甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年1月4日

(平成28年1月4日(月) 10:05~10:13  於:中央合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 私からは特にありません。

2.質疑応答

(問)明けましておめでどうございます。
 年頭の記者会見ということで、今年1年どのような年にしたいか、大臣の新年の抱負といいますか、御所見を伺えますでしょうか
(答)アベノミクスの目指すところは、15年以上続いたデフレから脱却する。そして順調な経済軌道に乗せていくことであります。経済成長と財政再建の好循環、あるいは成長と分配の好循環が順調に動いていくことを期待したいと思います。
 中でも、企業業績と賃金上昇の好循環は、政府があえて背中を押さなくても自動循環に入ってくる年であればいいと思いますし、デフレ脱却宣言ができれば最高だと思います。
(問)経済面の課題では、国会でTPP承認の案件や、関連法案の審議もいよいよ本格化します。また、与野党から衆参のダブルの選挙という観測もちらほら聞こえてきていますけれども、今年の国会運営と政局の見通しについて、大臣から一言あればお願いします。
(答)ダブル選挙については、これ総理の専権事項でありますから、申し上げることは控えておきますが、個人的にはないのではないかと思います。
(問)ないという見通しは、どういう見通しに基づいての御発言でしょうか。
(答)個人的には、なくてもいいのではないかと思っているだけの話です。
(問)TPPですけれども、今年の進め方といいますか、署名からその後の見通しについて、去年末も同じことを聞いたのですけれども、改めてお願いします。
(答)TPPはまず署名をして初めて、各国の正式な意思表示になるわけであります。そしてその後、各国の国内手続を完了することが必要であります。
 いろいろな報道がありますけれども、まだ正式に、いつどこで署名をするのかについては決まっておりません。いわゆるリーガルスクラブがまだ完了していないのだと思いますし、この作業を順調に進めていくことがまず大事だと思っております。署名が終わりましたら、できるだけ速やかに国会承認手続を図っていきたいと思っております。
 TPPにつきましては、当初の懸念、不安から、打って出るという方向に変わりつつあるということはいい傾向だと思います。世界の4割近いGDPの中の自由化が進んでいくわけでありますから、これが国際基準になっていくという可能性が次第に強くなってきております。そうであるならば、チャーターメンバーとして入っている日本の良さを、最大限発揮して、公正で自由な経済社会、貿易ルールをつくっていきたいと思っております。
 そういう点を強調していけば、野党の皆さんも一律反対という立場ではないと思っておりますし、いい点をどう伸ばしていくか、あるいは野党の皆さんが指摘される、懸念される点をどう払拭していくか。これは与野党で一緒に考えていきたいと思っております。
(問)今年デフレ脱却宣言ができればいいとおっしゃったと思うのですけれども、それはどのような条件が整えばデフレ脱却が宣言できるとお考えでしょうか。また、政府として、やはりデフレ脱却宣言というようなことを正式にしようというお考えなのか、そこをお聞かせください。
(答)まず、政府として正式に宣言するかどうかは全く決まっておりません。認識として脱却できたと思われるのは幾つか、四つばかりの要素があります。あるいは、それ以外の要素も加味する必要があるかもしれません。CPI、消費者物価であるとか、あるいはデフレギャップやGDPデフレーター、ユニットレーバーコストが代表的な例として挙げられています。
 いずれにいたしましても、総合的判断をして、その判断結果が、再び少々のことではデフレには戻らないという強靭な経済体躯になったという判断、総合的判断ができたときに、デフレ脱却という認識が持てるのだと思っております。それを宣言するかどうかは、政府としては、全く決まっておりません。

(以上)