内外の多くの方々に知っていただきたいと思います。ホームページの内容としては、沖縄空手の紹介や沖縄空手の偉人のエピソードなどを掲載しておりますので、是非御参照いただきたいと思います。
 あとは、IT総合戦略本部及び官民データ活用推進戦略会議の合同会議を持ち回り開催させていただきました。これらは、御存じのとおり、ITの官民データの活用という分野においてデータ流通を強力に進めるため、安倍総理から関係閣僚に対し、強く様々な指示があったということであります。具体的にはIT戦略本部にお問合せをいただければと思います。
 以上であります。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 二つ教えてください。一つは、今週、科学技術の総合戦略の骨子案が示されたんですけれども、その中でかなりいろいろな制度改正だとかいろいろなことが書かれている。ただし、委員からは、より具体的に書けないものかとか、より実効的な記述ができないものかというのがあったんですけれども、そういうのは各省調整の中で事務レベルでやっているとなかなか難しいと、政治レベルで大臣自ら各省の大臣とかと連携しながらやらないと難しいと思うんですけれども、大臣として、今後そういう司令塔機能を強化するためにどのように取り組んでいかれたいのか、そこら辺を教えてください。
(答)もう分かっていただいていると思いますが、これは素案でありますから、なおかつ骨子案になりますから、具体策というよりも大きな方針、骨太の方針に落とし込むための骨子でございます。
 それを受けて我々としては様々な具体策を練っていくわけですけれども、もう既に今、官民投資拡大イニシアティブとしてアクションプランを立てて、大きくは制度改革アクションと、それから予算編成プロセス改革アクションと、それから最後は、シーズとニーズをくっつけるためのフォーラムの設置等々を考えさせていただいておりまして、それらについての具体的な内容は、以前もお話ししたとおり様々もう出てきております。
 これこそ正に部局の皆さんに、今、必死になって汗をかいていただいているところでありますから、今は結論を出すことが全ての目的だという段階に本当は来ておりまして、今、言われたとおり関係各省にお願いをしながら、特に制度改革アクションの中で公共調達のための、公共調達の一定割合を中小企業に発注するべきなのではないか等々は、これは我が省というよりも関係各省全部にわたる話なので、それぞれの省庁の皆様に担当の方々に来ていただいて、その努力をお願いしているところであります。正に今おっしゃっていただいたとおりやらせていただいておりますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。
(問)あともう一つ。今日のIT戦略本部の方なんですけれども、情報銀行とかPDS(パーソナルデータストア)とかのあちらについて、総理から必要な法整備等を検討することと指示があったんですけれども、具体的に今後、関連法の提出とかそういうことについての見通しというか、そこら辺についてはどうでしょうか。
(答)これからということです。
(問)日刊工業新聞の冨井です。
 沖縄のバスの実証実験について、先程、すごく乗り心地は良かった半面、技術的な課題はあるというお話でしたが、例えば乗られて何か大臣がお気付きになった課題点というのは、何かありますでしょうか。
(答)私の立場でこれが駄目、あれが駄目というのは、なかなか言いづらいところではありますが、国民目線に立った考え方をするならば、一日も早い実用化を目指さなければなりません。実験をして良かったねで終わっているわけにはいかないわけであります。少なくとも政府では、最終的に2020年をめどにというふうに打ち立てていますから、その意味においてのものであると、発言であると御理解いただいた上、私が乗らせていただいた率直な感想を言うと、大変乗り心地は良いし、大変すばらしいものだということは分かります。ただ、交差点等々がたくさんあるとなかなか難しい部分があるんだとか、それから対向車が来ると、少し今、安全のためにブレーキをかけて、一旦対向車をやり過ごしてもらうというようなことを、説明として受けておりまして、技術的にはできるのかもしれませんけれども、こうしたところを一日も早く大丈夫ですよと、これはこうなりましたよということになっていただきたいなという、そういう思いであります。
 他にもGPSを使ったもの、今は、自車の位置を認識させる技術が、GPSではなくて、路面状況を見てのそういう技術を使ってやっていると聞いておりますから、これらについてもまだ今後改良の余地があるんだということも聞いてまいりました。これらのことについて一日も早く進めていくんだということであります。
(問)沖縄タイムスの上地です。
 昨日、大臣が沖縄に行かれた際に、後援会の方も発足されていらっしゃると思うんですけれども、その後援会の発足経緯と、また、沖縄の皆さん、後援会を作ってくださった皆さんにどう応えていくのかという点をお願いします。
(答)発足経緯と言われても、後援する会を作ってやろうかというお話を頂きまして、お断りする理由もありませんし、それぞれの方々のお声に、できるだけ多くの方に沖縄の状況を聞けるような風通しの良いものを作っていきたいという思いも、私自身もありましたから、喜んでということで発足になりました。大変立派なものを作っていただいたなという感想であります。
 それから今後、沖縄の皆さんにということでありますけれども、繰り返しになるようでありますが、様々な声を聞いていくことが、これは沖縄に限らず政治で働く者にとっては大切なことであります。したがって後援会ができました、その後援会の皆さんだけの声を聞くのではなくて、いろいろな各地各層の人たちとも懇談を持ち、いろいろなお話を聞いていきたいというのが、私の基本的スタンスであります。
(問)フジテレビ、和田でございます。
 簡単にで結構なんですが、高度情報通信の総理の指示事項で、一つだけ分かれば有り難いなと思ったんですが、取材不足で恐縮なんですが、1番目の、国民が一つの窓口で必要最小限の費用でオンラインによる行政手続云々とあるんですが、これはイメージとしては、この行政手続とはどこからどこまでのものが念頭にあって、なおかつこの一つの窓口というのは、どこでこんな膨大なことができるようになるんだろうかという素朴な質問で恐縮なんですが、この指示の中身なんですが。
(答)現状で進んでいるのは、住民票や戸籍の写し等々のサービスですね。こういったものについて今、公共、地方公共、正式名称は何。
(事務局)詳細は、また後ほど事務的にもやらせていただきたいと思いますけれども、行政手続というのは、法令で根拠を持っているような手続でして、片方が行政で片方が国民だとか事業者だとか、その間の手続になります。
 一つの窓口でというふうに言っているのは、あまねく全てを一つでというよりかは場面ごとに一つでということですので、例えば結婚するだとか引っ越しをするだとか、そういう場面を設定した時に複数の手続が重なることがありますので、そういったものを一つでまとめていくというイメージでございます。
(問)そうすると国・地方とありますが、膨大な量の情報を一つの窓口で扱うというようなことをイメージしていいんですか。
(答)(事務局)法令に基づいて大体4万ぐらいの種類の手続がありますけれども、それを一つ一つまずは棚卸しをしていくことから始まるかなと思いますけれども、それをターゲットにしていきたいと思っております。
(答)さっき言いたかったのは、自治体クラウドのことです。

(以上)