島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年10月23日

(平成27年10月23日(金) 10:46~10:54  於:中央合同庁舎第8号館1階S103会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。本日、私からは1件、韓国に行ってまいりまして、その御報告をさせていただきたいと思います。
 10月20日から22日にかけて、韓国に出張いたしました。科学技術政策担当大臣として、OECDの科学技術政策委員会の閣僚級会合に出席いたしました。「政府に対する科学的助言の在り方」をテーマにしたセッションで議長を務めました。各国の閣僚等と科学的助言の必要性、そのプロセスやメカニズムについて活発な意見交換を行いました。このOECD閣僚会合の成果としては、テジョン市でこの会議があったものですから、「テジョン宣言」として公表されておりますので、御関心のある方は事務方にお問合せいただきたいと思います。
 今回のこのOECD閣僚級会合の出席によりまして、科学技術イノベーション政策の国際的潮流を感じ取ることができました。これを、今後の政策のかじ取りに活かすとともに、来年、日本が主催いたしますG7科学技術大臣会合の議題設定等にも役立てていきたいと思っております。
 また、会合の合間に各国からの出席者と会談をいたしました。イタリアのジャンニーニ教育科学大臣、米国のハンデルスマン大統領府科学技術政策局副長官など、G7からの出席者に対しては、来年5月に茨城県つくば市で開催するG7科学技術大臣会合への出席、あるいは協力を求めました。それから韓国のチェ・ヤンヒ未来創造科学大臣との間では、日韓間の科学技術協力を強化すべきこと、そのために大臣間の関係を強化すべきことについての認識の一致を見ました。
 さらに、今回の訪韓中には韓国の与党セヌリ党で科学技術イノベーション政策を主導している女性国会議員と、科学技術イノベーション政策の取組状況、あるいは女性の活躍拡大等のアイデアなどについて意見交換を行いました。このような会談の成果は、日韓の未来志向の関係発展につながるものと考えております。
 なお、この閣僚級会合で議長役を務めましたが、英語での議事進行だったので、大変苦慮するとともに緊張いたしました。無事に務めることができまして、胸をなでおろしているところでございます。来年5月のG7の科学技術大臣会合では、ホスト国として私が議長を務めることになりますので、今回のこの経験を活かしたいと思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村と申します。
 昨日、大臣、出張中だったんですが、科学技術担当大臣等政務三役との有識者議員会合がありまして、そこで経団連から緊急提言が出されて、第5期(科学技術)基本計画に、数値目標28兆円を書き込むようにとあったんですけれども、それについて、大臣の受け止めと今後の対応について教えてください。
(答)昨日の会合については、まだ報告を受けていないのですけれども、研究開発費をGDP4%の目標について、経済界の皆様から例えば2015年までにGDP比4%の政府目標を達成するには、官民で更なる努力が求められるという視点だと思うのですけれども、その点については、諸外国では、政府の研究開発投資が伸びているにもかかわらず、日本の政府研究開発投資が伸び悩んでいるということで、経団連や日商からこの投資をGDP比1%にまで高めるべきだという提言をいただいているということでございまして、私としても、この研究開発は大事だと思っています。未来への投資であると思っていまして、なお、我が国を世界で最もイノベーションに適した国とすべきだということも、強く思っておりますので、長期的、そして継続的な観点からも、政府として研究開発に取り組むということが必要であると思っています。
 こういったことを含めて、今行っております第5期の基本計画をしっかり議論を深めて、いいものを作っていきたいと思っています。
(問)続けてなんですけれども、OECDの閣僚級会合で、科学的助言についての議長を務められて、ただ一方で、3.11から日本に科学技術顧問を置くべきではないかという議論がありまして、イギリスでは科学技術顧問を置いてあるし、アメリカもそうですし、割と諸外国は置いているんですけれども、日本ではこの間、外務大臣に科学技術担当の顧問がようやく置かれただけで、日本政府として、全体としての科学技術顧問はいませんけれども、大臣として、今回、議論を踏まえて、日本にそういう科学技術顧問を置くべきかどうか、そこら辺の考え方について教えてください。
(答)顧問を置くべきかどうかというのは、今後の議論になるのだろうと思いますが、今回約30か国の閣僚や関係者が集まっている中で、日本としても、しっかりと科技政策、骨太に政策を立てて行っていく必要があるなということは、すごく感じました。

(以上)