石原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年12月13日

(平成28年12月13日(火) 8:43~8:47  於:官邸エントランスホール)

1.発言要旨

 今日の閣議において、皆様方に御報告する案件はありません。

2.質疑応答

(問)先週、TPPが国会で承認されて、関連法も成立しましたが、改めて大臣の受け止めをお願いいたします。
(答)衆参合わせまして政府に対する質疑が100時間近く、参考人の御質疑までを含めて頂きますと130時間、十分な質疑をさせていただいたと考えています。
 国会の中でも答弁させていただいておりますけれども、TPPというものは、自由貿易を進化させていく上で非常に重要なものであります。21世紀の環太平洋に新しい貿易ルールをつくっていく。そして、そこに参加する国々が、自由と民主主義と基本的人権と法治主義という共通の価値観のもとに、より連携を深めること、きずなを深めることによって、戦略的な意義も大変強い。アメリカが政権移行期にありまして、予断を許さない状態ではありますけれども、こういうものを国会の意思としてもしっかりと示させていただけたということは、大変意義のあることだと考えています。
 今日この後ですけれども、各国の大使の方々をお招きいたしまして、我が国としては手続が国会で終了した、あとは政省令の整備をした後、寄託国であるニュージーランドに御報告させていただく、こういうことをお伝えさせていただきたいと考えています。
(問)昨日、今年の漢字一文字が「金」という漢字に選ばれました。大臣にとって、今年の漢字は何になりますでしょうか。
(答)私は、ひたすら「耐」えるです。
(問)その理由は。
(答)それはやはり1月にピンチヒッターとして登板をさせていただいて、通常国会は当初の予定とは大分違う展開を見せて、TPPが危うく漂流しそうになった中で、臨時国会で聞かれていて感じられたと思いますけれども、野党の皆様と参議院ではかなり建設的な質疑をしていただいて、形を得ました。しかし、その一方で、11月にトランプ次期大統領が誕生して、正にアメリカの政権移行期に日本がしっかりしていないといけないと。これから新政権ができて、半年後ぐらいにUSTRの代表も決まってくるであろうと。そういう中で粘り強く説得するとともに、それだけではなくて、今日から首席交渉官による日EUのEPAも本格化していきます。日本が政治的に安定している今こそ、自由貿易の灯をしっかりと守っていくと。どうしても保護主義的な動きが、特に欧州は移民の問題で各国大変御苦労されていて、どうしても内に内に目が向きやすい状況にある中で、やはり戦後のこの発展を支えてきた自由貿易体制を、WTOは少し足踏みしていますので、しっかりと日本としてできることをやっていかなければならないのではないかと考えています。

(以上)