鶴保内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年2月24日

(平成29年2月24日(金) 9:15~9:24  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 私の方からは、1点、御報告申し上げたいことがございます。
 コンテンツやファッション、デザイン、食、観光など、今後の経済成長の原動力となるクールジャパン関連産業を担う人材の育成や集積の在り方について検討を行うため、この度、私を座長とするクールジャパン人材育成検討会を立ち上げさせていただきたいと思います。
 平たく言うと、ゲームなどを作るプログラマーや、あるいはその組織を経営する方々の人材が不足しているとか、レストランの職人・料理人なんかはたくさんいらっしゃるけれども、その経営者が少ないとか、フィルムコミッションをやった後に、その地方でそのフィルムコミッションのロケ地をてこにして観光地化するような、そういうプロデューサー的役割を果たす人材が少ないとか、クールジャパンに関連する人材が各地各所で枯渇しているという指摘が多く出ております。
 これらの問題点について、きちんと対応するべく検討会を立ち上げさせていただくことになります。
 この議論をいただいた上で、5月をめどに報告書を取りまとめさせていただきたいと思います。
 また、検討会での議論に資するために、本日よりクールジャパン人材の育成に関する意見や情報の募集を行いますので、併せてお知らせいたしたいと思います。
 詳細は、知財事務局にお問合せいただきたいと思います。
 以上であります。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 昨日、未来投資会議の構造改革徹底推進会合で、内閣府から国立大学への評価性資産の寄付についての提案があったのですけれども、要は、アメリカの場合は評価性資産を寄付するとその分減税が受けられる。日本の場合は評価性資産を寄付した人が、更に税金を払わなければいけない。そういう問題について税制改正をした方がいいのではないかという提案があったのですけれども、大臣としては、世界で最もイノベーションが起きやすい国を実現するために、そういうことについてはどのようにお考えでしょうか。
(答)私もその方面に明るくなくて、大変申し訳ないのですが、結論から申し上げるとしっかり持ち帰って検討させていただきたいと思います。
 評価性資産と一言に言われても、いろいろなものがあるのではないかとも思いますし、その上、アメリカとの比較において、それがどういう意味を持つのか。自分もつぶさに深掘りさせていただく時間を頂ければと思います。
 ただ、御指摘のとおり、このことがイノベーションに対してマイナスになるような何かがあるようであれば、これは引き続きまた皆さんと一緒に、御指摘を踏まえて、何らかの報告をさせていただければと思いますので、少し時間を頂ければと思ってございます。
(問)NHK、奥住です。
 今日からプレミアムフライデーが始まりますけれども、本日の予定をお聞かせいただきたいのと、あと、まだこれが最後ではないと思うので、今後、プレミアムフライデーをどのように有効活用していきたいかというのをちょっとお聞かせください。
(答)私は、明日から新潟へ出張させていただく予定でございますので、本日は午後から早めに移動させていただく予定にしております。
 向こうでは、政治家の皆さんと少し懇談会を持つぐらいの予定でありますので、特に公務というわけではなく、政務に近いです。明日からは、前々から予定しておりました視察が入っているという感じであります。
(問)共同通信の市川です。
 今のプレミアムフライデーに関連して、大臣の下で内閣府の職員の皆さんもたくさん働かれているとは思うのですけれども、大臣から何かプレミアムフライデーに関して指示とか声かけとか、そういうのをされたとか、されるとかという予定はあるでしょうか。
(答)いや、特に今回のことを思ってしてはいませんが、周りには早く帰ろうと言っているのと、それから今朝ほど閣議でも総理が冗談というか、笑いながらではありましたけれども、ボウリング大会などをやらないようにという話がありました。それは仕事の延長になりますからと。そのことは、先ほど、総理の言葉ですよとお伝えしたぐらいであります。
 働くなと言うのも、かえって命令的なものにもなりますし、また、もちろん、働いてと言うわけにはいきませんし、それは皆さん、各自各所でどういう休み方が一番良いのかを判断していただいて、趣旨を理解していただくというのが、一番適当なのではないかと思っております。
(問)朝日新聞です。
 関連なのですが、総理から改めてこの件、プレミアムフライデーについて、どういうお話が閣僚懇を含めあったのかどうか、お願いします。
(答)ボウリング大会の話ぐらいしか記憶にないわけですけれども、バッジを配られまして、経産大臣から、このバッジで皆さん周知してくださいという話はありました。
 あとは、役所が、予算委員会等々の国会の事情が許せば、プレミアムフライデーを履行しますというぐらい、条件付きのプレミアムフライデーでもあったということもあります。
 したがって、私どもとしては、この第1回のプレミアムフライデーの成功をしっかり履行すべく、ある意味努力をせねばならないのではないかという認識で今のところおりますから、それはそれぞれの大臣も同じ思いなのではなかったのかなと思っています。
(問)そのボウリングの件が出た時に、閣僚のどなたかから何か反応なりは出ていましたか。
(答)みんな笑っていました。
(問)読売新聞の原です。
 一部報道で、年内には「情報銀行」に関しての実証実験を行うという報道がありましたけれども、その検討状況等をお聞かせいただければと思います。
(答)まず本日10時から開催しますワーキンググループにおきまして、中間取りまとめの案について議論が行われます。
 今後、その中間取りまとめを踏まえて、多様な関係者によって実証実験等が行われ、データの流通活用が促進されるということを期待しております。
 もちろん、この「情報銀行」について、様々な御意見があることは承知しておりますが、一方で、このデータ流通、データ活用の重要性というのは、ゆるがせにできない、そして、ありとあらゆる科学技術者、あるいは産業界の皆さんから、多くの要望が寄せられていることも事実でありますから、我々としては国民の声に虚心坦懐に耳を傾けつつ、しっかりとこの議論を進めていきたいと考えております。
(問)年内にも行うということでいいですか。
(答)もちろん、2018年には法制度整備を目指したいですから、中間取りまとめとしてはそれぐらいのペースでないと間に合わないのではないかと思います。

(以上)