甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年7月21日

(平成27年7月21日(火) 9:45~9:54  於:合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 私からは特にありません。

2.質疑応答

(問)東芝の第三者委員会の報告が昨日出まして、歴代3社長の関与について指摘されているわけですけれども、政府としては、成長戦略でガバナンスの強化等を打ち出しているさなかでこういった問題が発覚したことについて、まず受け止めをお願いしたいというのが一つ。もう一点は、佐々木則夫さんの関与についても報告書では指摘されておりまして、佐々木さんは成長戦略を取りまとめる産業競争力会議の民間議員もされておりますけれども、この処遇等について御所見があればお願いいたします。
(答)今朝8時過ぎに佐々木氏から連絡をいただきまして、「9時過ぎからの臨時取締役会で取締役を辞任する。そして、公職全てについて辞任させていただきます」という連絡をいただきました。その手続に今後入っていくことになろうかと思います。
 これから金融庁の調査等があります。そこで問題点の洗い出しがしっかり行われるものと思われます。それを受けて今後、こういう事案の再発防止に向けてのガバナンスの在り方、問題がどこにあるのかということの議論あるいは精査が行われると思っております。
(問)TPPに関してなのですけれども、17日に官邸内で行われた閣議後会見で、バターと脱脂粉乳に関して特別輸入枠の設定を一つの選択肢として検討しているという旨の発言をされたと承知しておるのですが。
(答)そんなことは言っておりません。
(問)乳製品に関して、そういう様々な選択肢を持ってカナダやニュージーランド等との交渉に臨むというお話があったと各紙の報道で確認しておったのですけれども、そうしましたら、乳製品の輸出国であるニュージーランドや豪州ですとかカナダ等との二国間協議の進捗状況について、若しくは月末の閣僚会合に向けて、これらの各国との合意形成の見通しについてお聞かせ願えればと思います。
(答)各物品の関税に関する交渉につきましては、特に主要5品目につきまして衆・参農林水産委員会の決議があります。この決議との整合性を図りつつ、我々が入る前にもう既に決めてありますホノルル合意、基本的には物品関税の撤廃を目指すという高い野心と、それから農水委員会の決議とを、どこで折り合わせるかということで、交渉を続けてきました。その中でいろいろな手法が取りざたされてきたわけであります。最終的な決着というのはハワイに持ち越されるわけであります。国会決議とホノルル合意、高い野心を目指すということをどうしっかり折り合わせるかということを、最終的に了解いただけるような折り合わせ方を求めていきたいと思っております。
 二国間の問題でもあり、マルチの問題でもあります。それぞれ関係国と全体がセットされないと二国間が生きないということになるわけでありますから、そこのバランスをしっかり見つつ、冒頭申し上げた決議と、それから目指すべき野心のすり合わせをしていきたいと思います。
(問)重ねてTPPのことですけれども、大臣は、先週のテレビ出演の際に、コメをめぐりまして、主張としては、アメリカの17万5,000トン、日本側は5万トン、主張としてはそういう対立の構図だとおっしゃったのですけれども、今のご発言と関連して、大臣としては、ハワイに向けて決議を踏まえて、この5万トンと17万5,000トンの間での均衡点といいますか妥協点というようなものを探っていく、そういう理解で考えていらっしゃるかどうか、そこをお伺いしたいのですけれども。
(答)コメの問題は、重要5品目の中でも最重要の問題だと認識いたしております。日本が5万トンという主張をし、アメリカが17万5,000トンという主張をした。それは事実であります。その間の綱引きがずっと行われてきているわけであります。私は、足して2で割る解決策のようなものはしたくないと思って交渉してきました。特にコメはシンボリックな課題であります。この間は、アメリカは自分の主張にできるだけ近づけたいと思っていますし、日本は日本の主張にできるだけ寄り添ったものにするということで交渉を続けてきました。最終ラウンドがハワイということになるわけであります。全体のセットというのは最後の1ピースがおさまった時点で全体が生きてくるということになります。農水委員会の決議が今回の最終的な決着とどうすり合わされるものになるのか、それは最終的には国会の判断になるわけでありますけれども、了解がいただけるように最後の詰めをしていきたいと思っております。
(問)先ほどの東芝の部分ですけれども、佐々木さんは、公職全てを辞任されるということですが、この公職の全てというのは、産業競争力会議のほかに何か公職についているのはあるのでしょうか。
(答)政府税調やIT戦略本部等々、幾つかやっていらっしゃると思います。御本人からは、確かその三つ等々という話でありました。

(以上)