山本内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成28年10月14日

(平成28年10月14日(金) 9:12~9:29  於:中央合同庁舎第8号館1階S106記者会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。本日は4件報告事項がございます。
 まず1件目ですが、本日、第2回給与関係閣僚会議が開催され、公務員の給与改定の取扱について協議いたしました。その結果、一般職国家公務員の給与について人事院勧告どおり改定することなどについて、関係閣僚の意見の一致をみたところであります。その後の閣議において、お手元の資料のとおり、公務員の給与改定の取扱方針や人事院勧告等の実施等を内容とする給与法等の改正法案が決定されました。
 詳細は内閣人事局にお問い合わせください。
 2件目は、行政改革担当大臣として、今年度の秋のレビュー等の開催日程について御報告いたします。これは11月10日木曜日から12日土曜日までの間、合同庁舎8号館の講堂において開催し、私も原則として全日程に出席する予定であります。
 今回は臨時国会の会期中ということを考慮し、土曜日まで開催することといたしております。また、今年度の新たな取組として、大阪で行政事業レビューの開催を予定しております。具体的には11月5日土曜日午後1時から5時までの間、大阪大学において開催いたします。当日は学園祭も行われており、多くの学生に国の行政改革の取組に関心を持っていただく良い機会になるのではないかと考えております。東京以外の行政事業レビューの開催は今回が初めてであり、私も出席する予定であります。
 これらに関する正式な決定は今月末に予定している行政改革推進会議で行うこととなりますが、関係者の準備の必要がありますので、現在予定している日程を公表させていただきます。
 次に、東京都における国家戦略特区を活用した規制改革等を推進するため、4日付で内閣府及び東京都による東京特区推進共同事務局を東京都庁に設置いたしました。これを記念し、本日都庁において、私と小池都知事が出席して開所式を実施いたします。
 詳細は地方創生推進事務局にお問い合わせください。
 最後に、16日日曜日にまち・ひと・しごとの創生に関し、地域における意欲ある取組や地域のニーズ等を把握し今後の取組に生かすべく、長野県を訪問する予定であります。
 詳細はまち・ひと・しごと創生本部事務局にお問い合わせください。
 私からは以上であります。

2.質疑応答

(問)秋のレビューで今年度新たな取組として大阪での開催があるということですけれども、地方での初開催になった経緯と、その狙いを改めて教えてください。
(答)大阪レビューについては、本年2月に大阪大学の学生から河野前行革担当大臣に対して、より多くの国民やメディアに関心を持っていただく方策として東京以外でやったらどうかという提案がございました。それを受けて、私どもも前向きに取り上げて開催することになったものであります。これは正により多くの方々に、特に地域ではなかなかそういう体験がなかったということで関心を持ってもらって、行政レビューの成果を上げていき、また国民の関心を喚起したいという趣旨であります。
(問)関連で、具体的に取り上げる内容というのは、現時点で言える範囲では何かございますでしょうか。
(答)これは今、いろいろ部内でも議論しておりますが、今月末に予定しております行政改革推進会議において正式に決定することになりますので、それまではまだ具体的には言えないということです。
(問)昨日の特区の区域会議で、兵庫県養父市の企業の農地所有の改革案が了承されました。まず、この件に関する受け止めをお願いします。
(答)これはかなり前から取り組んできた課題でありまして、正に岩盤規制の最たるものと言われた農地の株式会社による取得であります。養父市長さんの熱心な取組もありまして、これは昨日の委員の話でも10年来の課題だったということでありましたが、ようやく今年の通常国会で改正案が通り、それを受けて具体的に企業が手を挙げる方々が出てきたということで、大変大きな意義があると私は思っております。昨日の席でも最後に申し上げたんですけれども、先般、島根県の出雲市に伺ったときに、これは農業法人を株式会社化した例で、そこの社長さんにお伺いすると、やっぱり株式会社じゃないと事業に対する社会保険等の待遇を考えると、良い若者が採用できないと。そのケースでは実はJAが非常にその株式会社化するのに協力してくれたということでありましたが、そうした株式会社にすると若い人たちが応募してきて、20代だったと思いますけれども、5、6人の若い方々、を採用されて、非常に張り切って頑張っているという姿を見ました。そういう意味では、この養父市の取組を是非成功させてもらって、できれば全国に広げられるようになっていくことが日本の農業の生産性向上、後継者対策になるんじゃないかというふうに思っております。
(問)関連で、農業に限らずなんですけど、特区を活用した規制改革案件については全国展開を進めていくべきだという声があると思います。特区側の民間議員からは規制改革推進会議と特区の事務局を一本化したらどうかという提案も一部委員からは上がっているようなんですが、事務局を統合する考えというのはあるんでしょうか。
(答)そういう提案もありましたけれども、事務局同士は非常に密接に連携をとっておりますし、今、大臣の私の下に両方ありますので、実態的には支障はないというようなことであります。ただ、お互いの委員会等についてはそれぞれが出席するという形で実効でやっていければいいかなと。組織だけ変えればうまくいくというものじゃないなというふうに考えております。これはそうした状況を見ながら改めて検討したいと思います。
(問)11日に成立した第2次補正予算では、新規の地方創生拠点整備交付金900億円を含む約2,645億円が地方創生関連の予算として計上されていますが、この予算を基にどのように今後、地方創生を更に進めていこうとお考えですか、教えてください。
(答)補正予算が早期に成立して大変良かったと思っております。その中で、おっしゃったように、地方創生関連も入っておりますし、特に拠点整備交付金が900億円ということで、これはハードを含めるということでありますので、これまでの交付金の実績を見ながら地域の要望に沿った形で、ハードも含めていけるということにいたしますので、是非良い活用をしてもらいたいと思います。ただ、その際に私が日頃から主張しておりますように、そのプロジェクトは地域の所得を上げると、平均所得を上げるということに貢献するようなプロジェクトにしてもらって、そこのところはそういうのがはっきり見えるところは金額的にも少し増やしても良いと。めり張りを付けてやっていき、正に地方創生の実を上げることが出来ればというふうには考えております。
(問)今回の予算では新事業として、交付金効果検証分析にも2億円が計上されていますけれども、交付金が充てられた事業の効果や進捗状況の分析についてどのように進められていくか、大臣のお考えを教えてください。
(答)これは国会でも質問がありましたKPIとPDCAサイクルということで、一つはKPIが適切なものかどうかということも含めて検証しなければいけませんし、ようやく丸1年、昨年度が事業が始まって今、地方のレベルでは一応事業のチェックというのがされてきているわけですね。それを我々も受けて、今後は本当にそれがうまくいっているのかどうかというのはきちっと検証しなければいけないと思っておりまして、それに活用して将来の交付金の交付の在り方について改善していくところがあればやっていきたいと思います。
(問)昨日の区域会議の関連になるかもしれませんけれども、以前から耕作放棄地ですとか空き店舗の利活用について意欲を示されているかと思いますけれども、例えば昨日の特区以外にも地方分権ですとか規制改革ですとか、いろんな手法が考えられると思うんですが、今後、大臣、どのような方針で耕作放棄地あるいは空き店舗の利活用を進められる方針かお考えをお聞かせください。
(答)正に昨日の養父市の例でも、ほとんどが耕作放棄地、休耕を活用してニンニクを作ったり酒米を作ったりというような事業でありまして、正に私が望んでいたような取組だと思います。そういうことを全国的に広げていくことができれば、正に無駄な資源がなくなっていくわけであります。耕作放棄地については、一応税制ができています、ムチとしての税制が。同時に、私はそれと加えて、これから農水省とちょっと話をしていかなきゃいかんと思っているんですが、農地規制の在り方、農地転換、耕作放棄地で将来的にも農地として取り返せないようなものについては農地の転換を認めるとか、そういう取組をやって、アメとムチ両方考えて効率的な活用にしていけばいいかなと思っています。
 空き店舗については、今、我が方と経産省の間で税制を含めて、どうしたら空き店舗対策になるのかと。税制で厳しくするやり方もありますし、また同時に、活用する場合には支援をするというような形で、両方のアプローチで何とかそういう無駄な資源をなくしていけばいいなというふうに思っています。
(問)ちょっと話題が変わって恐縮なんですけれども、ボブ・ディランさんがノーベル文学賞を受賞されましたけれども、もし大臣として御感想や思い入れがありましたらお聞かせいただけますでしょうか。
(答)余り僕は良く知らないんですけれども、すばらしいことではないかなと思っています。そういうシンガー・ソングライターがノーベル文学賞受賞になるというのは極めてユニークですし、その価値があるということで、また、今までは文学賞と言えばかたい作家ばかりみたいな感じがあったんですが、そうではない分野でもあり得るということで、非常に可能性を広げたかと思います。ただ、私は小学生のときに歌ったら、お前は音痴だと言われて、大変ショックを受け、余りカラオケとかはやらないんですけれども、そのかわり楽器はちょっとやっていました。彼の歌自体はそんなに良く知らないんですけれども、感想としてはそういう感じです。

(以上)