島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年7月12日

(平成28年7月12日(火) 11:11~11:32  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 今日は、特に私の方から冒頭(発言)ということはなく、すぐに質疑ということでよろしくお願いしたいと思います。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 総理から、総合的な経済対策について指示があったかと思うんですけれども、大臣としては、大臣の所掌されている科学技術とかITとか沖縄とか、そこら辺についても盛り込まれるような努力をされるお考えはあるんでしょうか。
(答)昨日の総理の御発言で、未来への投資ということだと承知しておりますので、そこには科学技術として、それが総理の発言の中にも含まれているものだとは思っておりますけれども、私としては、そこには科学技術に対する投資というのも当然入ってくると思いますし、その出口というか目指す方向は、世界で競争できる日本の科学技術ということが前面に出て、これは然るべきだと思っています。
(問)フジテレビ、和田でございます。選挙お疲れさまでございました。
 選挙結果を受けて、今の大臣職について、大臣御自身がどうお考えになり、そして選挙後、総理とどんなお話をされ、どういう結論になったのか確認をさせていただきたいと思います。
(答)沖縄振興を担当する大臣としての選挙、戦いだったわけで、私としては、一貫して県民の暮らしをどう良くしていくのかということ、過去6年、9年の実績も含めて、それを訴えたつもりでございましたけれども、なかなかそれが浸透しなかったのかなというところは率直に思っています。
 今日は、(閣議の後の)懇談の中で、総理からねぎらいのお言葉は頂きまして、むしろ私としては、お役に立てなかったなというところがすごく残念であります。
(問)今日ということではなくて、選挙以降、おそらく総理に何がしかの御意向をお伝えになって、総理からどうしろというような御指示が当然あったものと思うんですが、その結果、大臣職をこれからどうされていくのかという質問であります。
(答)そこに対しては、細かい言及はございませんでした。
(問)つまり、このまま大臣職を続けていかれるという理解でよろしいんでしょうか。
(答)これは官房長官の御発言で、当面の間続けるというところは承知しております。
(問)それを、要するに、そのまま受け止めるという理解でよろしいわけですか。
(答)はい、そうです。
(問)読売新聞の深谷です。
 今ほど、本日の閣僚懇談会(閣議の後の懇談)の中で総理からねぎらいの言葉があったということなんですけれども、具体的にどのようなお言葉があったのかお伺いできますか。
(答)選挙戦、戦ってお疲れさまということです。岩城大臣と私に対するねぎらいのお言葉でした。
(問)朝日新聞の山下です。選挙お疲れさまでした。
 選挙戦なんですが、結果的に最終的には10万票というかなり大きな差がついたんですが、これについて、県民の民意が示されたと思うんですが、それについてどういうふうな受止めなのでしょうか。お願いします。
(答)民意といいますか、それぞれに様々なお考えの有権者というのはもちろんいるわけでありまして、ただ、その選挙結果に関しては真摯に受け止めなければいけないとは思っています。私としては、今後また県選出の仲間の国会議員もおりますので、様々な連携の取り方というのはあるかなと思っておりますので、引き続き、沖縄県民の暮らしをどう良くしていくのかということは続けて、自分としての政治活動、私としての政治活動ということは続けていきたいとは考えています。
(問)琉球新報、池田です。選挙お疲れさまでした。
 今、大臣、選挙期間中も、波高しというようなお話をされていたと思うんですけれども、就任以来、子供の貧困等々の実績も上げてきたと思うんですが、一方で、選挙期間中には、米軍属による事件も起こったと思います。この事件の影響というのを選挙戦の中でどう感じていらっしゃったのかということを聞きたいのが1点と、御自身の役職として、自民党沖縄県連の会長の役職もあると思いますけれども、その役職をどうなさっていくのかというところをお聞かせください。
(答)まず、県連の役職については、周りとよく相談したいと思っています。
 それから、事件についてでありますけれども、事件そのものは、選挙があるなしにかかわらず、あってはならないことなので、徹底的に県民の安心・安全を守っていくという政策は講じられるべきだという主張はさせてもらいました。女性としても、その犯罪に対する嫌悪感というのは、選挙中も、私としても訴えさせていただきましたし、県民、そのことに関しては、何か異論を唱えるとかそういったところは多分ないはずですし、それが選挙の何か争点とか対立軸だとかにはなり得ないものだと私は思ってずっと戦ってきたつもりです。
(問)一方で、県民大会が開かれたりとか、反基地感情の高まりみたいなところもあったと思うんですけれども、それが選挙に影響したかどうかという点はいかがですか。
(答)伊波さんの支持者の皆さんは、とにかく新基地建設反対ということを訴えられていた。ただ、我が陣営としては、ワンイシューではなくて、つまり、そういったところも含めて沖縄をどう方向付けをしていくのかということを訴えたつもりだったのですけど、それが浸透しなかったというのは率直に感じています。
 他方、県民大会が行われて、いろいろな要請・決議がされましたけれども、我々自民党県連としては、例えば地位協定の抜本的な改定に一歩踏み込んだ身柄の拘束も含めての改定というところも求めましたし、そういったところからして、まだまだ県民に、あるいは有権者に訴えが浸透しなかったというのが率直な私の今の感じです。
(問)NHKの黒川と申します。選挙お疲れさまでした。
 今回の結果によって、沖縄振興、例えば西普天間の国際医療拠点だとか、その他もろもろの振興がありますけれども、これがまた県と政府のパイプ役だった大臣ですが、それが今後、進みづらくなるんじゃないかという懸念を持っているんですが、その辺は大臣はいかがでしょうか。
(答)沖縄担当大臣に改めて今その立場に立たせてもらっておりますので、そこは県民の御心配のないように道筋ということは立てていかなければならないと思っています。ですから、私としては選挙前に(沖縄)振興審議会の下に専門委員会を立てて2回会議を進めておりますので、そういったところを更に今後進める上で、現行の沖縄振興も折り返し地点ですから、今後の在り方、あるいは第5次振興のその次をどうするのだとか、そういったところも含めて示すということが必要なのかなと思っています。目の前は年末の税制(改正)がありますので、これがどのようなものになるのか、私としては振興審議会を通して議論ということはしっかり行わなければならないと、限られた時間の中で行わなければならないと思っております。
(問)時事通信の田中です。選挙お疲れさまでした。
 今回の選挙で島尻大臣が訴えられた沖縄振興の在り方というもの自体が県民に拒絶されたというふうに受け止められていますか。
(答)それはないと信じています。特に子供の貧困等は行く先々で御評価いただいておりましたので、それはないと思っています。
(問)相手の伊波さんが訴えたのは、辺野古移設の反対というのがやはり核だと思うんですが、やはり県民の総意としては辺野古移設に反対する感情の方が強かったというふうに思いますか。
(答)そうですね。ただ、ワンイシューではこれは考えづらいというところがあると思うのですけれども、県の方向性として。ただ、この参議院選の前、衆議院選もそうでしたし、その前の県知事選のあたりから、そういった沖縄の空気といいますか、そういうものは感じておりました。だけれども、私たちとしての訴えというのは今後の沖縄の方向付けをどうするのかというところでありましたので、そこはまた引き続き自民党沖縄県連としても、引き続きその辺の訴えということは続けていきたいと考えています。
(問)読売新聞の深谷です。改めて選挙お疲れさまでした。
 今回、この選挙結果で自民党与党系の国会議員がこれで沖縄から誰もいなくなってしまうという状況になるわけですけれども、自民党県連会長として、国との沖縄県の関わりについて、国会議員がいなくなったことの影響をどのように考えられるでしょうか。
(答)衆議院は選挙区ではいなくなったという表現が正しいのかどうかは別として、ただ、比例で復活を4人されておりますので、国会議員としてのしっかりとした立場でもって、また頑張っていってほしいと思っています。
(問)沖縄タイムス、石川です。選挙お疲れさまでした。
 先ほどの発言の中で、自分としての政治活動を続けていきたいというお言葉があったんですけれども、今後また、国会議員であったり何らかの政治職に再チャレンジするというお考えがあるという受止めでよろしいでしょうか。
(答)そこに対してはまだ白紙ですけれども、今、自民党の沖縄県連会長という立場におりますので、そこはしっかり県民の皆様に訴えをしていくという意味で政治活動は続けていきたいということです。
(問)選挙戦でも普天間飛行場の返還問題に関して辺野古移設を含むあらゆる選択肢をということを訴えられたかと思うんですけれども、県民からは政府が辺野古移設を進める中で、県連が別の選択肢に関して動いているというようなのが見えなかったというのもあったかと思うんです。今後、県連として辺野古以外で何らか政府に対して選択肢というのを提案していくというお考えはありますでしょうか。
(答)石川さんも十分御承知だと思いますけれども、今、この問題は国と県が和解条項をお互いがのんで円満解決を図っていきましょうと、そういう動きなのです。ですから、私としては、国も県も誠意を持ってそれを進めてほしいと思っています。ですから、例えばそれに対して明らかに知事の方が新基地建設反対とか、そういう御発言をなさっていないと思いますけれども、県知事としても、私としてはこの和解条項に沿ってきちんとした、進めていく、その結果として、対立ではなくて、和解に進むという、そういった方向に行ってほしいと切に願っています。
(問)読売新聞の深谷です。
 昨日なんですけれども、沖縄の北部訓練場の方で資材の搬入が行われまして、それに対して沖縄県側は非常に不信感といいますか反発をしているようですが、こちらの件について大臣の受止めをお伺いしたいんですけれども。
(答)まず、この件に関しては(沖縄)担当大臣としてはコメントを差し控えたいと思っております。ただ、北部訓練場の件に関しては、地元の東村とか国頭村の村長から早期返還についての要請があるということは認識しておりますので、目に見える形の基地負担の軽減ということ、それから一日も早く北部訓練場の過半の返還ということに向けて、それこそ県にも、これは協力をいただきたいという思いです。
(問)(フジテレビ・和田記者)
 重ねてということになるかもしれませんが、今回、沖縄は復興支援、それから基地問題も含めて政府与党の政策をお訴えになったと思うんですが、おそらくなかなか厳しいなという印象を持たれたと思うんですが、これから政治をされていくに当たって、どうしたら支持を得られるんだろうかというお考えを何か今の時点でお持ちでしょうか。
(答)沖縄は、問題山積しているということは事実だと思います。ですから、そこを1つ1つ、細かく細かく、有権者との話合いをする。そして、小さなことから問題解決に向けて努力する我々の姿を有権者には見ていただきたいと。その上で御支持を得られるものなのだろうと考えています。
(問)やはり政府与党の政策は不変、変えずにこのまま進めていいという御実感でらっしゃいましょうか。
(答)それぞれの政策というのはあると思うのです。ですから、今、経済振興に関しては第五次に渡る沖縄振興法に基づいて国策が投じられているわけで、そこを今一度、県民の皆様に過去どうだったか、国策が投じられて、結果今どうなっているのかということも含めて、県民の皆様とその流れ、そしてどうだったかということを含めてそれを共有していくと。その上で、今後の沖縄振興の在り方というのに道筋をつけるということが大事だと思っています。
(問)御所管ではありませんが、基地問題の方は、現状の政府与党の政策で行くんだと、改めてお感じになっているのか、何がしか考えを改める必要があるとお感じになったか、選挙戦を通じての感想で結構ですがいかが。
(答)今回、正直に言って感じたのは、今、国と県と、先ほども申し上げたような和解条項に基づいて、お互いが円満な解決に向けて努力するという方向性に向いているということが、なかなか県民、特に有権者の皆様に伝わってないなということはひしひしと感じました。
 ですから、もっと自民党県連としても、県民の皆様に、現状というものをしっかりと御理解いただく努力というのは必要だと考えています。

(以上)