石原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年5月24日

(平成29年5月24日(水) 17:20~17:25  於:中央合同庁舎第8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 それでは、「月例経済報告等に関する関係閣僚会議」の概要について、御報告をさせていただきます。
 景気の現状についての総括判断ですが、「一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」として、先月から判断を据え置かせていただいています。
 先行きについてですけれども、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もありまして、緩やかに回復していくことが期待されます。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意をする必要があります。ここのところは、先月と変わっていません。
 以上です。

2.質疑応答

(問)二つ質問させていただきます。
 一つは月例の方ですけれども、特に消費が悪くはないですけれども、よくもない、もう半年以上も据え置きが続いておりますが、雇用情勢がいい中で消費が伸びない要因について、どうお考えになっているかお聞かせください。
 もう一つは、月例とは外れるのですけれども、与謝野馨氏、経済財政担当大臣を何度もお勤めになられた方がお亡くなりになられましたけれども、これについて一言お願いいたします。
(答)まず、月例には関係ない与謝野先生の方からお話をさせていただきたいと思うのですけれど、本当に最後までがんと戦われて、御立派であったと、心から哀悼の誠を奉じたいと思っています。
 実は、与謝野先生が東京都連の幹事長のときに、私が初めて幹事長代理に与謝野先生から任命されまして、そのとき初めて東京都連の役員になったという、大分昔ですけれども、そのようなこともありましたし、写真が大変お上手で、大分いろいろな方との写真を撮ってもらいまして、今でも私のオフィスに飾ってあります。本当に改めて、心から哀悼の誠を奉じたいと思っています。以上です。
 質問の方に戻らせていただきたいのですけども、個人消費は雇用と所得環境の改善というのは、これは数字でみる限り間違いなく続いていると思います。マインドも持ち直しているから、今回も事務方からの報告にありましたとおり、ファストフードやファミリーレストランなどの外食や旅行といったサービス消費に前向きな動きが出ていることは、月例経済報告において報告させていただきました。
 総じてみますと、持ち直しの動きが続いている。そのメジャーを大きいメジャーにすると物足りないし、小さいメジャーで言うならばそこそこであると、こういうことなのではないかと思っています。
 今後についても、春季労使交渉の結果というものはまだ全て出ていませんけれども、4年間間違いなくベースアップはあったわけで、これは中小にも行っていますので、持ち直していくことが期待されるわけです。
(問)すみません、ちょっとお答えにくい質問かもしれないのですけれども、今回月例では緩やかな回復基調という形で、判断維持という形だったわけですが、一方で日銀の方で、展望レポートで拡大という表現も使って上方修正と、その拡大の意味というのは日銀と内閣府でもちろん定義とか違っているというのは前提というところの上で、ちょっと若干日銀の判断が個人的にはちょっと前のめりな感じもちょっとしたのですけれども、大臣として日銀の判断とか、あるいは内閣府とのずれといいますか、その辺りはどういうふうにお考えでしょうか。
(答)今、御指摘になられた件は、経済財政諮問会議において、中曽副総裁から展望レポートについての説明があって、「緩やかな回復基調を続けている」から、今、おっしゃった「緩やかな拡大に転じつつある」に上方修正しましたということを御説明いただきました。
 表現ぶりの違いというのはやっぱりあるのだと思いますが、先程の御質問の中にありましたとおり、景気全体について前向きな動きが続いているとの認識は多分、今原稿を書かれている皆様も、日銀の方も、内閣府の者もそう違いはないのではないのかなと思います。
 ですから、その景気の基調に関する見方については、大きな違いはない。御存じで質問されているのだと思いますが、日銀が判断を変えるときのテクニカルな部分があると思いますので、そこのところは詳しくは私も聞いていませんので、どういう意味があるかというようなことまでは日銀の方と今回は話していませんので、次回展望レポートで説明があるときに、お聞かせいただきたいと思います。

(以上)