有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年7月31日

(平成27年7月31日(金) 8:33~8:49  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨


 皆様おはようございます。
 今日から参議院の本会議で女性活躍法案が審議入りということで、この会場での会見、御協力いただいてありがとうございます。
 冒頭3点、4事案、御報告いたします。
 まず共生社会政策担当の大臣として。昨日、「子ども・若者育成支援推進本部」を、関係閣僚持ち回りで開催いたしまして、「第3次青少年インターネット環境整備基本計画」を決定いたしました。
 この「基本計画」は、5月12日の記者会見で私が御報告申し上げた有識者の方々による「青少年インターネット環境の整備等に関する検討会」の提言を踏まえて、これから3年間に官民が一体となって重点的に取り組む施策を示すものです。
 IT化が今後も進んでいく中で、青少年が健康で安全に成長していけるよう、国、地方公共団体、学校、事業者及び民間団体等の社会全体で、この「基本計画」に沿った取組を進めたいと考えます。
 詳細は、内閣府共生社会政策担当までお問い合わせをいただきたいと思います。
 もう1点、共生社会政策担当としてです。諸般の事情が許せば、今日午後1時半から、越智隆雄内閣府大臣政務官が山梨県南アルプス市でNPO法人「フードバンク山梨」が主催される「フードバンクこども支援プロジェクト・スタートイベント」に出席いたします。
 この「フードバンク山梨」は、例えば安全に食べられるのに包装に傷があるなどのために販売できない食品の寄贈を企業等から受けて、生活困窮世帯に無償提供する活動をされています。
 今回のプロジェクトは、夏休みということで給食がない、1日に1回ちゃんと食べられるのが給食であるというお子さんもいらっしゃるわけですが、長期休暇で給食が出ないという8月の毎週、子供のいる困窮世帯に集中的に食品を配送する全国で初めての試みと聞いておりまして、日本の将来を担う子供たちの健やかな成長を支援する意義ある取組だと考えております。子供の貧困を取り巻く中では、長期休暇の後にやせ細るお子さんが、この日本においていらっしゃるという現状・現実を冷静に謙虚に受け止めて、それに立ち上がっていくという一環の運動との連携をやはり深めていかねばならないと思っております。
 現地での模様など、詳細については、内閣府共生社会政策担当までお問い合わせいただきたいと思います。
 次に、男女共同参画、女性活躍担当大臣として3点目、御報告いたします。
 今日の3時から日本生命丸の内ビルにおいて、日本生命保険相互会社の、育児休業を取得した男性職員との懇談会を実施いたします。
 日本生命保険相互会社では、筒井社長が「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言に賛同されておりまして、男性の育休取得率100%という素晴らしい実績を挙げていらっしゃいます。
 懇談に参加される男性職員の方々から家事や子育ての経験をお聞きし、意見交換することによって、男性の育児・家事促進の取組強化、組織のコミットメントの有り様の現状をお聞かせいただきたいと思っております。私が伺います。
 詳細は、男女共同参画局までお問い合わせいただきたいと思います。
 次に、4事案目ですけれども、来週3日月曜日、環境省において、国立公園管理や自然環境に関わる業務に従事されている女性レンジャーの方々との座談会を行います。望月環境大臣、高橋環境大臣政務官にも御参加いただいて、私も参画させていただきます。
 女性レンジャーの方々の活躍は、自然保護の取組に女性の視点を反映することになると同時に、女性レンジャーには例えば林学や農学や生物学など理工系の大卒、大学院卒の方も多く、女性人材の貴重なロールモデルとなっています。
 自然保護の最前線で、日本各地で活躍されている女性レンジャーの方々の話も参考にしながら、今日の法案は職場における女性の活躍ということでございますが、今後とも地域や現場で地道に頑張っておられる女性の皆さんを積極的に御紹介をし、また応援もしていきたいと思っています。
 以上、私の方からの冒頭の御報告を終わります。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の畑山です。おはようございます。
 フードバンクの関連なのですけれども、この団体は、以前から配食の支援をしているそうなのですが、自治体からの補助金が減少するなど、運営は結構大変だというようなことを聞いているのですけれども、今度の秋に、子供の貧困のプロジェクトがあると思うのですが、こういった団体も対象になるのか。また子供の貧困の支援をしている団体はいろいろな目的があってやっていると思うのですけれども、そこは幅広く支援をしていかれる考えなのかということをお伺いします。
(答)秋に「子供の未来応援国民運動」ということで、子供の貧困対策としての計画をしっかりと発表させていただきたいと思っておりますが、このように欠食が出ているお子さん、あるいはバランスのいい食事を食べられていないお子さんが現に一定数いらっしゃるという中で、このようなNPO活動をしていただいていることに心からの敬意と感謝を持つ次第です。
 その方々の現状、そしてその活動でうまくいっていること、また課題に感じていることを率直にお聞きして、意見交換をしてきてくださいと、私からも越智政務官に申し上げておりますので、当然その連携を深めるという意図を持って現場に行っていただきます。
 お尋ねの、どのように支援をしていくかということでは、貧困を始めとする困難な状況のお子さんの胃袋を満たしていくことは、子どもの貧困対策の中で最も大事な基本的なオペレーションの一つかと思いますので、その支援をどのように納税者の理解を得ながら、また、全国的な活動をしてくださることへの公平性を考えながら、詰めを行っているような段階でございます。
 また、詳細が決まり次第、心して皆様に御報告させていただきたいと思っています。中心的オペレーションの一つですね。
(問)細かい話なので、秘書官が答えても結構ですが、日本生命の育休100%というやつなのですが、わからなければ原局で聞かせていただきますが、何人ぐらいが何日ぐらいの期間で取っているようなことなのでしょうか。分からなければ原局に聞きます。
(答)私が正確な情報を今持ち合わせていませんので、詳細は、男女共同参画局にお問い合わせいただきたいと思います。
 実際に育休を取られた男性職員との懇談会ですが、むしろ限られた時間ですから、多くの方というよりは数人との詳細にわたる話をさせていただくと聞いておりますが、その後に筒井社長とも私自身、懇談をさせていただく予定を持っておりまして、結局は、トップがどのように育休を100%にするかという決意を固めて、それを組織の風土として浸透させていくかというノウハウを学ばせていただきたいと思います。恐らくは最初から好意的な方々ばかりだったとは思いませんので、女性社員が多いという業界の中で、その気持ちを分かるためにも男性が取るべきだということが正当化されるまでのプロセス、それを実施し続ける、その連動を学びたいと思っています。
(問)恐らくでかい会社でしょうから、相当な数なのでしょうから、何かノウハウがおありなのでしょうね。
(答)そうですね。そこを学びたいというのが率直な、私の偽らざる思いです。そのエッセンスもまた講演などでもお話しさせていただいて、国家・国民の未来に貢献したい、還元したいという思いは当然ありまして、時間を割いて行きます。
(問)毎日新聞の山田です。
 日生の件と環境省のレンジャーの件ですけれども、懇談してお話を伺って、それをどのように施策に反映していきたいかという点と、今後もこのような個別の会社とか団体とかの懇談というのは、予定があるのでしょうか。
(答)環境レンジャーの件から御報告いたします。
 御案内のとおり、安倍政権では女性の活躍推進を最重要課題の一つに位置付けています。その一環で、例えば、去年の11月には、山谷国家公安委員長と連携いたしまして、警視庁に伺い、女性警察官、機動隊、あるいは青少年の健全育成をやっていらっしゃる方など警察官の方々と懇談いたしまして、現場での御労苦ややりがいなど、刑事さんなどから率直なお話を伺うことができました。
 そういう意味では、今回、警察に続き、環境分野で御活躍いただいている、フィールドで御活躍いただいている女性レンジャーとの懇談を、先方からのリクエストも受け実現をしていくわけでございますが、ともすると女性活躍法案の印象ということで、いわゆる事務、ホワイトカラーの管理職の方向けの女性活躍なのではないかと誤解されている向きもあると理解をしておりますので、そうではなくて、総理がおっしゃる全ての女性が輝くという意味では、まさに性犯罪被害者の救済をしっかり強化していくこと、性犯罪の厳罰化の法制化の検討を法務省と共に何とか前に進めたいと思っていることなど困難な状況に置かれている方もしっかりバックアップをしていく、またいわゆるホワイトカラー、事務方の女性というだけではなくて、フィールドで、現場で活動していらっしゃる多くの分野の方々の生き方、ロールモデルを御紹介したい。その一環で、2015年の重点方針でも理工系の女性によるリコチャレを打ち出しておりましたが、いろいろな分野での女性のいろいろな参画、働き方、あるいは暮らしの充実の仕方があるということを積極的に御紹介し、また、そこでのノウハウを政府としても蓄積したいという思いで、今後もこういうことはやっていきます。
 民間企業にも果敢に伺っていきたいと思っております。近々、秋田にも伺わせていただきますし、また御紹介いたします。
 それともう一つ何でしたか。
(問)(毎日新聞・山田記者)今後の具体的な予定があれば。
(答)今日は日本生命さんでございますけれども、民間企業も女性社員が非常に多いので、大企業、いわゆる中小、小規模事業者、様々な企業が抱えておられる現実を知るためにも、現場での率直な膝を交えた対話をこれからも大事にしていくつもりです。

(以上)