加藤内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成29年4月28日

(平成29年4月28日(金) 9:13~9:27  於:中央合同庁舎第8号館1階s101記者会見室)

1.発言要旨


 閣議での発言は特にございません。
 冒頭2件、まず、連休を利用して、ベルギーのブリュッセル、デンマークのコペンハーゲンに出張したいと思っております。5月1日に出国して、5日に帰国予定であります。
 今回、拉致問題担当大臣として初めてベルギーのブリュッセルに出張し、欧州議会を訪問いたします。EUは拉致問題を含む北朝鮮の人権状況の改善に向けて、国連総会や国連人権理事会において10年以上にわたり決議案を我が国と共同提案しており、なかんずく拉致問題の解決に向けては緊密な連携・協力関係にあります。
 今回の訪問の機会を通じて、欧州議会で対日関係や対朝鮮半島関係などをつかさどる議員との間で、北朝鮮の人権状況の改善のための具体的な施策について忌憚のない政策対話を行うことにより、拉致被害者の一日も早い帰国の実現につなげていきたいと考えております。
 また、ベルギーへの訪問に先立って、少子化対策の担当大臣として、社会保障分野において先進的な取組を行っているデンマークを訪れ、メルカド児童・社会大臣と会談し意見交換を行うとともに、国立社会福祉研究所の訪問や児童福祉施設などを視察する予定であります。
 2点目でありますが、お手元に資料を配らせていただいておりますが、休眠預金等活用法について、休眠預金等活用審議会等に関する規程が4月24日に施行されました。これを受けて、お手元の資料のとおり、委員10名及び専門委員9名を本日任命いたしました。第1回の審議会は5月の下旬に開催することにしております。
 この審議会では、当面、基本方針の審議を行うことになりますが、休眠預金などの活用に際しては、透明性を確保するなど国民の信頼を得る仕組みを構築するとともに、休眠預金等の効果的な活用が社会の諸課題の解決に資するよう、充実した審議がなされることを期待しているところでございます。
 私の方からは以上2点になります。

2.質疑応答

(問)NHKの伏見です。
 御発言いただいた出張の件なのですけれども、北朝鮮の情勢が厳しくなる中での今回の出張となるわけですけれども、出張を通じてどういったことを目指したいか、どういったメッセージを発したいかというところを改めてお聞かせいただければと思います。
(答)先ほど申し上げましたように、EUとは共同提案等をこれまでも連携を取ってきたわけでありますが、直接、EUに行って関係者とこうした話をするというのは初めてということであります。そういう中で、今回この北朝鮮の情勢について、意見交換をする、また、北朝鮮の人権状況の改善について政策対話を行うということ。また、今回は拉致被害者の御家族にも御同行いただくことになっておりますので、その被害者の方から直接その思いをお話しいただくことによって、切迫感を共有できる機会にしたいと思っております。
 さらに、これを一つの契機として、国際的な連携、特にEU、あるいはEU各国との連携の強化につなげていきたいと思っておりますし、また、欧州議会の議員の方を中核に今回政策対話をするわけでありますけれども、新聞等、広報等も通じて、一般の方々も含めてこの問題についての認識を深めていただく、こういう機会にも是非していきたいというふうに考えております。
(問)朝日新聞の平林と申します。
 一昨日、渋谷駅でアダルトビデオとJKビジネスについて街頭活動と、あと昭和女子大学でのシンポジウムがあったわけですけれども、政府としては5月に本格的な対策をまとめるということで、それに向けて大臣の現段階でのお考えとか、お気持ちなどがあれば教えてください。
(答)4月を集中月間として、警察等でも取締りや補導の強化等を実施したり、それから、政府においても相談窓口の周知を図る等、SNSとかあるいはそうした啓発サイトをより活用する。そして、今御指摘のあったように、ある意味では広くより知っていただくということ、また、そういう事態がままある渋谷というところでキャンペーンをさせていただきました。
 そこでは本当に地元の方も大変多くの方に御参加をいただいたというふうに思っておりますし、今回のこうした一連の様々な行動を通じて、その経験も持ち寄って取りまとめの作業に入っていきたいというふうに思っております。
 すぐやれるもの、少し時間掛かるものというのがあると思いますけれども、しっかりと取りまとめをさせていただいて、こうした被害が起こらないように、また、起きた場合においても相談がしっかりできることによって、その被害を最小限という形にとどめるべく、どういうことがやれるのか、これをしっかりと盛り込んでいきたいと思います。
(問)対策作りを巡っては、内閣府だけではなくて、警察ですとか、厚労省ですとか、法務省とか、様々な府省庁が絡んでくると思うのですけれども、その辺でなかなか対策をとるのは難しいのではないかという声もありますが、その辺について課題はいかがでしょうか。
(答)逆に今回こういう形で私が座長という形で全体を取りまとめるということで、それぞれのやっている一つ一つの施策が有機的につながっていくということにもつながっていくと思いますし、言わば縦と横と様々な視点で見ながら、現在取り組んでいる施策において、穴がないのか、あるいはもっとこういった面で強化できるのではないか、場合によってはもっと人それぞれが連携をとってやれるのではないか、様々な視点からしっかり議論をして、先ほど申し上げたように被害を起こさない、あるいは被害が起きても相談等をすることによってそれを最小限に食い止める、こういう中身にしていきたいと思います。
(問)テレビ朝日の柊と申します。
 休眠預金の件で質問させてください。
 今回、メンバーを発表されましたけれども、メンバーを選んだ基準というのはどういったところにあるのでしょうか。
(答)今回の休眠預金等活用審議会では、審議事項としては基本方針、基本計画の議論等を行うことにしているわけでありますし、元々は国民の皆さんの預金を原資としているわけでありますから、これを適正かつ効果的に活用するための制度構築、運用というものをしっかり議論していただく。そういう観点から、各種の社会的課題などに知見のある有識者の方、あるいは社会的投資、起業支援に知見のある方、地域経済や地域金融に知見のある方、あるいは制度の適正な運用の観点からコンプライアンス、ガバナンスという観点での知見のある方と、こういった幅広い方々にこのメンバーに御就任をしていただきたいということで、選定を進めてきたところであります。
 それから、現場の声を適確に審議に反映していくという観点から、実際に子ども・若者支援、日常生活等を営む上で困難を有する者の支援、地域活性化の支援、これが法律において活用の対象としている3分野でありますけれども、そういう3分野において実際に、また具体的に社会課題の解決に取り組んでいる方、あるいは中間支援を行っている方も専門委員として入っていただいて、正に現場の声をこの審議の中に反映していただきたいと考えたところであります。
(問)テレビ朝日の柊と申します。
 重ねてなのですけれども、今回この委員の中では、銀行関係者というと、千葉銀行の執行取締役の方になるのですけれども、メガバンクが入っていないというのは何かあるのでしょうか。
(答)特段メガバンクだからどうのこうのということはございません。ある意味では地域でそうした取組をしていく、それにまた金融的な支援もしていく、そういう動きもあるのだろうと。そして、もちろん金融にも精通しているということで、今回飯嶋さんにお入りをいただいているということであります。
 別にメガバンクが入ってはいけないということもありませんし、入らなければいけないということもないと思いますし、発生の件数から言えばそういったこともあるのかもしれません。そこはむしろ預金保険機構の部分の話なので、我々はいただいた国民のそうした預金をどう活用するかという観点に立った審議をしていただくということで、こうした皆さんにお入りいただいたということであります。
(問)共同通信社の浅田です。
 一昨日、今村前復興相が自らの発言の責任を取る形で辞任しました。この発言自体は党内からもかなり厳しい意見が出ていましたが、まずこれについての大臣の御所感と、重ね重ねになりますが、最近政府与党内から軽はずみな言動が相次いで、離党したりであるとか、役職をやめたりとかする事が相次いでいます。これについての御見解をよろしくお願いします。
(答)今村大臣の発言が、やはり東日本大震災の被災地の方々のその思いに対して、その気持ちと全く反するものであったということだと思いますし、また、安倍内閣そのものも、総理が常におっしゃっているように、全員が復興大臣の思いを持って、そして、東日本大震災からの復興を一番ということで掲げてきたわけでありまして、そういったことも踏まえて、やはり我々一人一人、復興に関してしっかりとした姿勢で取り組んでいかなければならないという思いを私自身は新たにさせていただいておりますし、また、党等からも様々なある意味では苦言も頂戴をしているわけでありますので、引き続き大臣たる立場として、その責任をしっかり全うしていけるように取り組んでいきたいと思います。
(問)産経新聞の桑原です。
 今日、3回目のプレミアムフライデーなのですけれども、連休前ということで更にちょっと余りできないという人も多いという声もありますけれども、今後のプレミアムフライデーを進めていく上でどのように考えていらっしゃるかというのと、大臣は何か今日、考えていらっしゃれば、お願いします。
(答)今回は土曜日お休みの方は明日からゴールデンウイークに入るということもありますので、そういった意味からも、プレミアムフライデーとして少し早く切り上げてというよりは、今日はしっかり仕事をして明日からしっかりゴールデンウイークを楽しみたいという方もいらっしゃるのだろうと思いますので、それはそれぞれ、どういうふうに休日も含めて設定されるかというプランに応じて対応していただければいいというふうに思いますけれども、また、プレミアムフライデーというのは別に今月だけで終わるわけではありませんので、毎月実施されるわけなので、それぞれの中でこうしたことを通じて、ある意味では消費の喚起ということもあるのだと思いますけれども、私の立場からすると、自分がどういう働き方をしていくのかという、そういった意味においても、このプレミアムフライデーが、別にプレミアムフライデーだけではなくてもいいと思いますが、様々な形でそれぞれの時間をいかに有効に使っていくのか、そういう観点から進めていきたいというふうに思っております。
 私に関しては、1回目は都内、2回目は静岡に行かせていただきましたけれども、プレミアムフライデーと言いながら、一つのイベントといいますか、公務という形でありましたが、今日は私の本当の意味でのプライベートとして、プレミアムフライデーを少し考えてみたいなというふうに思っております。

(以上)