甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成27年2月19日

(平成27年2月19日(木) 18:14~18:21  於:合同庁舎8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 「月例経済報告等に関する関係閣僚会議」の概要を報告いたします。
 景気は、「個人消費などに弱さが見られるが、緩やかな回復基調が続いている。」といたしまして、先月から判断を据え置いております。
 これは、雇用・所得環境が改善傾向にあることなどから景気の緩やかな回復基調が続いていますが、その一方で、個人消費などになお弱さが見られることを踏まえたものであります。
 先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、原油価格下落の影響や各種政策の効果もありまして、景気の回復力にみられる弱さが薄れていくことが期待されることから、先月と比べまして、「当面、弱さが残るものの」との表現部分を落としております。
 政府といたしましては、経済再生と財政再建の双方を同時に実現していくこととしており、このため、いわゆる「骨太方針2014」及び「『日本再興戦略』改訂2014」を着実に実行するとともに、政労使の取組を通じて、好調な企業収益を、設備投資の増加や賃上げ、そして雇用環境の更なる改善等につなげ、地域経済も含めた経済の好循環の更なる拡大を実現してまいります。また、「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」及び平成26年度補正予算を迅速かつ着実に実行するとともに、平成27年度予算及び関連法案の早期成立に努めてまいります。日本銀行には、経済・物価情勢を踏まえつつ、2%の物価安定目標を実現することを期待いたします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)輸出についてお伺いしたいのですけれども、本日、貿易統計の発表がありまして、輸出が増加しているという結果でした。最近の輸出の増加については、円安による効果が出ていると大臣は感じているのかということと、今後の動向について、近く貿易黒字になるような可能性があるかどうかということも含めてお願いできればと思います。
(答)アメリカ向けの資本財であるとか、あるいは中国を中心としたアジア向けのスマホの部品等が堅調で輸出の表現を上方修正したわけであります。正直なところ、ようやくJカーブ効果が出てきたと言えるようになればいいと思っております。
 今後の見通しについては、このまま堅調に推移をしてくれることを期待しております。ただ、いきなり貿易赤字の解消というには相当乖離があります。エネルギー輸入は相変わらず原発再稼働がない限りは続いていくわけでありますし、原油価格も若干戻しております。でありますから、貿易赤字解消までには、まだ道のりは少しあるのではないかと思います。
(問)今日の株価が、ひさかたぶりに、14年ぶりぐらいに高値をつけたということで、それについて大臣の御所見をお伺いできればと思います。
(答)第1次安倍内閣の株価を数円超えたようであります。ようやくここまで来ることができたという、若干感慨深いものがあります。
(問)アベノミクスの効果ということでよろしいのでしょうか。
(答)アベノミクスの効果がそこかしこに出てきているところであります。まだら模様の部分がだんだん埋まってきてはいますけれども、今後は地方も含めてアベノミクス効果一色にしていくということを今年、そして新年度の目標にしていきたいと思います。

(以上)