有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年10月24日

(平成26年10月24日(金) 8:24~8:32  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

 皆様、おはようございます。よろしくお願いいたします。
 冒頭、二つ御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、消費者・食品安全担当の大臣として御報告を申し上げます。
 本日、「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律案」を閣議決定いたしました。本法律案は、不当な表示を防止するため、不当表示を行った事業者に、課徴金という経済的不利益を賦課するとともに、事業者が、所定の手続に沿って、消費者に対して自主返金を行った場合は、課徴金を減額する、又はその納付を命じないこととしています。この法律案が、今国会において速やかに審議され、成立することを期待しております。これが1点です。
 次に、少子化担当大臣として報告をいたします。
 子ども・子育て支援新制度については、来年4月から本格施行を予定しておりますが、認定こども園事業者の中には、現行収入より減収が見込まれるといった懸念の声も上がっております。このような状況を受けまして、現場や利用者に混乱や不安を生じさせることなく、新制度を円滑に実施するという観点から、公定価格について、(1)施設に係る経過措置や、(2)大規模園にかかる加算要件の見直しなど、必要な措置を講じる方向で、今後、与党とも相談しながら、予算編成過程で検討を進めることといたしました。このことについては、昨日、「全国認定こども園協会」及び「全国認定こども園連絡協議会」の方々とお目にかかりまして、直接、率直なお話をさせていただきました。こうした方針については、本日10時からの「子ども・子育て会議」において、事務局から改めて御報告をいたします。
 なお、会議後に事務局からのブリーフィングも予定しておりますので、詳細は、内閣府共生社会政策担当にお問い合わせいただきたいと思います。
 この対応の前提として、財源をしっかり確保すべく、担当大臣として努力をしていきたいと考えております。

2.質疑応答

(問)毎日新聞の江口と申します。
 課徴金制度ですけれども、3%が課徴金の額ですけれども、不当利益を奪うという意味から不十分ではないかという指摘もあります。この点についてどう考えるかというのが1点と、あとこの課徴金制度で、いわゆる不当表示というものが抑制されるのかどうか、大臣のお考えをお聞かせください。
(答)御指摘いただきました問いですが、景品表示法に課徴金制度を導入する目的は、そもそも経済的不利益を課すということによって、事業者が不当表示をしようという動機を失わせて、不当表示規制の抑止力を高めることが主眼でございます。このため、課徴金の算定率は、不当表示を抑止するという目的を達成するのに必要な水準であるという観点から設定させていただいて、妥当だと考えております。
 なぜ3%なのかというところですが、不当表示によって得られる不当な利益がどの程度あるかを考えて、算定率を設定いたしました。過去に不当表示を行った事業者の売上高営業利益率のデータを検討いたしまして、おおむねその中央値である3%が適当であると考えた次第でございます。
 3%で偽装表示がなくなると考えていいかどうかということですけれども、そもそもの現状認識としては、不当表示が跡を絶たない中で、不当表示は、消費者が商品・サービスを選択する際に、この表示に頼って判断するというときに、消費者の自主的かつ合理的な選択を阻むものであってはならないという思いから、まずは法案を通させていただいて、その後の市場の動向を見てまいりたいと思います。
(問)共同通信の工藤です。おはようございます。
 認定こども園についてなんですけれども、この資料を拝見しますと、これまで想定していた金額から更にお金を積み増すという方向でこれから検討されるということですか。
(答)そもそも大前提として、7,000億円、消費税が10%に上がればということですけれども、確保していきたいと思います。大規模園ほど減収となるケースが新聞でも報道されていますので、そういう意味では、これから与党とも相談して、予算措置のときに、その優先順位として、数々の現場の声を反映した手を打っていきたいと思っている次第でございます。ちょっとこれは予算にかかわることですので、与党とも相談をする必要があり、明確なコメントは今後の経緯次第ということですが、当然そういうふうになるように担当大臣として努力していきます。
(問)全く話題を変えて恐縮ですが、宮沢経産大臣がSMバーでの飲食費、これを政治活動費として支出をしていたという件と、それから監督立場にある東電株を600株保有されていたんですが、同じ大臣というお立場で適切、不適切を含めて御所見をひとつお願いいたします。
(答)報道では、今御指摘いただいたことを拝見いたしております。まずは第一義的に、宮沢経済産業大臣が、その疑いがあったとすれば、自らのお言葉で、事実関係を解明されることが大事だというふうに思っております。

(以上)