鶴保内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年10月18日

(平成28年10月18日(火) 9:22~9:28  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 私の方からは2点御報告を申し上げたいと思います。
 昨日、沖縄へ出張いたしました。「沖縄の道路渋滞対策と新たな交通環境を考える有識者懇談会」を立ち上げ、そこに出席させていただきました。以前もこの会見で申し上げておりますが、県民一人一人が振興を実感できるような政策を果断に進めていくという意味においても、基礎的インフラである道路渋滞を総合的に解決していくことが喫緊の課題であると判断をいたしましたので、有識者の方々にお集まりをいただき、今後、年内に取りまとめをさせていただくぐらいのスピード感を持って解決していきたいと考えております。
 それからもう一つは、明日19日は、日ソ共同宣言に署名してから60年となります。これを機に、一人でも多くの方に北方領土問題について知っていただきたいと思いまして、北方領土問題について分かりやすく解説したホームページを立ち上げることといたしました。明日19日に、内閣府北方対策本部のホームページに掲載し、随時更新してまいりたいと思います。国内世論の啓発を強化することこそが解決の力になると思いますので、皆さんも奮って御覧いただきたいと思います。
 以上であります。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 昨日、九州大学の研究グループがiPS細胞から体外で卵子を作成することに成功したと。これについての大臣の受止めをお願いしたいんですが。
(答)まず、マウスでできたからといって人間でできるとは限らないという前提はあるにせよ、画期的なことなんだろうというふうには思います。ただ、内閣府としては、こういった問題については従前から議論をしておりますが、今後の研究の進展を見ながらではありますけれども、総合科学技術・イノベーション会議の生命倫理の専門調査会において、国内の動きや専門家の意見等も聞いた上で、生命倫理の観点から議論を深めていかねばならないというふうには思っております。いずれにしましても、今後の推移を見守っていきたいと考えています。
(問)もう一つ、中国が有人ロケットをまた成功しまして、これから独自の宇宙ステーションを作っていくと。これに対して、宇宙政策担当大臣としてどのように対応されていくのか。
(答)これが平和目的であり、純粋に科学技術の進展という意味において、世界的な進展を促すものであるということであれば、歓迎したいと思います。
 我が国といたしましても、有人宇宙(船)の飛行について積極的にこれまでも関与してまいりましたけれども、様々な技術発展を連携をとりながら、我々としても何ができるかを考えていかねばならないというふうに考えています。ただ、特に我が国の方向性としては、有人宇宙を単独でするという方向ではなくて、科学的探求目的のために探査船でありますとか、そういった方向にも力を入れておるところでありますので、我々としても焦ることなく、しっかりと地歩を固めていきたいと考えています。
(問)朝日新聞です。
 先程、大臣からお話があった北方領土について立ち上げるというホームページについて、もう少し具体的にどういうものなのか、意図も含めてお願いします。
(答)以前、この席で申し上げたことがあったかと思いますが、北方領土といいましても、位置関係や島の名前ぐらいは皆さんよく御存じだったと思うんですが、その中で今どういう状況になっているか、また歴史的経緯について詳しく述べられる方というのはどれぐらいいるのか等々、相当私たちとしても努力をせねばならない部分があるんではないかと思いました。
 特にファクトとしての事実をしっかりとホームページ等々を通じて広報することによって、知りたいと思う国民のニーズに応えられるようなものを作り上げていきたいと考えております。
 したがいまして、我々の方から一方的にプロパガンダをするということでは全然なく、どういうことでしょうかというような質問コーナーのようなものを設けて、随時これを更新していくぐらいの作りにしていきたいと考えております。今も実を言うと、作ったものの、これも足りないのではないか、あれも足りないのではないかと部局で議論をしまして、それをこれから少しずつ作って、すぐまた更新をしなければならないのではないかというような議論が出ておるぐらいでありますので、これから皆さんとともに国民的な意見箱みたいなものにもできたらと考えております。

(以上)