山口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年5月22日

(平成27年5月22日(金) 9:31~9:43  於:合同庁舎8号館1階S103会見室)

1.発言要旨


 おはようございます。私の方からは3点ございまして、1つは本日午後から明日にかけて沖縄を訪問させていただきます。これは本会議の情報等々を見て、訪問を決定させていただきました。前々から申し上げておりまして、今回は久米島にお邪魔したいということで、離島の現状をしっかり把握するために、特に久米島は海洋深層水等の地域資源を活用した産業があるわけで、そこを中心に、同時に一括交付金等々も含めて、いろいろと視察していきたいということで、しっかりと実情を把握して、今後、離島の振興を始めとする沖縄の更なる発展につなげるようにということで行ってまいります。
 それと、今日内閣官房長官が主宰します、最終処分関係閣僚会議が開催されました。会議では高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針の改定について了承されたわけですが、私の方からは今回の基本方針の改定におきまして、国が前面に立つとされたことは大変意義深いことであり、その際、大学や研究所の持つ知見を最大限活用するとともに、地方自治体と更に連携を深めて、国民との対話を丁寧に一歩ずつ重ねることが重要であるということを申し上げました。また政府や事業者に対する信頼を確保して、国民からの負託を得られるようにするということが何よりも重要でありまして、このため内閣府としても、基本方針に盛り込まれましたように、原子力委員会による評価等の取組を着実に実行していきたいということでございます。
 それともう一点が、5月26日に第5回目のクールジャパン戦略推進会議を開催いたします。今回の会議はクールジャパン推進に向けて、民間での取組のアイデアや、政府に求められる支援策と、取りまとめに向けた議論を深めたいと思っております。これまでの会議は、それぞれ御商売の関係もあるということで、冒頭のみ公開としていましたが、今回は全体討議をインターネット中継したいと思っております。全体討議につきましては、皆様方にも当然公開でありますので、お時間のある方は是非とも御出席いただければ、お話を聞いていただければと思っております。
 私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)おはようございます。科学新聞の中村です。
 マイナンバーの改正法と個人情報保護法の改正法が昨日衆議院通過したんですけれども、それについて今後の取組の方針とか、今回の所感について教えてください。
(答)お話のとおりで、早速今日、参議院の本会議でこれから趣旨説明、質疑を行っていただくわけですが、委員会等でも御指摘が出まして、そのとおりだなという部分も相当ございます。そこも含めて、とりわけ、マイナンバーがまだ周知徹底できていないということが非常に大きいので、確かアンケートによると28%ぐらいなのですかね、中身まで分かっているという方が。しっかりと周知・広報を徹底していかなければいけないということと、10月にそれぞれ番号の通知をさせていただいて、1月からカードを受け取っていただくということになりますので、そこを踏まえて準備していきたいし、同時に早くに政省令を決定してもらわないといけませんので、早急に進めていきたいと思っています。
(問)日経新聞の高橋です。
 昨日、安倍首相がロシアのナルイシキン下院議長と会談しました。北方領土問題について意見交換をしたとも報じられていますが、受け止めと、今後の北方領土政策への影響について教えてください。
(答)中身については、私聞いておりません。私としては、北方領土返還に向けた機運をいかに醸成していくかという、大事な仕事がありますので、これをしっかり行っていくと。
 それと若干気になっておりますのが、ビザなし交流が、事務的手続云々ということなのですが、今後これが継続して実施できるように。今回戦後70年ということで、またこれまでとは違った、もう少し幅広い皆様方に来ていただいたり、更に交流を深めることも考えておりますので、しっかり対応していきたいと思います。そして返還に向けて、いかに国内の機運を醸成し、外国にも発信する中で、日露首脳会談がどうなるか、これは定かではありませんが、そうしたことも念頭に置きながら行っていきたいと思います。
(問)共同通信の須江と申します。おはようございます。
 宇宙の関係で伺いたいんですけれども、宇宙政策委員会と宇宙の部会は非公開が続いておりますが、この春に新しく宇宙と安全保障の部会ができまして、これまでは要するに安全保障という観点で非公開というふうに言われておりました。安全保障に特化した部会ができたことで、ほかの民生部会とかも一律に非公開を続けることには若干違和感を感じております。少なくともブリーフィングを聞く限りでは、機微にふれるような話が出ていることはうかがえませんし、かつ他も非公開を続ける理由が明示的に事務局から説明されていないと思います。その辺の公開・非公開の在り方について大臣にちょっと所感を、いかがお考えか、今一度お聞かせください。
(答)今お話がありましたように、今回新たに部会がスタートするということで、これまでとは若干違った状況です。どういう議論をどこで行うということもきちんと整理して、中身を見ながら、同時に委員の皆様方のお気持ちというか、お考え方もありますので、そこはできるだけしっかりと公開性を高めていくように、また相談していきたいと思います。
(問)時事通信、岸本です。
 沖縄訪問についてなんですが、大臣、いつも折にふれて、機会があれば知事と会いたいということをおっしゃっていましたが、今回はその御予定はあるんでしょうか。
(答)今回は、以前申し上げたように何とか月内に行きたいということで、チャンスを狙っていたのですね。おかげで今日の本会議がおそらく2時ぐらいには終わると思うので、急遽決定したということで、具体的な調整はしておりません。一応、昨日の段階で、沖縄県の方にはお邪魔するということをお伝えさせていただいておりますので、その後どういうお話が来るかというのはこれからです。いつでもお話があればお目にかかりたいと思います。
(問)科学新聞の中村です。
 先日、外務大臣の懇談会が、外務大臣の科学技術顧問の設置呼びかけで提言しました。4月にはOECD(経済協力開発機構)のグローバル・サイエンス・フォーラムが科学的助言の在り方についての報告書出しまして、OECDの事務局長なんかも、これから閣僚級会合ではそういうことを取り上げていきたいと。世界的には科学技術顧問みたいなことの設置の動きがあるんですけれども、大臣としては、政府科学技術顧問についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)私もイギリスの科学技術顧問にお目にかかっていろいろお話を聞いたり、必要だろう、設置したほうがいいだろうという思いはあります。
 今回外務省の方で検討していただいて、これはこれからの科学技術、日本としてどういうふうにアピールし、同時に諸外国と連携していくか。外交上もおそらく大変大きな課題になってこようと思うので、これはこれで検討するべき話なのだろう。ただ、そこで我々の方の総合科学技術・イノベーション会議との関係というのですか、役割分担というか、交通整理は今後しっかりしていかなければならないだろうと思います。
(問)昨日のCSTI(総合科学技術・イノベーション会議)の有識者議員会合の議論の中で、他の司令塔との情報交換が十分できていないんじゃないかと、議員の方から意見があったんですけれども、他の司令塔、健康医療とか知財とかいろいろあるんですけれども、そちらとの連携の方策、あるいは統合的な視野でどう見るのかと、そこら辺はどのようにお考えでしょうか。
(答)他の司令塔にとって、これは先般、衆議院の科学技術・イノベーション推進特別委員会の方でも質問が出たのですが、かつて山本大臣の方でそういった会議を開催しておられて、それから一応答申といいますか、考え方を取りまとめて、これにのっとって行っていこうということで、例えばITの関係と、例えば宇宙の方だとか、あるいは科学技術だとか、連携はできてきているのだろうと思います。この課題、もう少し状況を見ながら、再度そういった司令塔同士のコミュニケーションというのが必要かどうかというのはこれからまた見ていって判断したいと思いますが、当面、例えば科学技術なら科学技術の方で、もう少し司令塔的に行いたいと。クールジャパンももう少し司令塔として行いたいと。ITももう少し何か行ったほうがいいのではないかという思いの方が強いものですから、そこもしっかり確認しながらということになると思います。

(以上)