河野内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成28年8月2日

(平成28年8月2日(火) 10:26~10:41  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨


 おはようございます。
 昨日の段階で、熊本県内の避難所で避難生活を送られている避難者数が3,000人を切りました。2,951人です。避難所の数が62か所となりました。
 今日の閣議におきまして、内閣の承認が得られました人事案件が二つございます。まず、消費者庁長官、板東久美子が8月9日付で退官し、その後任として法務省人権擁護局長の岡村和美を充てることといたしました。
 それから、8月10日付で警察庁長官金髙雅仁が退官し、その後任に警察庁次長の坂口正芳を充てることといたしました。
 先週でしたか、消費者行政新未来創造オフィスというべきものを徳島県に設置するというお話をいたしましたが、徳島県知事から今後ともこの方針の早期実現と新しい次元の消費者行政の創造に向け、消費者庁を全力でサポートしてまいりたいというコメントを頂戴いたしました。
 8月末の政府関係機関移転基本方針に関するまち・ひと・しごと創生本部決定に向けて、調整を進めてまいりますとともに、概算要求、機構定員要求に向けて、準備を進めてまいりたいと思っております。
 そのために消費者庁の中に、川口次長をヘッドとするワーキングチームを設けまして、具体的な徳島県との相談その他作業に入ってまいりたいと思っております。
 それから、ポスターを2枚貼っておりますが、8月27日、28日に東京大学の本郷キャンパスをお借りいたしまして開催します総合防災イベント「第1回防災推進国民大会」略して「ぼうさいこくたい」について、当日のプログラムが決まりましたので発表したいと思います。
 お手元に資料をお配りしています。「大規模災害への備え~過去に学び未来を拓く~」と題しまして、60以上の団体から展示や体験型の出展などの御協力をいただきます。また27日の土曜日には経済、教育、行政等の各界の代表者が災害への備えと連携について語るシンポジウムを開催し、「自助」、「共助」の大切さについて発信をすることとしております。
 お子さま連れ、家族連れで楽しめる、また専門家の方も楽しめるようなプログラムになっておりますので、是非たくさんの御来場をいただきたいと思います。
 今日の閣僚懇談会で独立行政法人の役員公募の手続の見直しについて発言をさせていただきました。行革担当大臣は独立行政法人の役員公募が行われる場合、応募者数やそのうちの元公務員の数などを各府省から御報告を頂いて、公募手続の適正性の確認を行っております。
 ところが、これまではかなり最後の役員がほぼ内定する煮詰まった段階での御報告だったものですから、改善の余地が見られるときに、心苦しく思いながらも再公募とかいろいろなものをお勧めするという仕組みになっておりました。
 結構最後になって、ちゃぶ台をひっくり返すような仕組みでございましたので、今後、公募期間終了後、直ちに御報告を頂いて、応募者数が極めて少ないとか、周知その他手続に問題があると考えられた場合には、必要に応じ追加公募その他の措置を取っていただくこととさせていただきます。
 その後の運営の改善がどのように図られたかという追加の措置の状況の確認もするということにさせていただきました。これは直ちに次の公募からこういう手続にさせていただこうと思います。
 もう一つございまして、IT分野でいろいろな会議が開かれますが、和製英語、いわゆる「カタカナ語」が頻繁に見受けられます。いつだったかの官邸の会議で、ちなみにこの言葉を知っている方はいらっしゃいますかと言ったら、圧倒的多数の人が手を挙げなかったというような言葉がありましたので、島尻IT担当大臣とお話をさせていただきまして、国際的に理解不能なもの、日本人にも知られているとは言い難く、普通に日本語で説明ができるもの、いろいろな異なった意味にとられる恐れがあるものといった「カタカナ語」が政府の文書の中に散見されます。政策を広く国民に理解してもらうために、文書の内容は国民にとって分かりやすいものでなければならないと考えておりますので、「カタカナ語」を使用する際には、国民の分かりやすさの観点からしっかり御配慮をいただくよう、島尻IT担当大臣に御提案を申し上げました。
 今後、その他各分野についてもそうした配慮をしていただきたいと思っております。幾つかの例を載せた資料をお手元にお配りしてございます。
 私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)共同通信の平田です。
 冒頭にありました人事で、もう一回、消費者庁長官の後任の方の肩書等をお願いします。
(答)後任は、現在、法務省人権擁護局長の岡村和美。
(問)女性ですか。
(答)女性です。
(問)徳島新聞社の伊藤です。よろしくお願いします。
 先ほどの関連なのですけれども、川口次長をヘッドとするワーキングチームというのは、いつ設置されて、何人体制のような形でつくられるのかということと、徳島県の知事からはサポートするというようなメッセージが来たということで、いつどんな形でお伝えになられたのかということと、まち・ひと・しごと創生本部の方にももう既に申出が完了しているというような形でよろしいのでしょうか。お聞かせください。
(答)この間の記者会見を受けて、知事がコメントを出されておりますので、それを拝見しております。また、徳島県の中に、今、本部が設置されておりますが、副知事の本部の下の課長レベルのチームというのができているということですので、それに対応するためにこちらも次長をヘッドにチームを立ち上げます。これはなるべく速やかにやります。人選をして、そのままスタートということにしたいと思います。
(問)何人規模とか決まってないですか。
(答)何人規模というのはまだ、出来高を見てということかもしれません。
(問)徳島県には直接はお伝えではなくて、コメントを見たというような形ですか。
(答)知事のコメントは拝見いたしました。
(問)次の長官を選んだ理由はどのような理由なのでしょうか。
(答)これは人事のことですので、次の長官がこの人になったということに止めたいと思います。
(問)徳島県の知事が昨日会見をされまして、要するに私たちの消費者行政と消費者教育の先進性を高く評価していただいたと、徳島県内の市町村や教育機関や関西広域連合や四国知事会なんかにも皆さんに協力を求められていて、この3年間の地方の覚悟が問われるとおっしゃっています。
 要するに、これだけの負担を強いて試行したのに、この試行の結果が全く詳細が明らかになっていません。どのような課題が抽出され、例えば研修に参加した人がアンケートに答えたとか、市町村のアンケートをもうしているということなのですが、それは公表はされないのでしょうか。
(答)今回の試行の結果はしっかりと公表したいと思っております。また、今回の決定を日本消費経済新聞が100点満点と言っていただいていることに深く謝意をあらわしたいと思います。本音と建前の使い分けをメディアは是非せずに、100点満点と思われたら、公の場でそのようにおっしゃっていただいても全く私は意に介しませんので、よろしくお願いしたいと思います。
(問)長官の概要からすると、移転は難しいと判断されるべき内容ではないかと。それであれば、明確に移転は断念するべきではないかと思います。それから、これだけ徳島に行ってみて、過度の県民の期待があるとすごく感じました。
 本当に消費者庁を移転させて、就職が増える、企業が来て景気が良くなると皆さん思っている方たちがいたのですけれども、本当にそうなるのか。そして、その辺のちゃんと効果もきちんと示して、これまでにどれまでの予算がかかり、今後どれだけの予算をかけ、そして本当にどれだけのオフィスで成果があるのか、そういうことをきちんとまず示していただいて、本当に消費者庁と徳島県の職員が疲弊していました。これを本当に3年間強いるのでしょうか。そういうことをきちんと示されて、本当にそれだけの価値があるということを皆さんに説明する必要があるのではないでしょうか。
(答)徳島県、徳島県庁は非常に前向きに対応していただいておりますので、この3年間、楽しみに対応していきたいとおっしゃっております。我々も楽しみにこの3年やっていきたいと思います。
(問)もう1点。消費者教育の部分で、確かに新しい可能性があるという話を長官はしておられまして、その部分で私も先進性があるところがあると思います。ただ、今、消費者教育支援センターというところがあります。これと機能が重複するのではないかと思っていて、ここは今、賛助企業とかが減ってきて、当初は文部科学省と経済企画庁で肝入りでつくられたのですけれども、潤沢な資金があるという状況ではなくなっています。ここをサポートして、例えばモデル校というようなことでやっていけるというような内容ではないのでしょうか。
(答)必要なら併せて徳島でやってまいりたいと思います。
(問)日本農業新聞の中村と申します。今日は、お忙しいところありがとうございます。
 規制改革会議ですが、任期が7月末で切れていますけれども、新たな組織の立上げなり、委員の任命は決まっていますでしょうか。具体的なスケジュールもお聞かせいただけたらと思います。
(答)今、作業は着々と進んでおりますので、近日中に様々発表させていただきたいと思います。
(問)あわせて、農業分野なのですけれども、生産資材の価格の引下げ、指定団体制度の見直しを規制改革会議が担当してきました。会議がこの任期切れとなっている中で、秋の取りまとめは後続の組織が手がけるという認識でよろしいでしょうか。
(答)はい、そのとおりです。

(以上)