島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年1月26日

(平成28年1月26日(火) 10:21~10:36  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言はございませんので、すぐに質疑応答ということにさせていただきたいと思います。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 宜野湾市長選も終わって、そろそろ落ち着いてきたかと思うんですけれども、改めてなんですけれども、沖縄における科学技術関連プロジェクト、沖縄担当大臣と科学技術担当大臣を兼任していることの意味の中での新しいプロジェクトとか取組について、大臣どのようにお考えでしょうか。
(答)そうですね。少しずつ、少しずつとは思っています。この間もお話ししましたように、理工系女子の会といいますか、シンポジウムを企画しております。そういったところから端を発し、いろいろと広げていきたいと思っていますけれども、それこそ尾身幸次、当時の大臣が沖縄担当だったということと、科技担当だったということで、OIST(沖縄科学技術大学院大学)が誕生しましたので、私としては、今や世界で名立たるOISTになっていますので、そこを何かジャンプアップできるような政策を、考えていきたいと思っています。
(問)共同通信の佐伯です。
 宜野湾市長選についてお聞きするんですけれども、官房長官が昨日の会見で、向こう側、翁長知事側の陣営が言ってきた「オール沖縄」という実態とはかけ離れているんじゃないかというお話をされたんですけれども、大臣も同じような認識をお持ちでしょうか。
(答)この場では、沖縄担当というか、所管の大臣としての記者会見ということで立たせていただいておりますけれども、それを前提にというか、他方、自民党の沖縄県連会長としては、いろいろと政治的なところを進めるに当たっては、私も(官房)長官と全く同感でありまして、各首長、確か9市長だったと思いますけれども、は、今「チーム沖縄」ということで別行動といいますか、少し現県政とはやや違う立ち位置におられるということは認識しています。
(問)今回、敗れた志村氏側の陣営は、辺野古移設反対の民意を示すということで、この選挙戦を戦ってこられたわけですけれども、この佐喜眞さんが勝たれたことで、辺野古移設反対の民意だけではないということが示されたというふうにお考えでしょうか。
(答)佐喜眞さんがずっとおっしゃっていたのは、固定化は絶対に避けなければならないと。そして、宜野湾の市民の命と暮らしを守るためにも、一日も早い基地の撤去ということだと思いますので、そこに対する信任だったのだろうと思っています。
(問)NHKの黒川と申します。
 いろいろなメディアの中では、政府対知事の代理戦争ではないかという今回の選挙、報道もありました。その側面は否定できなかったと思うんですけれども、今、結果がこのように出て、改めて沖縄振興大臣として、沖縄振興を今後どうされていくのかということと、元々あるかもしれない、しこりがある中で、この知事との会談ですとか、その辺というのは今後どういった形で考えていらっしゃるんでしょうか。
(答)沖縄振興については、西普天間住宅地区跡地利用ですね、ここをもう精力的にまた行っていきたいと思っています。国際医療拠点、先ほどの中村さんの御質問にも絡んでくるのですけれども、そこでしっかり、例えば科学技術的な、私としてはそのデータの蓄積など、そういったものも含めて、西普天間の住宅地区跡地、国際医療拠点ということは、国際健康医療拠点ですかね、ということで考えていきたいと思っています。さらに、この振興を進めていく上では、県と、それから各市町村との連携というのは大変大事ですので、これはこれで今までどおりしっかりとした連携の下で進めていくということです。
(問)重ねてで恐縮なんですけれども、今回の佐喜眞さん、普天間の危険性の除去ということを訴えられて、その移設先については明言せず、特に政府が決めることだというような形で選挙戦を戦いましたが、これについて大臣はどういうふうに評価されて、また大臣のお立場としてはどういうふうに。
(答)一首長、宜野湾市長としての立場での発言として、佐喜眞市長は、それしか言えないのだろうと、思います。その移設先云々というのは、国の、あるいは相手もある話ですので、そこでの決定事項ということになるのだろうと思いますので、佐喜眞市長としては、宜野湾市の首長としての主張を一生懸命なさって、それに対する評価だったのだろうと思います。
(問)朝日新聞の上地です。
 今のお話でもあったんですけれども、佐喜眞市長は宜野湾市長としての主張をなさったということなんですが、今回の宜野湾市長選というのは、辺野古の移設についての何らかの県民の意思というのは、示されたというふうにお考えでしょうか。
(答)いずれにしても、危険性の除去、それから一日も早い、この全面返還ということに対するものだと思っています。細かいいろいろなデータ、まだ見ていないので、何ともコメントを、今ここでいたしかねるということです。
(問)重ねてなんですけれども、この普天間の除去というのに対しては示されたけれども、辺野古については、今回の選挙の争点にはなっていなかったといいますか、結論は出されなかったということですか。
(答)そこは投票する皆様のいろいろな思いはあると思います。県内には、それこそ様々な考えがあるということですから、この結果でもって何か一つのことの答えが出るということではないと思っています。
(問)琉球新報の仲村ですが、関連でお伺いしたいんですけれども。 各報道とかでも今あるんですが、宜野湾市長選の件で、佐喜眞市長が辺野古移設について否定していなかったということで、辺野古移設について民意が同意したということで示されたんじゃないかというような書き方の紙面もあったりするんですけれども、それについてはどうお考えですか。
(答)一つ一つ紙面についてのコメントは避けたいと思いますが、繰り返しになりますけど、佐喜眞さんは、宜野湾市の首長としての主張を、訴えをなさったということだと思います。
(問)関連で、宜野湾市長選の中で、佐喜眞市長はディズニーの誘致なども話がされていたと思うんですけれども、昨日のテレビ番組とかでは若干トーンダウンしたりとかというのがあったんですけれども、ディズニー誘致については何か、今現状についてはどういうお話を聞いていますか。
(答)いや、トーンダウンはしていないと思います。ですから、今後、オリエンタルランドさんが沖縄に御興味を持っているということは承知しておりますし、いろいろな調査を、市場調査、現地調査をかけていくということは聞いておりますので、それに沿って市長としても一生懸命協力したいということだと思います。
(問)毎日新聞の樋口です。
 重ねて恐縮なんですけれども、翁長知事は、名護市長選以降の選挙を取り上げて、一つの民意があるというふうにずっと主張されてきていますが、今回のこの結果を受けて、大臣の肌感覚として、その主張は説得力を持つのかどうか、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。
(答)これは、知事がどうお考えなのかということだと思いますので、それについては、私としてはなかなかコメントしづらいということです。
(問)読売新聞の酒井です。
 今回、票数6,000票という大差がついたんですが、これについて理由、背景については大臣はどのように考えているのか。
(答)いろいろな意味でサイレントマジョリティの存在というか、これを私としても感じた選挙です。その中でのこの票差、大差というふうにも言われるわけですけれども、そこに表れたのかなと思っています。
(問)あと重ねてなんですが、御自身の参院選、夏に控えていますが、宜野湾選の結果というのは、毎回聞いているんですが、プラスの評価でしょうか、マイナスの評価でしょうか、どちらですか。
(答)県連会長としては、各級選挙には勝っていきたいという思いがありますので、勝ててよかったなと思います。
(問)フジテレビ、和田でございます。おはようございます。
 率直な御感想で結構なんですが、今、甘利大臣の件が御承知のとおり問題になっているわけですが、実際には選挙を御経験のお立場として、私も週刊誌、それから大臣のお話以外に事実関係を知る者ではないんですが、支援者という形で接触をしてきた人間が今回のような行動をとると、なかなかこれ率直なところ、国会議員も、今の甘利さんのような立場を逃れるというのは大変なのかな、同じように厳しい立場に追い込まれるようなケースもあるのかなと率直なところ感じているんですが、どのような感想をお持ちでしょうか。
(答)国会議員の活動でも様々あると思います、形態というか。ただ、その中では、でも、国会議員としては、特に法的なものはしっかり、法律は守っていかなければなりませんので、いずれにしても、襟を正して活動はしていかなければならないと思います。
(問)(朝日新聞・上地記者)
 先ほどおっしゃっていた「サイレントマジョリティ」ということなんですけれども、何に対して大臣はサイレントマジョリティを感じられたというふうにおっしゃったんでしょうか。
(答)宜野湾といえば普天間の基地を抱えるところでありまして、それこそ中には、その基地の整理縮小ということに関してなかなか、何ていうのでしょう、各有権者が、自分の本音の部分といいますか、を表せない環境もあるということも他方で聞いてはおりますので、そういう時に、この選挙ということでいろいろな候補者の主張を聞いて、そこに対して有権者御自身の意見を表明するという中にあって、普段はあまり意見を言えないけれどもという方々がもしいるとすれば、それは、いわゆるサイレントマジョリティなのだと思っていまして、その人たちの今回の投票行為につながったのではないかと思っています。

(以上)