山口内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年11月7日

(平成26年11月7日(金) 9:31~9:41  於:合同庁舎第8号館1階S103会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 今日は、私の方からは、我が国のサイバーセキュリティ強化を目的とした議員立法のサイバーセキュリティ基本法案が、先週29日に参議院で可決をされ、昨日、衆議院でも可決をされて成立いたしました。これを受けまして、本日の閣議におきまして私から、サイバーセキュリティ基本法に基づいて、今後官房長官をトップとするサイバーセキュリティ戦略本部が設置されることや、同法を踏まえ政府において内閣官房情報セキュリティセンターの法制化を政令によって行っていくという旨の発言をさせていただきました。
 関連で、官房長官からも各府省の大臣に対しまして、戦略本部への協力と法制化される情報セキュリティセンターの体制整備への協力を依頼するというお話がございました。
 それともう一点が宇宙基本計画について、先月の宇宙開発戦略本部におきまして安倍総理の方から、年末をメドに新たな宇宙基本計画を策定するよう御指示がございました。安倍総理の御指示に基づきまして、この2カ月間、内閣府を中心に急ピッチで検討を行いまして、関係府省との調整をほぼ終えまして、宇宙基本計画の素案を取りまとめさせていただきました。先般、総理の方にも御報告を申し上げたわけですが、今週末からパブリックコメントを開始するという御報告でございます。
 宇宙基本計画素案のパブリックコメントの期間は、11月7日金曜日、今日でございますが、24時から11月21日金曜日の24時までの2週間を予定いたしております。国民の皆さん方からの様々な御意見を踏まえまして、宇宙政策をよりよいものにしていきたいと考えているところでございます。2週間というのは、年内にという総理の御指示もあり、少し短い気はしますが、お願いするということでございます。
 私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)科学新聞、中村です。
 昨日、まち・ひと・しごと創生本部、そこで総合戦略の骨子が示されたわけですけれども、その中でもITとか例えばイノベーションシステムであるとか、例えば知的財産だとか大臣の担当するところがたくさん入っているかと思うんですけれども、これについてどのように今後取り組まれるんでしょうか。
(答)全体の、まち・ひと・しごと創生本部ではメンバーですが、その下の関係閣僚のメンバー(まち・ひと・しごと創生会議)には、入っていなかったんですね。石破大臣にお願いをして、科学技術やIT、クールジャパン等々、大いに関係するので是非とも入れてほしいということで、先週来入れていただいているわけですが、今のお話のとおり、昨日も民間の有識者の皆さん方から、科学技術や地方の大学、研究所を核にした地方再生というお話がありました。あるいはITの利活用のお話もありました。
 これも以前、発言させていただいた時に資料として出させていただいていたのですが、徳島県の神山町のように、ITインフラの整備が整っているところにプラス利活用というような様々な制度を入れながら、地域おこしを行っていくと。これは是非ともこれからの地方創生の中でしっかりと組み込んでいただけるように議論に参加をしていきたいと。大学や研究所もこれまで文科省の方でいろいろクラスター等行ってきていただいているのですが、産学官と言いながら、民間の部分の意向がどこまで反映されていたのか、需要がどこまで反映されていたのかというのが少し弱かったのかなという思いがするので、そこの橋渡しというか、コーディネートがきちんとできるように行っていきたいと思っています。
 クールジャパンに関しては、地方版クールジャパン推進会議、これまではブロック別に行っていたのですが、今後は手を挙げていただいて、よりやる気のあるところにお邪魔をして、しっかりと協力をして地域おこしにつなげていきたい等々、かなりたくさんありますので、そこはまた整理をして進めていきたいと思います。
(問)追加で、今産学連携の官民のコーディネートの話が出たんですけれども、民主党時代に事業仕分けで随分産学連携のシステムが壊されてしまったんですけれども、それについてどのように再構築されていくのか。
(答)先程申し上げたように、産学官連携と言いながら、官の思いが主だったわけですよ。では、民の方でどれだけの需要があって、希望というか、やりたいことあるいはこれが適している、そこがうまくできていなかったという気もするので、民主体ですね。石破大臣がおっしゃっているように、何をやりたいのか、それがどう展開するのかというのは、こちらの方で協力をしながら行っていかないとだめだと思うので、そこはがっちり歯車がかみ合うような形で進めたいと思います。
(問)共同通信の須江です。おはようございます。
 冒頭発言で宇宙基本計画について触れられておりましたけれども、改めてパブリックコメントの期間もそうですけれども、今回実質一月、二月程で10年という長期計画、20年程度も踏まえてということで、大臣も繰り返し密度の濃い議論とはおっしゃっていましたが、前回の策定期間と比べると、やはり早急である感は若干否めない気もいたしますけれども、その点改めてお聞かせください。
(答)確かに2週間、やり始めてから2カ月余りですかね。ただ、これまでもいろんな議論があったわけで、そういったことを踏まえて、ある意味で取りまとめに入ったような部分がありますので、確かにこれまでと比べて期間的には短かったかもわかりませんが、相当中身的にはいいものができてきたなと。ただ、残念ながら最終的に財政当局と話が煮詰まっていませんので、年次は調整中のような格好になると思うんですが、そこも様々なパブコメを受けながら、本年12月中にはしっかりと調整をして、まとめていきたいと思っています。年次が出ないと、せっかく予見性と言いながら全然予見できませんよね。そこはしっかり取り組みたいと思います。
(問)朝日新聞の野瀬です。
 関連ですみません。宇宙政策に国民の理解というのは欠かせないものだと思うんですけれども、今のお話、パブコメが2週間のお話ですとか議論が非公開で行われてきたということに関して、検討の手法に関して大臣の評価はいかがでしょうか。
(答)非公開というか、きちんと議事録や、ブリーフ等々もしっかり行っていますので、必ずしも秘密裏に進めたという意識は全く持っておりません。幅広い理解を求めながら行ってきたと思いますし、これからも国民の皆さん方の理解を得ないと、宇宙政策というのはあまり身近に感じられないものですから、そこはしっかりと取り組んでいきたいと思います。

(以上)