甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年3月24日

(平成27年3月24日(火) 8:55~9:03  於:合同庁舎第8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 私からは特にありません。

2.質疑応答

(問)賃上げですけれども、非正規の方まで広がる動きが報道等々で出ておりますが、これへの評価と、少しまだ気が早いところもあるのですが、来年度以降、好循環を定着させる、続けるために、政府として手だてをとっていく検討が始まっているということであれば教えていただけますでしょうか。
(答)非正規のこの時点での賃上げを昨年と比較しますと、昨年が12円、今年が20円であります。このまま最終回答まで行くとすると、昨年をかなり上回るということであります。安倍内閣になりましてから正規、非正規の格差が縮小しつつある、あるいは男性、女性の賃金格差が縮小しつつあるという報告も受けております。いい傾向だと思っております。
 総理は、この集中回答日後の講演において、好循環を中小企業にまで届けるために、政労使会議でフォローアップを図りたいと表明されました。恐らく近々、政労使会議が開催されて、引き続きの賃上げ拡大、そして下請け代金の改善等々に向けて努力を要請するであろうと思います。
 「官製春闘」とも揶揄されていますとおり、本来、未来永劫、政府がこの春闘に関与していくということは好ましいことではないと思います。好循環が自律軌道に入って、政府が手を離しても賃金改善が消費や投資の拡大、そして、それが企業業績の拡大へと自然循環でつながっていくような時点では、もちろん民間の手に委ねるということだと思います。いつそれを見極めるかということはありますが、政府としては今年、来年、それから先もずっと賃上げが景気の好循環の後押しをしていくというサイクルに入れるように、環境整備をしていくということであります。次第に政府の関与がフェードアウトしていく、あるいはフェードアウトしていくべきだと思っています。
(問)TPPですけれども、今日、ニュージーランドとの首脳会談がありますけれども、この首脳会談でTPPの分野ではどのような成果を期待していますでしょうか。
(答)キー首相に同行してグローサー大臣も訪日されています。私のカウンターパートでありますが、お会いする以上は確実に進展があるということが大事だと思います。ニュージーランド側から現実的な回答が用意されているということであるならば、お会いすることはやぶさかではありません。ただ、今までのような対応が繰り返されるということでは、余り意味のあるものではないと思っております。現実に即した改善提案があることを期待しております。
(問)今のニュージーランドの件ですけれども、大臣がお会いになるとしたらグローサー大臣ということでよろしいでしょうか。
(答)もちろんそうです。
(問)今のところ実際にお会いになるかどうかは決まっているのでしょうか。
(答)まだこの時点で決定しておりません。
(問)お会いになるとしたら、日本にいる明日までの間にということになるのでしょうか。
(答)そうですね。帰ってからまた来ていただくということも大変ですから。
(問)追いかけていくということはないでしょうか。
(答)追いかけていくほど恋はしておりません。
(問)関連ですけれども、グローサー大臣との間で、現実的ではないという意味だと思うのですけれども、やはり今対立しているのは乳製品の関税の扱いというのが一番大きいのでしょうか。まだ向こうは100%に近い高い野心を掲げろという主張を続けていると考えていいのでしょうか。
(答)具体的な項目には触れるのはどうかと思いますが、ニュージーランド側の関心が高いのは、当然、農産品の中でも乳製品であります。それが実際に歩み寄りの姿勢、私どもでも衆参の農水委員会での決議があるわけでありますから、できることとできないことは当然あるわけであります。とても対応できないような提案をされても歩み寄ることはできないわけですから、そこは他国同様、いよいよ終盤に向かって交渉を閉じる局面に入りつつあるという現状を認識して提案していただけることを期待しています。
(問)株価の話ですけれども、いよいよ15年ぶりに2万円台というのが見えてきたかと思うのですが、現在の株価がここまで上昇しているというのを、まずどのように受け止められているか。また、少し過熱感があるのではないかという指摘もあるのですが、そのあたりどのようにお考えかお聞かせ願えればと思います。
(答)全て日本経済への期待だと思います。為替、株、債券、トリプル高と言われていますけれども、日本経済が回復基調にある、次第に先が、もやが取れつつあるということに対する市場の期待だと思っております。
 過熱感についてコメントすると、それもまた影響を与えかねないということで、そのコメントはしないでおきます。

(以上)