山口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年8月4日

(平成27年8月4日(火) 9:05~9:14  於:合同庁舎第8号館S103会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。
 私の方からは、先般も御報告を申し上げましたが、8月2日、日曜日に沖縄を訪問させていただきました。これは、西普天間住宅地区の跡地を視察するとともに、沖縄県北部地域の北部振興事業や、国営海洋博公園を視察させていただきました。
 西普天間では、初めて中に入って視察をすることができましたし、文化財等の発掘現場も見せていただきました。中に入ってみると相当ロケーションがいいのですね。これは国際医療拠点形成ということがありますが、正にモデルケースとしてすばらしいものができるのではないかなと、しなければいけないなという思いを強くいたしました。
 また、国営海洋博公園も含めた北部振興事業もいろいろ見させていただきまして、概算要求の時期がそろそろ来ますので、そこも参考にしたいとお邪魔させていただいたということであります。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 先週金曜日に、地方創生に資する科学技術イノベーション推進タスクフォースがスタートしたと思うんですけれども、そこで紹介された希少糖のプロジェクトなんかだと、基礎的な研究が始まってから今の実用化まで30年かかっていると。一方で、今の予算制度を見ると、大体5年とか3年とかのプロジェクトが多い。そういった、予算が固定化することは問題ですけれども、長期的に見ていかなければいけない。そういうようなことをこれから科学技術予算はどういうふうな仕組みを作っていければよろしいかと。
(答)一つは、経済成長へ向けてのエンジンというか将来のシーズという思いで、例えば、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)というのは5年ということで行ってますよね。これはこれでどんどん進めていきたい。同時に、長期的に基礎研究が必要な分野もあるわけで、これはこれで研究費等々を確保する中で行っていただきたい。
 希少糖の場合は、私もお隣(香川県)なのでよく知っているのですが、段階があるのですよね。当初は海のものとも山のものとも分からないような話で、ある出会いがきっかけでぐっと動き出したところがあって、それぞれケースバイケースなのだろうと思いますが、ああいったシーズを見逃さないようにするというのも必要なことなので、難しいとは思いますが、これも含めてしっかり取り組んでいきたい。そのための研究開発、この間の地方のものを作らせていただいたということもあります。
(問)共同通信の佐伯です。お疲れさまです。
 西普天間の視察の件で、現地でも、佐喜真(宜野湾)市長からもお話があったと思うんですが、インダストリアル・コリドーの返還を是非早くしてほしいとお話があったと思うんですが、これについて政府として、その実現可能性について現段階でどのようにお考えでしょうか。
(答)これは、前々から大変強い御要望をいただいておりまして、2日も佐喜真市長から強い御要望をいただいて、これからの発展、あるいは西普天間の、それこそ国際医療拠点形成に関しても非常に重要なことになってくるだろうと思います。全体については御案内のとおりのスケジュールがあるわけですが、その中で何ができるかというのは今後の検討課題で、御要望に沿えるよう努力していきたいと思います。
(問)NHKの黒川と申します。よろしくお願いします。
 引き続いて、2日の沖縄訪問に関しての質問なんですけれども、海洋博公園に大臣行かれたということなんですけれども、現在、ユニバーサルスタジオジャパン、この関連で海洋博公園の名前が取りざたされているんですけれども、その辺の関連もあって視察をされたという認識でよろしいんでしょうか。
(答)念頭にはあります。ただ、まだ場所の決定はUSJさんの方からも話がありませんし、沖縄県からも具体的な話はまだ出ていません。ただ、これからのことを考えて、あの辺りが、例えば駐車場にしても、水族館以外のいろいろな施設にしても、どういう状況なのか。あと、インフラですよね。結構あの辺りは道が混むのですよ。そういうことも、改めて念頭に置きながら確認をしてきたということと御理解ください。
(問)ネットニュースサイト、ガジェット通信、藤井と申します。
 TPP関連は甘利大臣が担当だということは承知の上でお尋ねします。閣僚会合が見送りになったとはいえ、著作権の非親告罪化、保護期間70年延長、法定賠償金導入の合意がなされたという報道がなされております。これらが事実なのか、どこまでが決定しているのかという交渉経過についての把握を大臣はなされているのかというふうなことがまず1点。
 あと、仮に等々のことが合意されているとすると、知財ビジョンの策定等などに影響があるかと思われますけれども、見直しを検討されるのかお伺いできればと思います。
(答)報道は承知しておりますが、詳細について担当の方から話を聞いたということはありません。ただ、ああいうことなのだろうなという感じで、元々こういうことが議論されているというのがありましたから、それはそれで理解をしておりますが、いずれにしても、今後必要となってくれば、関係府省、内閣の中でいろいろと協議をしていくということになっていこうかと思います。
(問)すみません、もう一点。海外の映画などの著作権使用料の国際収支が年間で約8,000億円の赤字という数字が言われていますけれども、保護期間の延長による影響の内訳やシミュレーションが現状なされているのかどうか。また、もしそれがあるのであれば、公表を検討されるかどうかというふうなところもお伺いできればと思います。
(答)具体的にはシミュレーション、検討等はしておりません。ただ、クールジャパンの担当大臣としては、映画を含む様々なコンテンツの状況というのが、これは大体把握していますが、何とかして更にコンテンツを売り込んでいくということで行っていきたいと思いますが、お話があったように、TPPの中で交渉されているようなことがあればどうなるか、頭の体操はしてみたいと思います。

(以上)