山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年4月18日

(平成29年4月18日(火) 8:46~8:55  於:官邸3階エントランスホール)

1.発言要旨


 2件、御報告があります。
 まず本日の閣僚懇談会で、総務大臣を始め関係大臣から、「平成29年度テレワーク・デイの実施」について発言があり、私からも「平成29年度テレワーク・デイ」における国家公務員のテレワークの実施について発言しました。
 我が国では、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機として、関係省連携の下、テレワークの更なる国民運動化を図るため、本年度からオリンピック開会式が行われる7月24日に全国的にテレワークの実施を呼び掛ける取組であります。また、あわせてテレワークの推進にも資することから、地方創生の推進に向けて、各省のサテライトオフィスの積極的な御検討、御対応をお願いしました。
 2件目です。
 国立公文書館では、お手元の資料にありますように5月7日まで、特別展「誕生 日本国憲法」を開催しています。今回の特別展は、日本国憲法の公布原本のほか、憲法問題調査委員会の会議録など、制定過程で作成された、他では見られない資料を多数展示し、憲法誕生までのプロセスを丁寧に紹介しております。日本国憲法の原本を直に見られる貴重な機会でもあり、昨日の午後、時間の許す限りですが、私も見てまいりました。メディアの皆さんも是非国立公文書館に足をお運びいただければと思います。
 詳細は事務局にお問い合わせください。
 以上です。

2.質疑応答

(問)大臣、一昨日の発言についてお伺いしますが、大臣はセミナーの中で、文化財について、日本では指定されると、火や水も使えないでという発言ですとか、あるいは二条城に関係して、英語表記に関係する発言があったかと思いますが、一部でそういったことに対して事実誤認であるという指摘もなされているわけですが、大臣はどのように認識されていますでしょうか。
(答)その記事の方は事実誤認だったと思っています。
 京都市にも確認しましたけれども、これまでは国宝・重要文化財に指定されていた、例えば二の丸御殿では、水も火も使えておりませんでした。ただ、これが、昨年10月のスポーツ・文化・ワールド・フォーラムの時に初めて、池坊さんが生けられて、御殿内で水を使用した。あそこに私は行ったことがないなんて書いてありますが、二条城には何度も行っています。そして、直に確認して、初めてこの国宝の場所で水が使われることがあったんだと感激したところでありまして、ようやく変わったということであります。それまでは、そういったことができておりませんでした。そういう点についても、しっかり事実を確認していただいて、報道していただければと思います。
(問)後半の英語表記の部分についてはいかがですか。
(答)これも最近はできてきたんです。しかし、以前はありませんでした。それから、他のところでも、なかなか英語表記をしっかりやってもらいたいということをお願いしていても、なかなか実現できてこなかったところがたくさんあります。ただ、最近はようやく観光インバウンドが進むことで、少しずつ改善していることは確かですが、なかなか進んでいないことは事実だと思っています。
(問)確認ですが、その前段の発言については、事実誤認ではないという御認識ですか。認識として改めてですか。火や水の部分です。
(答)国宝・重要文化財については、使われていなかったのは、事実であります、昨年の10月まで。10月から変わりましたけれども、それは私も見ております。
 また、実際、私が経験したことも、この一昨年、私は書道の教室に通っているんですけれども、展示会が二条城でありまして、台所があったんですけれども、それは重要文化財です。そこで先生が書道のパフォーマンスをやりたいと申し出たのですが、一切、水を使えない、駄目だということでできませんでした。私は実際に見ております。
(問)その一昨日の発言に関連してなんですけれども、大臣は発言自体を撤回されて、謝罪されましたが、現在の学芸員の在り方が、若干改善の余地があるというお考えはまだ変わらないということでよろしいですか。
(答)確かに不適切な発言でありました。その部分は私は撤回してお詫びいたしました。申し訳なく思っております。
 ただ、これからの学芸員、学芸員というよりも、文化財の博物館、美術館、そういうものを全て、全体として、やっぱり見る人の視点に立った、考え方がいいのではないかと思います。国立博物館も5時で終わったのが、ようやく週末ですか、開館時間の改善が少しずつ図られておりますけれども、そういうのを一層推進してまいりたいと、それがこれからの文化を俯瞰した感覚などにつながるように思いました。
(問)すみません、最初のちょっと火や水のことで確認なんですけれども、今、文化庁によると、文化財保護法では、火や水の使用は禁止していないというふうになっていまして、大臣の発言の中で、重要文化財については、一旦指定されると、火や水が使えないといったような文脈でお話しされたかと思うんですけれども、いわゆる管理者として学芸員の方が火や水を禁止することがあっても、法律上は禁止されていないという指摘があるようなんですが、そこは。
(答)それはそうだと思います。その意味では、法律で禁止されていなかったのに、学芸員さんなどの判断で、国宝・重要文化財では一切駄目だというようなことが、これまでずっとあったわけでして、このことについては数年来、私は思っていたんでございますが、京都市でも、ようやく変わってきてはいる。是非それをどんどん続けていってもらいたいなと思いまして、特に文化財は地方の観光資源にとって非常に大事なものでありますし、地方創生にもつながるし、それから、オリンピック・パラリンピックの後も、インバウンド拡大にもつながってまいりますので、ここは是非、課題について解決されるようになってもらえればと思っています。
(問)そうしますと、火や水を使えないというのは、あくまでも二条城に限ったお話でという、そういう趣旨だったということですか。
(答)私が経験したのは二条城ですけれども、恐らくほかのところもそういう取り扱いになっているのではないかと思っていますけれども、この点はちょっと確認できていないので、はっきりと申せません。
(問)あと二条城について、過去には英語の案内やパンフレットがあったと二条城側が言っているようなんですけれども、去年に始まったという話ではないというような話もあります。
(答)その点は、英語表記はそうだと思います。ただ、その表記も、要するに二条城何とかと書いているだけで、海外の人に分かるような表記でもないし、そういう説明もない。そういうやり方になっている。それでは皆様に不便というように感じます。
(問)天下りの現状調査の終了目途というのは、大型連休前には終わりそうですか。
(答)ちょっとまだスケジュールは何とも言えません。
(問)それは大型連休中は難しいということでよろしいですか。連休前は。
(答)それは難しい。
(問)先日、事務局の方から発表があったんですけれども、地方創生の先行型交付金について、自治体が効果を検証したところ、KPIを少なくとも一つ達成した事業が66.3%だったことが分かったという結果があったんですけれども、これについて大臣はどのように捉えられていらっしゃいますでしょうか。
(答)先行型の場合は、まだ用意が十分できなかったというところもあって、少しまだ達成できなかったところがありますが、だんだん進んでいくにつれて上がっていくことを期待しております。
 一方で、KPIが達成できなかったことについては、これはしっかりその理由なり、あるいは、更に効率的に図れるのか点検して、場合によっては、取りやめることもあるでしょうし、あるいは別の考え方でKPIの見直しを図る、そういうようなことをやっていく必要があります。それはしっかり取組をしながら実施し、また、KPIがしっかりと達成できるように、どうしたらいいか、交付金の在り方についても検討を行っていきたいと。それは有識者の意見も聞きながらやることになります。

(以上)