山口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年8月25日

(平成27年8月25日(火) 9:07~9:17  於:合同庁舎第8号館S103会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。
 私の方からは2点ございまして、一つは、昨日、NTTの武蔵野研究開発センタを視察に行ってまいりました。これはつい先般、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の新規課題候補としてサイバーセキュリティを決定しましたが、NTTの研究所においても通信分野のサイバーセキュリティの研究をしておられるということで、そこをしっかりと見させていただきました。
 また、実際2020年の東京オリ・パラに向けた様々な取組も行ってておられまして、特に立体画像がとてもリアルなものを見せていただきました。雑踏の人の移動を想定して前もって誘導するなど、いろいろなそういった技術も見せていただきました。何とかこれを東京オリ・パラに間に合うようにしっかり取り組んでいただいているなという感じを持ったわけでございます。
 それともう一つが、宇宙システム海外展開タスクフォース、これも前々から申し上げていたわけでありますが、宇宙基本計画にも立ち上げるということにされておりましたし、また先般7月3日の宇宙開発戦略本部におきましても、総理から、「国際協力の強化と商業宇宙市場の開拓とを一体的に官民挙げて進める体制を早急に確立すること。」というお話もございました。8月26日、明日になりますが、宇宙システム海外展開タスクフォースの上級会合を開催させていただきたいと思っております。これによって海外の宇宙ビジネスに参入するためには、人工衛星等の宇宙機器の売り込みのみならず、宇宙システムの運用のための人材育成など一体的なソリューションの提示が必要であろうと考えております。このタスクフォースを通じて関係省庁、関係機関、あるいは産業界などの総力を結集して、官民一体となって商業宇宙市場の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。
 昨晩「こうのとり」のドッキングも成功いたしましたし、ちょうどタイミングもいいのではないかなということでしっかり取り組んでいきたいと思っております。
 私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 宇宙システム海外展開タスクフォース上級会合なんですけれども、スケジュールとして今後、何か報告書を出すとか、何か形にするとか、そういう予定はどうなっているのかという話と、もう一つ、このメンバーの中で有識者については山口大臣が指名する有識者となっていますが、これはもう決まっているんでしょうか。
(答)今の方から先に言いますと、まだ決まっておりません。検討中です。このタスクフォースは上級会合と推進会合及び個別作業部会ということで進めていきたいと思っていますが、私が主宰する、上級会合ですけれども、タスクフォースとして重点的に取り組むべき国や、あるいは地域、更には横断的課題等の方向性をここで決めていきたい。要するに戦略をしっかりとしたものを作っていきたいということです。
 更に推進会合は、関係府省課長レベル、あるいは関係政府機関、業界、そして今、お話があった有識者の代表によって構成していきたいと考えております。これは在外公館の方とも連携して情報収集や、国・地域別の分析を進めると同時に、政府の関係施策と連携して、正に官民一体となって取組を推進していきたいと考えております。
 以前にも御質問いただいた、対象とする国、念頭にある国はどうかということですが、これは基本的にはこれからなのですが、これまで政府間でいろいろな議論を進めてきた国というのがあるわけです。例えばタイやトルコ、ブラジル、あるいはメキシコ、更にはUAE等の中東諸国が考えられるのではないかなと。とりわけ自ら打ち上げる技術がなく、宇宙に関する技術がさほどでなくても、これからそういった技術を利活用したい、若干資金的に余裕があるという国もあるものですから、そこもしっかり踏まえてちゃんとした戦略を立てて、これまでとは違うような動きをしていきたいということです。
(問)共同通信の佐伯です。よろしくお願いします。
 22日になんですが、ロシアのメドベージェフ首相が択捉島に上陸しました。この件について北方担当大臣としてどのようにお考えでしょうか。
(答)これは政府として同じ見解でありますが、我が国の方針、考え方とは全く相入れないことであります。しかも同時に、前もって中止していただきたいということは申し上げていたにも関わらずこういうことになった。大変遺憾でありますし、私の担当であります返還に向けての国民運動の盛り上げという意味からも非常に国民の思いを傷つける話なのだろうということで、強く遺憾の意を表したいということです。彼も3回目になるのですよね。また、大統領としてとか、首相で2回ですか。ここのところ、どうも一方的におやりになっておられるなという感想は持っていますが、しかし同時に、外相会談、岸田外相の訪ロとか、あるいはプーチン大統領との首脳会談とか、まだ確定していません。非常に難しい環境下にはあると思いますが、是非とも半歩でも一歩でも前に進めていただきたいとは思っています。
(問)テレビ朝日の吉野と申します。
 一部報道でUSJの振興予算について来年度の概算要求に1億円程度盛り込みたいというような報道がございましたけれども、それに関する事実関係を教えてください。
(答)もうしばらくお待ちいただきたいと思いますが、前々から、北部開発はしっかり進めていくという中で、USJ等々のお話もあります。そういったことも踏まえて何らかの措置は行っていくべきだろうとは考えています。今日、また党の方でお話が出てくるとは思います。
(問)琉球新報の仲村です。
 今の質問の関連なんですけれども、沖縄関連予算で今日、党の方でヒアリング等があって大枠が出てくると思うんですけれども、全体としてどのような予算になるというような見込みでしょうか。
(答)これは昨日、参議院の予算委員会でも儀間委員の方から御質問があったのですが、私どもとしても沖縄県からもしっかり御要望は聞いていますし、あるいは関係の方面のお話も聞いています。沖縄県の御要望にちゃんとお答えできるような、必要な額はしっかり確保できるようにということで概算要求を考えております。

(以上)