山口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年1月23日

（平成27年1月23日（金） 10:50～10:56 　於：合同庁舎第８号館１階S103会見室）

1.発言要旨

　おはようございます。

　それでは、私の方からは２点ございまして、一つが、先程閣議前に、安倍総理をヘッドとするＩＴ総合戦略本部を開催させていただきました。このＩＴ総合戦略本部の下に、私が議長を務める地方創生ＩＴ利活用推進会議を開催するということを決定いたしました。本会議における議論を通じて、地方における自治体や企業の情報通信技術を活用した取組の導入促進及び効果向上のためのプランを、本年６月までに取りまとめていきたいと思っています。

　もう１点が、昨日、神奈川県相模原市にある私の所管に関係する三つの施設、国民生活センター相模原事務所、そして青山学院大学相模原キャンパス、宇宙科学研究所を視察してまいりました。

　国民生活センター相模原事務所では、商品テストの施設と研修施設を中心に幅広い取組を視察させていただきまして、消費者の安全・安心を確保していく上で、国民生活センターが基盤的な役割を果たす重要な機関であると、改めて認識をいたしたところでございます。

　青山学院大学の相模原キャンパスでは、遠隔医療にも将来的には役立ちます「３Ｄアバター」や理論・経験則を元に最適な組合せで材料を作るシステムの開発、光を当てると色が変わる新機能性分子の作成などを視察して、「世界をリードする研究」と「外部に開かれた研究」に、双方に取り組んでいるということを拝見してまいりました。

　宇宙科学研究所では、衛星の管制室や「はやぶさ」の帰還カプセル、「イトカワ」から持ち帰った微粒子、水星磁気圏探査機の組立ての様子などを視察させていただきまして、「イトカワ」から持ち帰ったものも実際顕微鏡で見させていただきました。私としても、視察をしっかり今後の政策に生かしていきたいと考えているところでございます。

　私からは以上でございます。

2.質疑応答

（問）科学新聞の中村です。
　今、第５期科学技術基本計画の議論が進んでいるかと思うんですけれども、文部科学省が火曜日に中間取りまとめを出しました。それについて、大臣としてどのように受け止めて、今後の検討にどのように反映させたいかということをお聞かせください。

（答）お話のとおり、総合政策特別委員会で、第５期科学技術計画に向けて提言ということで、中間報告を取りまとめていただきまして、科学技術イノベーション政策全般にわたって、幅広い観点から今後のあるべき方向性を示したと思っています。研究開発投資としては「対ＧＤＰ１％を確保する」ということもお書きになっておられるということでありまして、明確な投資総額を掲げていくべきというお立場だと承知をしています。
　この報告書を始め、私どもとしては、産業界や大学からの意見も踏まえて、オールジャパンの立場から、しっかりと検討を進めていきたい。そして、６月頃ですが、中間取りまとめを行って、年内を目途に投資案をまとめてまいりたいというところでございます。

（問）共同通信の須江と申します。
　今の総合科学技術計画に関連しまして、昨日、基本計画専門調査会がありました。そこで国が推進する研究開発について取り上げられたんですけれども、拝聴していると、事務局の説明は具体的な内容が少ないのではないかというふうに感じまして、委員の議論でも何か不足しているというような声が出たかと思います。これまでの計画でも、国家基幹技術という概念もございまして、非常に重要な話だと思うんですけれども、スケジュール上、これ、今後は細部の議論が主であって、この国家、国が推進する研究開発について、より話し合う時間があまりないように見受けられるんですけれども、より具体的・中長期的な視点も含めて議論すべきではないかとも思いますが、大臣、どのようにお考えでしょうか。

（答）確かにそういった点もあろうかと思います。これからそれぞれ具体的詳細な議論に入っていただくわけですが、それを取りまとめる段階ということもありますし、私も出席させていただいてという会議はありますので、そこは、おっしゃるような方向で取りまとめるように行っていきたいと思います。

（問）大臣直接の御所管じゃないんですが、イスラム国の件で。邦人人質事件が今日午後72時間の期限迎えるということで、政府としての対応について、大臣、もし御所感があれば、お伺いできますか。

（答）官邸、官房長官等を中心に、今必死の努力をしている最中で、政府を挙げて取り組んでいるわけであります。非常に残念なのは、総理の発言が曲解をされ、難民支援等と、人道支援なんですよね。それが曲解されたのかなという感じはあるのですが、いずれにしても、そういった誤解を解くというか、こういう思いですよというか、そこの話と、いろんな各国にお願いをして、また、いろんなルートを探しながら、今、本当に努力をしている真っ最中でございます。非常に心配をしております。

（以上）