西村内閣府副大臣記者会見要旨 平成27年4月20日

(平成27年4月20日(月) 18:22~18:28  於:合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 お疲れさまです。
 甘利大臣がフロマン代表と交渉中でございますので、「月例経済報告等に関する関係閣僚会議」の概要につきまして、私から報告したいと思います。
 中身については、既にお手元に資料があると思いますが、景気は、「企業部門に改善がみられるなど、緩やかな回復基調が続いている」とし、先月から判断を据え置いております。これは、企業収益や企業の業況判断に引き続き改善がみられることなどを踏まえたものであります。
 先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、原油価格下落の影響や各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されます。ただし、海外景気の下振れなど、我が国の景気を下押しするリスクに留意する必要があります。
 それから、政府といたしましては、経済再生と財政再建の双方を同時に実現していくこととしておりまして、このため、いわゆる「骨太方針2014」及び「『日本再興戦略』改訂2014」を着実に実行してまいります。また、4月2日に政労使会議において、「価格転嫁や支援・協力についての取組策及びサービス業の生産性向上に向けた取組策」を決定したところであります。こうした取組を通じて、好調な企業収益を、設備投資の増加や賃上げ・雇用環境の更なる改善等につなげ、地域や中小・小規模事業者を含めた経済の好循環の更なる拡大を実現してまいります。さらに、「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」及び平成26年度補正予算を迅速かつ着実に実行するとともに、平成27年度予算を円滑、着実に実施してまいります。日本銀行には、経済・物価情勢を踏まえつつ、2%の物価安定目標を実現することを期待いたします。
 ということでございます。
 特段の議論はございませんでした。

2.質疑応答

(問)先月もですけれども、消費者のマインドの方は十分改善傾向がはっきり見られるのですが、個人消費の実際の統計などはまだ少し弱めのところがあるのかなという印象があるのですけれども、この背景、理由はどんなところにあるのかということと、これがより伸びていくには何が必要と捉えていらっしゃるのか、この2点をお願いします。
(答)数字は、皆さんも既に御存じだと思いますけれども、消費総合指数は2カ月連続で前月比マイナスとなったものの、消費者マインドは4カ月連続でプラスということで足元でも改善が続いており、総じて見れば底堅い動きと判断しております。
 さらに、御案内のとおり、雇用・所得環境ですけれども、今年の春闘の賃上げ、賃金引上げが過去15年で最高だった昨年をさらに上回る勢いであること、それから雇用者数も増加の傾向にある。さらには正規雇用者が増えている。2月の非正規雇用者比率が前年同期差でマイナスに転じている。こういったことで改善傾向は続いていると判断しております。
 今後ですけれども、まだ足元弱いところはもちろんあるのですが、原油価格の下落の恩恵が広がってくるということも期待しておりまして、4月以降、電気代、ガス代の引下げ、下落もありますし、それから春闘の賃上げの動きが中小企業にも、昨年に比べて広がってきておりますので、そういったことを期待したいと思います。それから補正予算で措置したプレミアム商品券などを支援する地域消費喚起・生活支援型の交付金を活用した事業もこの夏前ぐらいから出始めると思いますので、そういったこと、それから、引き続き外国人観光客の伸びが期待できること。こういったことから、全体としては、消費は堅調に推移をすると期待いたしております、
(問)先ほどの個人消費に関連して、消費者マインドがなかなか実際の消費行動に結びついていないという理由が出ていたのですけれども、いろいろ外部環境などが、よくなってきているので、多少タイムラグを伴って、今後はある程度実際の販売のデータなどにも結びついてくるであろうという、そういう理解でよろしいのでしょうか。
(答)そうですね。昨年の消費税率引上げの影響もありまして、その反動減、あるいは実質賃金の伸びが伴ってこなかったということがマイナスになっていたということがありますので、今年は賃上げが更に広がっていること、それから原油価格の下落、こういったことから、実質賃金もいわゆる総雇用者所得で見るとプラスになってくるということが期待されますので、そういった面で消費は堅調に推移すると期待しているところであります。
 もちろん、プレミアム商品券なども、この夏前ぐらいから出始めますので、そういったものも効いてくるのだろうと思いますので、全体として見れば堅調に推移すると期待しているところです。

(以上)