島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年6月17日

(平成28年6月17日(金) 9:45~9:56  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 本日、私からは冒頭2件、発言いたします。
 国際医療拠点の形成に関する協議会、それから「メチのいた島」という絵本の件でございます。
 まずは、明日18日土曜日の午前でございますが、宜野湾市において開催されます「西普天間住宅地区における国際医療拠点の形成に関する協議会」に出席いたします。昨年12月に公表いたしました「国際医療拠点構想の検討の方向性」を踏まえまして、国際医療拠点における高度な医療・研究機能や地域医療水準の向上などについて、昨年度に引き続き、内閣府を始めとする関係省庁や関係機関で検討を深めていくというものでございます。本日17日金曜日午後には、同じく宜野湾市において開催されます「沖縄における医療分野の研究開発の推進」をテーマにした国際シンポジウムに出席いたします。これら詳細については、沖縄担当部局にお問合せいただきたいと思います。
 もう1件でございます。絵本「メチのいた島」の電子書籍の配布についてでございます。この本なのですけれども(本を見せる)、「メチのいた島」という絵本がございまして、この本は、竹島とその近海で自由に漁を行うことができた頃に、隠岐の島の漁師や住民が実際に体験したことを描いた絵本でございます。今回、この本を電子書籍にして、全ての小・中学校等、合計3万2,251校に配布することにいたしました。こんな感じになります(電子書籍を見せる)。
 各学校において、例えば、授業で読み聞かせを行ったり、資料として活用したりするなど、我が国の将来を担う子供たちが竹島を身近な問題として考えるきっかけになることを願っています。また、この「メチのいた島」の舞台になった島根県隠岐の島町には、今月1日から竹島の資料収集施設、通称「久見竹島歴史館」がオープンしておりまして、開設式典には、政府から酒井大臣政務官が出席いたしました。こちらの施設についても、一人でも多くの皆様に足を運んでもらえるよう、政府といたしましても、支援していきたいと考えています。
 私からはまず以上2件です。

2.質疑応答

(問)日刊工業新聞の冨井と申します。
 冒頭にあった普天間基地の国際医療拠点の形成に関する協議会に関して、これは具体的には、どういったことをお話しされる予定なのかというのと、あと、現時点で、大臣として、この国際医療拠点、どういったもの、他の医療拠点とはまた何か特色を出したいとは思うのですけれども、どういった構想をされているかというのをお聞きしたいと思います。
(答)西普天間住宅地区跡地が、昨年、返還されまして、51ヘクタールあるのですけれども、そこには国際医療拠点構想がございます。
 これに関しては、昨年12月に、協議会の検討の中間的な整理として、「国際医療拠点構想の検討の方向性」が公表されておりまして、今年度も協議会を開催して、引き続き、同構想について、検討を進めることとしていたところです。
 さらに、今月2日には、協議会におけるこれまでの検討成果が反映された、いわゆる「骨太の方針」が閣議決定されておりまして、今後、この構想について、更に検討を深めていく必要があると認識しております。
 おっしゃるように、この国際医療拠点構想、琉球大学の医学部と、それから病院、これをこの西普天間住宅地区跡地に移転しまして、それから、県の方としては、これまで高度医療施設としての重粒子線等先端医療施設の計画ということがあって、これはまだ県の方からはっきりした構想は出ておりませんけれども、ざっくりそういうことがございました。
 そしていわゆる「OHMIC構想」ということで、「Okinawa Health Medical Innovation Center」として、ビッグデータの集積をベースにして、それを今後、創薬、あるいは医療機器の研究開発等に進めていけたらいいという、ざっくりですね、そういう拠点構想がございまして、私としても、これを沖縄振興の大きな重点的なこれからの課題として取り組んでいきたいと考えておりまして、その流れの一環としての協議会であります。
 今、申し上げましたような国際シンポジウムでも、今日の午後に開かれるということで、その詳細については、前回、チラシ等をお渡ししたとおりでございまして、是非御関心を持っていただければと思います。
(問)科学新聞の中村です。
 今の国際医療拠点構想に関して、例えば医療リゾートのようなことも考えられると思うのですけれども、そうするとクールジャパンの一環しても捉えられると思うのですけれども、このメンバーを見ると、 クールジャパンとか関係なく、例えば、「OHMIC構想」の方だとIT本部とかいろいろ絡んでくるのですけれども、もうちょっと裾野は広げないか、それとも大臣がそのつなぎ役をされるのか、そこらへ辺のことについてお聞かせください。
(答)おっしゃるとおりだと思います。元々沖縄県の方では、医療ツーリズム構想がございまして、その流れからすると、この国際医療拠点構想というのは、それを包括するようなものになっていくのだろうと思っておりまして、正に御指摘があったとおり、これこそ横串を刺す案件だと、私も思っていますから、そこは今後また精いっぱい汗をかいていきたいと思っています。
(問)日本経済新聞社の中山と申します。
 本日8時半頃に、島尻大臣が官房長官にお会いしたかと思うのですけれども、御案件をお伺いできればと思います。
(答)いろいろ沖縄の案件、今、お話ししたようなこともございますし、今後の御相談ということで、お時間をいただいたところです。
(問)今後の御相談というのは、選挙の話なども御相談されたと。
(答)含めてですね。
(問)共同通信の前田と申します。
 本日にも、沖縄の係争処理委員会の結論が出ると言われているのですけれども、現時点の受止めはありますでしょうか。
(答)報道等で、この第三者機関である国地方係争処理委員会における審議がなされているということは、もちろん承知しておりますけれども、沖縄振興を担当する大臣としてのコメントは差し控えたいと思います。
(問)沖縄タイムス、石川です。
 先日、沖縄振興開発金融公庫の理事長の人事が発表されました。県の職員OB、そして、更には元副知事として初めて川上氏の理事長起用が決まりました。川上理事長に期待する手腕と、起用した理由についてお話しください。
(答)大変私も御期待申し上げております。沖縄の振興を考える時に、沖縄の金融を強くしていく、というところは、私も問題意識として強く持っているところでございまして、これまでの川上さんが副知事でいらしたということ、それから「沖縄21世紀ビジョン」を作り上げる時の中心的な役割を果たしてこられた方ですので、そういう意味で、これから私としても連携をとっていきたいと考えています。
(問)前回の理事長の選任の際には、公募というような手続をとっていたかと思うのですけれども、今回そういった手続をとらなかった理由というのは、どういう理由かというのを教えていただけますでしょうか。
(答)人事案件なので、ここでつまびらかにということではないと思いますけれども、いずれにしても法に則った結果だと聞いておりますので、その点は問題ないと考えています。

(以上)