石原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年6月30日

(平成29年6月30日(金) 10:26~10:32  於:中央合同庁舎第8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 本日の閣議ですが、特段御報告する案件はありません。
 私の方からは、先般お話をさせていただきましたとおり、今日が5回目のプレミアムフライデーでして、今月は文化がテーマになっています。本日はこの会見の後、国立近代美術館で開催されて、御案内を頂戴しているのですけども、「プレミアムフライデー・サミット」へ参加させていただきたいと思います。午後は、高円寺にあります銭湯の「小杉湯」さんで銭湯文化を味わいたいと思います。御存じのとおり、銭湯、床山、町火消というのは江戸の三大文化の特徴ですので、そういうものがまだ脈々と残っている。もちろん数は減ってきているわけですけれども、このようなところをお訪ねさせていただきたいと思います。
 「プレミアムフライデー・サミット」では、スタートから5カ月を迎えた実態、手応えといったものがどうなのか、そして働き方改革や消費喚起に向けた事例、地方でもいろいろな取組が行われていますので、地方の方もいらっしゃいますので議論をさせていただきたいと思います。経団連の側からは石塚副会長も主催者として参加されますけれども、実は、「未来投資戦略」の「官民プロジェクト10」の一つとして実施されるものです。経済界を挙げて様々な取組について経済再生大臣として後押しをさせていただければと考えています。
 「小杉湯」さんは、2月のプレミアムフライデー開始時点から「プレフロ」と銘打って積極的な取組を行ってくださっておりまして、1日の入場客が500人という、銭湯でも極めて人が多く来るところで、先日私も行ってきたのですけども、外国人の方やアーティストの方やいろいろな方々が来ていて、特徴的だったのは、銭湯はどこへ行ってもお年寄りが多いのですけども、ここは若い方と外国人の方というのが特徴だったと思います。先程申しましたとおり、文化を切り口に取り組むことになっていますので、銭湯に行かせていただくということです。入りたい方は、ワンコインですので、どうぞ。タオルも全部貸してくれますので。

2.質疑応答

(問)本日、消費者物価指数が発表されました。上昇幅が前月に比べて拡大しましたが、大臣の受け止めをお願いいたします。
(答)いつもこのCPIの話は御質問が出るのですが、月ごとに出ますけれども、一喜一憂せずにトレンドをしっかりと見ていくことが私は重要だと思っています。いわゆるコアです、生鮮食品を除く。これは今は、WTIは若干低目ですけど、エネルギー価格の上昇もありまして前年比0.4%と、5カ月連続のプラスと。コアコアで見ますと、前年比に0.0%、前月比プラス0.1%となっていて、基調は横ばい圏内で推移しているのだと思います。
 今後の物価動向に与える影響についても一つ押さえておかなければいけないのは、経済全体の需給状況を示します、いわゆるGDPギャップというのは改善しています。賃金も4年連続ベアが実施するなど流れができていますし、今日、高市総務大臣から御報告ありましたけども、失業率が上がっている理由の一つには、タイトになってきて、もっといいところに職を探そうというような、そういう自発的離職者がいるというような報告でしたので、雇用環境がこのままいきますと当然賃上げの流れというものは、いい人を採ろうと思えば雇用環境と賃金を上げていかざるを得ませんので、そういう方向はいい方向に行くのではないかと考えています。デフレ脱却に向けた改善は引き続いて続いているというような認識です。
(問)その経済統計に絡めまして、今日は家計調査の方も発表されまして、足元では改善の兆しが見られるものの、現状は15カ月連続でマイナスという状況がまだ続いております。その点について改めて大臣のお考えを聞かせていただけますか。
(答)これは二つあると思うのですが、家計調査の取り方の問題ですよね。ですから、統計改革の中でも話題に上がっていると思います。これが1点目と、やはり世帯人員が減少しているということが大きいのではないでしょうか。
 ですから、やはり国会でも答弁させていただいていますように、消費を捉えていくには全体のGDPベースの個人消費を見る必要があるのだと思います。それを見ますと、自動車、国内旅行、外食ですか、こういうサービス消費に前向きな動きが見られて。皆様方も、例えば金曜日の夕刻からミッドナイトにかけてファミレスなどに子供さんとかグループが増えているというのは、やはり1年前には見られなかった光景ではないかなと思っています。それから、あとハンバーガー店など、一時期悪くなったものが良くなっているなど、緩やかな持ち直しというのはやはり正しいような、見た感じではそういう気がいたします。
 今後ともそういう流れが、先程の雇用と所得と、そして三つ連動していますので、持ち直しが続くことを期待しているところです。

(以上)