鶴保内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年11月18日

(平成28年11月18日(金) 9:29~9:43  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 私の方からは3点、報告がございます。
 まず一つ目は、これまで沖縄振興特別措置法等に基づき、社会資本の整備や北部振興事業、一括交付金、税制など、各般にわたる沖縄振興策を推進してきました。この度、これら沖縄振興策を広く周知していくため、ホームページを拡充するとともに、新たにフェイスブックも立ち上げさせていただくことといたしました。本日9時40分目途で更新させていただくようであります。ホームページにおいては、沖縄振興一括交付金の対象事業を地域ごとに紹介するなど、政府の沖縄振興策について詳しく解説させていただいております。また、沖縄県や市町村のホームページへのリンクはもとより、教育や雇用など、日頃の生活に関連したリンク集を設けることにより、政策の紹介のみではなく、沖縄県民の皆様が日常生活でも活用できる総合的なサイトとさせていただいております。一方、新たに立ち上げるフェイスブックにおきましては、沖縄担当部局の様々な会議や諸行事等の取組のほか、公共事業、北部振興事業、一括交付金等の中から代表的な事業を抽出し、概ね1週間に1事業の頻度で掲載してまいりたいと思います。本日はまだ立上げの状態でありますが、今後、順次内容を拡充いたしまして、来年1月には概ねコンテンツをそろえる予定であります。 これらに加え、振興策の内容が具体的に理解できるようなパンフレットの作成も進めていく予定であります。今後とも積極的な情報発信に努めていきたいと思います。
 二つ目でございます。クールジャパンのマッチングフォーラムにおける連携の優良事例・商談会の出展希望企業の募集について、御報告がございます。我が国の魅力あるコンテンツとそれ以外の分野が連携し、一体となって商品・サービスなどの海外展開を進めることを後押しするため、来年2月にクールジャパン官民連携プラットフォーム事業の一環として、「クールジャパン・マッチングフォーラム」を開催いたします。マッチングフォーラムでは、連携の優良事例を表彰するとともに、コンテンツ企業と他分野の企業との出会いの場となる商談会を実施することにより、連携事例の創出を加速させてまいりたいと思います。本日よりウェブサイトを立ち上げ、連携の優良事例と商談会への出展希望企業の募集を行いますので、積極的に御応募いただきたいと思います。詳細につきましては、知財事務局までお問合せいただきたいと思います。
 三つ目でございますが、私が担当いたします原子力委員会において、取りまとめを予定しております、根拠に基づく情報体系の整備に関する見解について、御報告させていただきたいと思います。 今回の見解では、国民の方々がインターネット等を活用して、知りたいと思う情報について根拠までたどれる情報体系を整備していく旨、提案されております。提案の背景として、国民の方々が原子力についての様々な疑問、あるいは懸念、不安、こうしたことに対して、一つ一つ科学的な正確な情報に基づいて理解を深めて合理的に判断いただき、合意を形成していただくことが不可欠と考えておるという事情がございます。こうした観点から、一般向けの情報から根拠を分かりやすく解説したもの、そして、その上段階として、更にその根拠そのものまでたどれる情報のトレーサビリティを整備いたしまして、国民の方々が知りたい時に、科学的に正確な情報を入手できるようにすることが重要と考え、本見解が取りまとめられる予定であります。また、本見解を受けて、10の関連機関がこの問題意識を共有し、協議会を設置することを合意する方向と聞いております。詳しくは原子力委員会事務局まで御確認いただきたいと思います。
 以上であります。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 昨日の大臣とCSTI(総合科学技術・イノベーション会議)の有識者議員との会合で、科学技術予算の充実について取りまとめられたと思うんですけれども、それについて改めて大臣の科学技術予算、ちょうど予算編成も大詰めですけれども、取組の姿勢というか、思いについて教えてください。
(答)昨日も御指摘がありましたけれども、呼び水となる数兆円がやはりこれからの研究開発において大きなポイントになってくるんだろうと思います。したがいまして、科学技術基本計画の目標を達成するためにも、これはまずはしっかりと確保する、このことを今、期しておるところであります。
(問)あともう一つ、今の原子力委員会の見解なんですけれども、実際に国民が根拠までたどり着ける状況になるというのは、いつ頃を目途としているんでしょうか。
(答)そのサイトを見ていただければ、そこに順次、リンクを貼っておりますので、興味のある方はですよ、段々と専門的になっていくというふうに理解をいただきたいと思いますけれども、その自分の思うべき情報にたどり着けるような仕組みになっております。
(問)ただ、その時に、一番の根拠にたどり着くようになると、多分、論文になると思うんですけれども、ただ、一方で、オープンアクセスが進んでいない論文誌も多々、日本国内にもありますし海外にもあると。そういうようなところまで、アクセスが制限されている状態で、それについてオープンアクセスは一方でG7の科学技術大臣会合でどんどん進めなきゃいけないというようなことが国際協調の中で言われていますけれども、原子力の理解を深めると同時に、そういうオープンアクセスを進める、そういうようなことについて、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。
(答)委員会の定見、見識に従う部分はやっぱりあると思います。あまり非常識な情報に混乱されないようにしていきたいとは思いますが、できる限り広く、いろんな意見があるんだと。私もこれは話を聞いた時に指摘したんですけれども、反対意見について、こちらが恣意的にアクセスできないような形にしては国民の信頼そのものを失ってしまうから、その辺りをどうやって防いでいくかということについては、特に神経を配ってやるべきだというふうに申しましたら、もとよりそのつもりだと。いろいろな反対意見がある中で、こういうことがやっぱり正しいのではないかと、国民が自分で思えるような、そういうものにしていきたいという意見であります。
(問)朝日新聞です。
 沖縄の翁長知事が、先の定例会見で、大臣の土人をめぐる一連の発言について、こう話されました。
 一番、閣僚の中で沖縄に気持ちを寄せて、沖縄の振興を一緒に頑張っていく立場であるのに、そういった言動が複数回にわたりあるのは大変残念だと。沖縄の歴史も踏まえ、なぜ沖縄担当大臣という役職があるのかも含め、もし議論する機会があればしっかりお伝えしたい、大変遺憾で残念だ、というふうにおっしゃったのですが、それについての受止めをお願いします。
(答)それ、いつですか、言われたのは。
(問)先週の定例会見ですね。
(答)改めて言われたということではないんですね。
 全く、誤解の部分もおありだと思いますし、私も是非お話をさせていただく機会があれば、いろいろ議論をしたいと思っています。
(問)また、大臣は昨日の国会議員のパーティーで、説明をすると釈明と言われると。なおかつ、こういうところで変なことを言うと、言葉尻を捉えられるというふうに発言されているんですが、沖縄側の一連の反発も含めて、言葉尻を捉えているという認識を持たれているんでしょうか。
(答)そうではありません。一般論として、国会議員のパーティーで様々な発言がそういう状況を呼んでいる部分もあるということを、私自身も経験しましたけれども、そういうことがあるからということを申し上げたのであります。
(問)決して沖縄側の反発について、そういうふうにおっしゃったわけではないという。
(答)いや、違いますよ。
(問)琉球新聞の池田です。
 先程のフェイスブックの立上げなんですけれども、様々な会議や行事等の取組とか事業とかを抽出して紹介するということなんですけれども、大臣としてどういった事業を紹介していきたいのかということと、そのフェイスブックを立ち上げた背景には、沖縄の税制とか、事業というのがなかなか国民に知られていないという部分のお考えがおありなのかということも考えられるのかなと思っているんですけれども、その辺りのお考えを聞かせていただければ。
(答)振興策がどういう形で実生活に影響しているかを、浸透して、周知していただくことは、県民の皆さんの御理解を深める意味でも大変重要なことなんだろうと思いますし、また、部局としてもやりがいを保ち得ることだと思います。
 なおかつ、今回はフェイスブックだけではなくて、このホームページにおいて一括交付金の対象事業を地域ごとに紹介させていただいて、一般の県民の方々が自分たちの生活の中でこういうことはできないのかという疑問に答えられるように、できるだけしていきたいということを申し上げてまいりました。
 例えば、奨学金、今、もう立ち上がっているのかな。
(事務方)まだです。
(答)まだかな。これから、子供たちが就学する時に奨学金がどんなものがあるのかとかですね。職を失ってしまった、その時に社会的なサポートはどんなところがあって、どういう窓口に行けばいいのかとかですね。この間から沖縄の現場へ行かせていただいて、そういう社会的なサポートにアクセスできていない住民の皆さんも多いということも聞きましたから、少なくとも私たちとしては、こういう不幸な事例にしっかりサポート体制を整えるべきなのではないかという問題意識で、このことを始めさせていただきました。
(問)もう一点、続けてお聞きします。
 来週から党の税制調査会の議論が始まっていくわけなんですけれども、現時点での沖縄関連税制について、どういった手応えというか、形なのかというのを、今のお気持ちというか、お考えをお聞かせください。
(答)しっかり県の言うこと、各県民の皆さんの声にしっかり耳を傾けて、沖縄の担当大臣として働き掛けをさせていただきたいと思っています。
(問)フジテレビ、和田でございます。
 1点は簡単にで結構です。先程、例の発言の件の質問があったものですから、その関連で、確認だけ。
 近々、県知事とお会いになるような、これが目的ではないにしても、機会というのはおありになる。
(答)予算の要望に、上京されるという話は聞いておりますが、それが一番早くなるのかどうか分かりません。
(問)それ、いつ頃。
(答)いや、まだ調整中です。
(問)それから、こちらはちょっと不勉強で恐縮なのですが、もう一点、クールジャパンの方なのですが、細かいので事務方でも結構ですが、この表彰する対象というのは、このプラットフォームに参加している123の中からのことなのかということと、同じく、マッチング出展企業というのも、この123の中からということなのか、もっと幅の広いものなのか、その点だけ。事務方でも。
(答)(事務方)プラットフォームメンバーに限らず、広く一般に募集するものです。
(問)表彰の対象もそうなんですか。
(答)(事務方)表彰の対象もそうです。
(問)なるほど。ということは、表彰の対象は勝手に選んじゃうんじゃなくて、あくまでも募集して応募された中から選ぶという。
(答)(事務方)そういうことになります。

(以上)