有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年8月25日

(平成27年8月25日(火) 8:44~8:52  於:官邸3階エントランスホール)

1.発言要旨


 皆様、おはようございます。男女共同参画担当大臣として御報告をいたします。
 女性のエンパワーメント、女性政策に取り組まれている国連機関UN Womenの日本事務所の開所式が、この日曜日、8月30日に文京区シビックセンターにおいて行われます。私も担当大臣として出席をする予定です。
 日本はこれまでUN Womenに対して、拠出を含め積極的に連携してきました。昨年9月に初めて開催されました「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム(WAW!)」では、連携強化に向けて、UN Womenの日本事務所の開設をすることを安倍総理が去年のWAW!の場で表明をされました。その後、関係の皆さんの御尽力によって、今般、日本政府との連携や情報発信を行う、アジア唯一のリエゾンオフィスとして事務所を開設することになりました。
 政府においては、社会の課題解決を主導する女性の育成を進めておりまして、その一環として、国連を含む国際機関で活躍する日本人女性を飛躍的に増加させたい、そういう支援をしていきたいと考えております。UN Women日本事務所の開設によって、国連機関が身近になることも、この取組を考える上でも大変ありがたいことだと思っています。日本事務所の開設を機に、一層UN Womenと連携を図っていきたいと思っております。
 ちなみに文京区の成澤区長は全国で初めて育児休暇を取られた首長ということで、今までも男女共同参画や女性の暮らしやすい社会の実現を積極的に取り組んでこられました。その成澤区長のリーダーシップがあったことも御報告をさせていただきます。
 私からの報告は以上です。

2.質疑応答

(問)今お話し出ました事務所の開設なのですけれども、具体的に今おっしゃった、重複するかもしれないのですけれども、大臣がかける意気込みというか、具体的な数値目標などあれば教えていただけますでしょうか。
(答)やはり、去年第二次改造内閣が発足した直後に初めて行われたWAW!で、総理が初めて発表をされて、そして、今年2回目のWAW!がこの金曜日、土曜日に開催される、その勢いの中で週末に開所できるということは、総理が、日本が約束を守ったということです。特にこの分野での約束を確実に前進させているという進展を内外の関心を持っている方々とともに共有をして、一つ一つ、終戦70年というタイミングで女性の安全や安心を作って、そして、世界の安定に寄与していく、という総理及び日本の姿勢を皆様に伝えられる一つの大きな約束実現の一つのメルクマールかなと思っております。
(問)フジテレビの和田ですが、今のUN Womenですが、拠出額というのは、どこからどのぐらい出されているのでしょうか。
(答)正確なところは男女局あるいは外務省にお聞きいただきたいと思いますが、私の手元にある資料によりますと、日本政府の拠出は、例えば2013年は約200万ドルであったものが2015年には約2,000万ドルということで、約10倍に増加をしておりまして、そして、日本はこのUN Womenに対して、かなり積極的に拠出もしているし、そして、情報発信、支援もしている。その意味では、かなりそこに政府外交の意思があるという支援・連携のありようを固めていっているという認識でございます。
 これから参議院でいわゆる女性活躍法案の審議を今日10時からしていただくことになります。理事会で了承されれば、今日、委員会での採決ということも選択肢の中ではあろうかと思います。
 また、この金曜日と土曜日にはWAW!もございますし、WAW!で私もオープニングセッションと、それから、スペシャルセッションでマイクを持たせていただく予定でございますけれども、そういう意味では、男女共同参画、また、女性活躍という分野では、今週はいろいろと動きがある、そういう週でございますので、一つ一つ着実に任務に向き合って結果を出していきたいと思っております。
(問)すみません、1点だけ。今週そのWAW!があって、金曜日には総理もスピーチされると思うのですけれども、去年は初めてやるということで、1つトピックスがあったと思うのですが、今年どういった女性関係についてメッセージを出されたいとお考えになっているのか。
(答)総理が御発信される内容をちょっと私もつまびらかに理解をしておりませんけれども、恐らく今年は2回目ということで、「WAW! for all」という、for allが付きました。去年は単発でやって、内外のゲストをということでしたが、前回の評価も受けて、海外から参加したいというお申し出も多くなっています。実際、参加国も、それから、国際機関の参加も多くなってきているということです。昨日の在京の女性大使の方からもWAW!が女性版のダボス会議になればいいねというコメントも総理の前でありました。そういう意味では、真面目に女性の安全・安心を作る社会を構築するために、日本の内政のみならず国際的にもイニシアチブを取りたいという総理のお考えが一定共有され始めているという認識でございます。
 去年との違いという意味では、貧困家庭やあるいはシングルマザーをどう支援していくかというようなセッションも設けられますので、いわゆる一部に誤解があるかもしれませんが、女性活躍というのが、いわゆるバリバリのキャリアを志向してという方だけでは全くない、本当に貧困、紛争下での性暴力から女性を守ることや、内外で、世界全体で共有しなくてはいけないドメスティック・バイオレンスの問題など、そもそも女性が生きていく上で基盤となるような安全・安心にも目を向けている。その意味では、去年と違った努力、工夫が見られるものと思っております。

(以上)