島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年11月6日

(平成27年11月6日(金) 11:15~11:30  於:中央合同庁舎第8号館1階S103会見室)

1.発言要旨


 まず、今日の会見冒頭は二つ、昨日の国保要請の件と、それから今日の沖縄出張の件をお話させていただきたいと思います。
 まず、国保要請の件です。昨日、沖縄の市町村国保が抱える問題について、塩崎厚生労働大臣室を訪れました。この背景と、それから財政支援の必要性について、しっかりと御説明させていただき、理解を共有することができました。併せて、沖縄の市町村国保への一層の財政支援について、前向きに検討していただくよう強くお願い申し上げまして、塩崎大臣からは、工夫ができないか検討するという旨の御回答をいただきました。引き続き、沖縄の市町村国保のために、塩崎大臣と意見交換していきたいと考えております。
 それから、沖縄出張の件です。11月7日土曜日、そして8日日曜日、「Cyber³ Conference Okinawa2015」が沖縄の万国津梁館で開催されます。この会議に出席するために、本日の午後から沖縄入りを予定しております。現代社会ではIoT、いわゆる「モノのインターネット」が急速に発展しておりまして、あらゆるモノがネットワークに接続されるという「サイバーコネクション」によって生活の利便性が飛躍的に高まっております。この会議では、IoTを安全に利用するために、セキュリティの脆弱性を狙って多発しております「サイバークライム」への対処、堅牢な「サイバーセキュリティ」の構築などについて、各国の政府・企業関係者などが議論を行ってまいります。また、この会議には、政府から甘利明大臣、そして河野太郎国家公安委員長も出席を予定しております。なお、7日の夜でございますけれども、クールジャパンディナーということで、クールジャパン関係での開催も予定をしているところでございます。この詳細については、事務方にお問合せをいただければと思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 先週金曜日に、大臣も出られた「地方創生に資する科学技術イノベーション推進タスクフォース」で、福岡県の水素の事例が紹介されたと思うんですけれども、大臣が出た後の議論の中で、石垣島が牛のふん尿、石垣牛が有名で、牛のふん尿がたくさん出る。それで、珊瑚礁が破壊されている。福岡のあの事例を例えば石垣島に適用して、閉鎖系で実証プロジェクトをやったらどうだろうかという提案も出たんですけれども、例えば、そういうふうに沖縄振興と科学技術振興が結びつく部分てあるかと思うんですけれども、例えば、沖縄大学院大学を尾身元大臣がつくったみたいに、ああいうような沖縄振興と科学技術振興を結びつけることについて、大臣としてはどのようにお考えなのか、それと、今後そういうことを検討されるかどうか教えてください。
(答)おっしゃるように、今後の沖縄振興を考える上で科学技術のみならず、私も海洋政策も担当させてもらっていますけれども、そういったところのマッチングによる振興というのは大いに考えられるものだと思っています。
 今御指摘のOISTですね、当時の尾身大臣も沖縄振興担当大臣と、科学技術担当大臣の兼任だったからこそできたものなのだということをおっしゃっていまして、私も今後のこの振興を考える上で、十分そういったマッチングを行っていきたいと思っています。石垣もそうですけれど、久米島などいろいろな沖縄の地方において可能性はかなり高い案件もございますので、そういったところをしっかり行っていきたいと思っています。
(問)毎日新聞の斎藤と申します。
 国際宇宙ステーションについてなんですが、来週、行政事業レビューにかかります。ISSの費用対効果については宇宙政策委員会で長い間議論されていると思いますが、大臣はどのように認識されているんでしょうか。大臣は、「台所から政治を変える」というキャッチフレーズでいらっしゃるということですが、400億円の経費に見合う成果を上げているというふうに思われますか、御見解をお聞かせください。
(答)このISSについて、今お話があった行政事業レビューでは、費用対効果が主な論点になるということは承知しております。この件に関しては、文科省からしっかりとまずは説明をいただきたいと考えております。いろいろと日米間でも話があって、今後費用対効果についてしっかりと説明ができるものになっていけばいいなと考えておりまして、そのためのミッションについての見直しや、そういった議論が今後活発に行われるということを期待しています。
(問)来週の行政事業レビューには、宇宙政策委員会の方も出席されるんでしょうか。
(答)それはまだ承知しておりません。また聞いてお答えしたいと思っています。
(問)共同通信の佐伯です。おはようございます。
 先ほどなんですけれども、沖縄県の翁長知事が、国土交通大臣の勧告に対して拒否する旨の文書を発送したというふうに記者会見で述べました。沖縄県と政府の対立が一層激化して、今後多分裁判になることも避けられない状況になっていると思うんですが、その点についてどうお考えでしょうか。
(答)報道でその一連の動きは私としても承知をしております。本件については、今後、国交省において地方自治法の規定にのっとってこの手続が進められると思っております。今おっしゃったのは、代執行のところではなくて別のところの話かな。いずれにしても、関係省庁がその法律の規定にのっとって進められるものと承知しております。私は沖縄振興というところで県とも、あるいは各市町村とも連携をとって行っていきたいと思っています。
(問)おはようございます。沖縄タイムス、石川です。
 大臣、就任されて、明日7日で1か月を迎えるかと思うんですけども、これまでの御所感をお聞かせ願えますでしょうか。
(答)もう一言で言うと、怒濤のごとく過ぎた1か月だったかなと思っています。
 その中で、正式に沖縄に二度ほど出張させていただいて、離島も含めて視察ができたということは大変良かったかなと思っています。それから、翁長知事とも面談をさせていただいて、沖縄振興についてはしっかりと連携をとっていこうというお話をさせていただいたこと。それから、振興審議会では、新たに私として進めていきたいと思っている子供の貧困や教育のところに取り組んでいきますよという決意を申し述べさせていただいたということは大変大きかったかなと思います。それから、先ほどお話をさせていただいた国保の問題、道筋が早目に提示できるといいなと思っております。
 沖縄に関してはこういうことなのですけれども、他方、科学技術の方では、OECDの閣僚級会合に出席させていただいて議長をいたしました。そういう海外デビューもさせていただく中で、来年行われますG7のサミットに向けて、私自身として心構えができたかなとも思っています。
 それから、海洋政策の中では北極政策ですね、これを決定することができた。
 それから、ITにおいては、このITの利活用に関する制度整備検討会ということを立ち上げまして、今後活発にこの中で議論をさせていただきたいと考えております。
 本当に緊張の中での1か月でありましたけれども、また今後しっかりと各政策も、所掌範囲が広うございますので、しっかりと政策を進めていきたいと考えています。
(問)関連で、沖縄タイムスですけれども、沖縄県選出の大臣として、これまでも要請であったり、翁長知事との会談ででも、期待の大きさも感じられたかと思うんですけれども、実際大臣になってみて、どういった面で沖縄の振興のところに力を入れてほしいというように受けたかということと、あと、大臣御自身でどういった独自色をこれから出していけるのかというのは、改めてお聞かせ願えますでしょうか。
(答)振興審議会で、今後、沖縄振興の中に子供の教育や、それから貧困に対する対策ということを一体的に進めてほしいということは申し上げた次第なのですけど、沖縄の経済が強くあるためには、人材の教育が必要で、今後そういった観点、そういった立場ということをしっかりと県民の皆様にも御理解いただく中で、本当に将来に役立つ沖縄振興というものを考えていきたいと思っています。
(問)読売新聞科学部の冨山といいます。
 今週から科学技術基本計画のパブリックコメントが始まりましたので、それへの国民的議論の参加への期待ということと、あと前回の会議の時にも出ていました成果目標の方と指標の方について今どういったお考えかということを改めてお教えいただけるでしょうか。
(答)まず、科学技術に関する期待等は、この1か月の中でも改めてひしひしと感じているところであります。特に新アベノミクスの3本の矢で、第1本目には生産革命と、生産向上に向けての課題があるわけでありまして、これを考えた時に、やはり科学技術が担っていくものが大変大きいと考えているところです。
 それから、先ほどの2問目の。
(問)目標と指標と多分二つ階層が出てくるかと思いますけど、今どういったお考えでいらっしゃるか。
(答)しっかりとした入口のところ、目標を定めて行っていくというところ、それから出口のところをしっかり、それこそ先ほどもお話ありましたけれど、その成果についてはきちんとしたものが説明できるものでないといけないとは考えているところでございます。今、各政策にPDCAサイクルをきちっと機能させるということが重要だということは言われておりますので、その観点に立って私もしっかりと行っていきたいと思っています。

(以上)