石原内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年6月10日

(平成28年6月10日(金) 8:34~8:41  於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 今日は、私から御報告する案件はありません。

2.質疑応答

(問)景気の認識について伺います。GDPの2次速報で1.7%から1.9%にGDPが上方修正されました。一方で、景気ウォッチャー調査や、昨日公表された機械受注統計は11%減と大幅な減少でしたけれども、大臣は、景気の認識についてどのようにお考えになっているのか、取り分け設備投資についてはどのように見ていらっしゃるのか教えていただけますか。
(答)景況判断は変えていないということは、お話をさせていただいているとおりです。また、2次QEが1.7%から1.9%に上方修正された。個人消費が思ったより良かったということが主な原因だと思いますし、設備投資もマイナスですが、前のときよりも良くなったという認識です。いわゆる機械受注というのは、グラフを見れば分かるようにギザギザです。去年の10-12月期、今年の1月-3月期を見てもプラスなので持ち直しの動きです。また特に経団連も設備投資をやっていこうという話をされているようですし、これから固定資産税の減税が、これはかなり画期的な税制ですので、中小企業、中堅企業に対し効果が出てくると思います。ですから、単月の振れが大きい統計ですので、機械受注統計が11%減という数字を見てこれは大変だというような認識をもって景況判断を変えるというような認識はありません。
(問)設備投資についてお尋ねします。設備投資の中身を見ていくと、維持・更新投資がやはり多くて、いまだに、政府が期待するような能力増強投資というのは余り見られないようですけれども、そこら辺の背景はどのように考えていらっしゃいますか。
(答)個々の企業の設備投資に対する対応についてなかなか分析するのは難しいと思いますけれども、企業収益を見ても、過去最高水準でずっと推移していますので、こういう高い企業収益が設備投資の拡大につながっていくと、分析官庁である内閣府の経済財政担当としては思っているところです。
(問)23日にイギリスで、イギリスのEU離脱を問う国民投票が予定されていますが、賛成派と反対派が拮抗しているようですけれども、実際に離脱となると、日本経済への影響もあると思われますが、大臣はその点、どのような影響が及んでくるとお考えかお聞かせください。
(答)英国のEU離脱問題は、ショートレンジでは非常に注視している点です。保守党内でも意見が分かれていたり、世代間でも分かれている。個社の名前は出しませんけれども、ロンドンに拠点を置いている日本企業もあります。そうすると、万が一に英国がEUから離脱、ないのではないかとは見ておりますけれども、万が一にそのような事態になりますと、日本の海外展開をしている企業にとっても大きな影響が出てくる。貿易の阻害や世界経済に及ぼす悪影響といったことを、英国民の方が適切に御判断をされると思いますが、引き続き注視していかなければならない重要な問題だと認識しています。
(問)離脱はないのではないかとおっしゃいましたけれども、何かそう判断される理由はあるのでしょうか。
(答)いいえ。理由はありませんが、例えば、スコットランドの英国から独立の話も実は拮抗していました。しかし、結果を開けてみたら、結果は残留でした。また、スペインのカタルーニャの離脱も拮抗していると言われていました。あるいは香港などもそうです。ですから、メディアの皆さんも含めて、あるいはそれを材料にされる方々は、その方がセンセーショナルなので、悲観的な、ペシミスティックな見解を表に出すという傾向があるのではないでしょうか。でも、現実は、本質的な問題は違いますけれども、大きな国家としてのデシジョンは国民の皆様方がいつも賢明に判断されていると見ていますので、別にこれだからこうという方程式はないのですけれども、過去の事案から推察したということです。ただ、それはあくまでオプティミスティックな考えなので、引き続き注視していくということに尽きるのではないでしょうか。
(問)自民党の東京都連会長である大臣にお伺いするのですが、舛添都知事の一連の都議会の審議が生中継されるなど、国民の関心を集めておりまして、非常に説明が不十分だという声も上がっています。来週には一問一答形式の審議も行われ、一部野党会派からは、辞職すべきだという声も出ております。恐らく自民党としても判断を迫られるのではないかと思いますが、参議院選挙への悪影響も指摘する声が出ているのですけれども、大臣は、舛添都知事の進退問題ということに発展する可能性についてはどうお考えになっていらっしゃいますか。
(答)政府の一員としてコメントすることではありません。先だっても、政府内部からというようなクレジットで、私の発言が、他の大臣の発言と一緒に流用されたようですので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

(以上)