島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年4月8日

(平成28年4月8日(金) 9:21~9:39  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 今日、私からは、冒頭3件発言をさせていただきます。
 まず、沖縄出張に関することでございます。本日8日金曜日の夜から9日にかけて沖縄を訪問いたします。今回の訪問では、日本を代表する科学者アカデミーであります日本学術会議を担当する大臣として、日本学術会議と沖縄県内の学術関係者との意見交換会に参加いたします。本会合は、地方創生が大きな課題となっている中で、地域の科学者と日本学術会議の連携を強化する取組の一環として開催するものであります。意見交換会では、琉球大学、沖縄科学技術大学院大学、OISTですね、それと沖縄工業高等専門学校の代表と沖縄県内の日本学術会議連携会員が参加して意見交換を行う予定でありまして、沖縄の学術の現状や課題について議論を深める予定です。沖縄の学術の更なる振興につながるということを期待しております。
 それから、北海道の訪問についてであります。来る10日、北方領土隣接地域の別海町を訪問いたしまして、今年度予算に計上した、いわゆる教育者会議が実施する事業への支援について、実施状況を拝見する予定でございます。具体的には、若年層を対象とした広報・啓発事業として実施される、北方領土を舞台に描かれた映画「ジョバンニの島」の上映会に参加し、子供たちと一緒に見てまいりたいと考えております。
 それから、「東京リケジョ」の件です。第5期科学技術基本計画に基づきまして、女性の活躍促進のため、5月14日土曜日、「理工系女子の未来を考えようin Tokyo」を、東京理科大学とともに、東京都教育委員会の支援も頂き、開催いたします。場所は、九段下の東京理科大学富士見校舎です。女子中高生等の理工系選択への興味関心や理解を深めることが開催の主目的となります。詳細は、後日、内閣府のホームページに載せますけれども、アジア人女性初の宇宙飛行士である東京理科大の向井千秋副学長、それから、大学で量子力学を専攻された「リケジョ」のTBSアナウンサー・加藤シルビアさんなど5名に私も加わらせていただいて、シンポジウムを行いたいと思っています。なお、翌5月15日から開催するG7茨城・つくばの科学技術大臣会合でも女性の活躍拡大を議題としておりまして、この議論をうまくつなげていけたらいいなと思っております。是非、メディアの皆様も取材していただければ幸いに存じます。
 私からは、まず以上です。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 今週水曜日、超党派の議員連盟の「科学技術の会」で、クールジャパンと科学技術の連携について提案があったんですけれども、大臣としてどのように受け止められているでしょうか。
(答)私としては、以前から御指摘をいただいている横串案件の一つになると思っていまして、これまでもそういった横串に関してはいろいろなところで考えてはまいりましたけれども、具体的に今後行っていく楽しみの一つというか課題の一つとして、真剣に取り組んでいきたいと思っています。
 G7の茨城・つくばの前、「INNOVATION WORLD FESTA 2016」というのを筑波大とJ-WAVEとが連携で行う記念事業があるのですけど、これは「テクノロジーと音楽の祭典」がテーマになっているのですけど、その中でもいろいろなコンテンツですね、アニメも入っておりますし、もちろん音楽ということもありますし、こういった連携の事業としては皆様に御期待いただけるのではないかと思っています。科技大臣会合の前夜祭としてあるもので、クールジャパンと科学技術のコラボの案件としては、今後もこういったところをまたいろいろなところで波及させていきたいと考えています。
(問)読売新聞の深谷です。
 本日、衆議院本会議で、有人国境離島の保全に関する法案(有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法案)が衆議院を通過する見込みですけれども、大臣も海洋政策の関係かと思われるんですが、本日、議場に行かれると思うんですけれども、今回のこの法律の意義等について、大臣としての受止めをまずお伺いできますか。
(答)この議員立法、私も自民党で案が出てきた時等、参加させていただいておりました。一日も早い可決に対して、私自身も期待していたところでございまして、今日可決される見込みだということを大変歓迎したいと思っております。海洋政策担当大臣としても、またこの法律をてこにしっかりと仕事をさせていただきたいと考えています。
(問)その関連で、今、自民党で案が出てきた時から参加されていたということなんですけれども、今回、法律提案の段階で、自民党の中でもまれていた時にあった離島への国の行政機関を設置というところで、「自衛隊等」という表現が削除されたかと思うんですけれども、領土担当大臣として、その点については何か受止めありますでしょうか。
(答)議論の中でいろいろな議論があって、まずはこの法案を通すということが大事だという文脈なのだろうと思っておりますので、私としては、有人国境離島をどう保護していくのか、そこをしっかりと見ていかなければならないと、まずは法案を通していくと、そこをしっかり行っていくということが最優先なのかなと考えています。
(問)琉球新報の池田といいます。
 沖縄子供の貧困対策事業で、内閣府が県や市町村に交付要綱を送付して1週間がたちましたが、現在までの調整状況とか交付決定までのスケジュール、また、その事業に対しての考えも含めて、改めてお願いいたします。
(答)改めてこの事業が進んだということを歓迎というか、とても喜んでいるというのと同時に、実効性のあるものにしていかないといけないと思っています。県と国がしっかりと調整して、実効性のあるものにしなければならないと思っています。
 この予算措置に関しては、前回も会見させていただきましたけれども、正に今行っているところだと思っていまして、詳しいスケジュールは、是非、事務方に問合せていただければと思うのですけれども、実行状況はかなり進んでいると聞いております。
(問)時事通信の田中です。
 沖縄振興に関してなんですが、5次振興は、今年度に入って5年目ということで折り返しになりますが、これまでの進捗状況と、6次に関しての現在の考え方を教えてください。
(答)御指摘のとおり、現第5次沖縄振興法が施行されてもう4年、5年の折り返し地点も目前にあるわけでございまして、私としては、しっかりと今後5年を見据えた過去の取組としてきちんと検証するということは重要であると考えています。なので、まだジャストアイデアなのですけど、その検証に関しては、その在り方というか、何をどこで議論したらいいのかということを、今はまだ漠としてしか考えておりませんけれども、その必要性については必要だと思っています。
(問)6次は今のところどう考えますか。
(答)まずは、今後5年についてしっかりと、この沖縄振興が県民に喜んでいただけるようなものにしないといけないとは思っておりますけれども、その議論の中で、その後どうするのかということが出ないとも限りませんし、議論としてはあってもいいのかなとは思っておりますけれども、いずれにしても、しっかりとした今後5年の計画を立てて行っていくということが重要なのではないかと思います。
(問)NHKの黒川と申します。
 今の質問にちょっと関連なんですけれども、前県政、仲井眞県政の時はすごく目に見えていろいろ沖縄振興が進んでいたかというふうに思うんです。例えば、那覇空港の第二滑走路の話ですとか、OIST(沖縄科学技術大学院大学)の話ですとか。県政が代わって、いろいろ基地問題との絡みもあるのかとは思うんですけれども、なかなかこの1年ぐらい、振興が目に見えるものがないような気もするんですけれども、県の姿勢について、大臣、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
(答)沖縄振興担当大臣としては、県と、あるいは各市町村首長たちと連携をとって、しっかり、それこそ真に沖縄の県民に喜んでいただける、あるいは、日本経済を牽引するフロントランナーとしての沖縄の役割を果たしていけるような振興策をしっかり頑張っていきたいということです。
(問)続けてで恐縮なんですが、いろんなスケジュールの問題はあると思うんですけれども、前の仲井眞知事と沖縄振興担当大臣は結構頻繁に会談とかをされていたと思うんですけど、大臣は、今後もっと翁長知事との会談というのをどういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
(答)県の方もいろいろ人事が動いたりしていると認識しておりますので、また新しい体制の下でしっかりとその辺の議論ができていけばいいなと思っています。
(問)科学新聞の中村です。
 沖縄出張で、学術会議と沖縄学術関係者の議論のお話なんですけれども、こういう会議って、よく議論はされるんですけど、アウトプットとして何が出て、その後どうつながったかというのがなかなか見えないケースが多いんですけれども、大臣としては、今回の会議でどういったアウトプットを期待されているんでしょうか。
(答)まずは意見交換で、それこそ御指摘いただいているような調査結果も出ているわけでありまして、そこに対して率直に会員の皆様や、あるいは学術会議の皆様などの率直な御意見を賜れればなと思っておりますし、そういう意味では、例えば、そのデータの中で沖縄のことが御指摘あったわけでありますけれども、今後どうするのかというものにまとめていくということの意義というか、これは大変やりがいといいますか、結果として、今後どういうふうに行っていこうかということをまとめていく必要性も含めて大変有意義なのかなと思っています。
(問)共同通信の佐伯です。
 沖縄県の北部訓練場の返還に関して、年内返還に向けて調整が進んでいるという報道があるんですけれども、この事実関係で把握されていることと、あとこの返還に向けてネックになっているのが、ゲート前(県道)の車両についてなんですけれども、この車両の撤去に関する県の姿勢についてどのようにお考えかお聞かせください。
(答)この件、報道等では認識しておりますけれども、この詳細については私の方では、今ここでお話しするような詳細については存じておりませんので、また関係省庁にお問合せいただければと思っております。
(問)県の車両撤去に関する姿勢についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)法に基づいてやっていただくというのが、当然あるべき姿なのかなと思います。

(以上)