有村内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年9月26日

(平成26年9月26日(金) 10:52~11:08  於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

 消費者庁における緊急時対応訓練について御報告をいたします。
 消費者食品安全担当の大臣として、昨日実施いたしました緊急時対応訓練について、まずは話題を始めたいと思います。
 過去、中国から輸入された冷凍ギョーザへの毒物混入事件をはじめとして、カネボウ白斑事案、アクリフーズ農薬混入事案など、消費者の安全・安心を脅かす緊急事態が残念ながらたびたび発生しています。こうした事案に対し、行政が迅速かつ円滑に対応するためには、平時からの備えが極めて重要だと考えています。このため、昨日9月25日、消費者庁内における意思決定や資料の作成などを確認する緊急時対応訓練を行いました。訓練においては、私からも大臣として、事故に関する情報収集と事故原因の把握、及び消費者への情報発信を迅速に行うよう指示をいたしました。今後とも引き続き、訓練の取組などを通じて、緊急事案に迅速に対応できるように努めてまいりたいと考えております。
 私からの冒頭の発言は以上でございます。

2.質疑応答

(問)テレビ朝日の中西と申します。
 認定こども園について伺いたいのですけれども、来年から子ども・子育て支援新制度がスタートして、それに伴って補助金の一本化等で、認定こども園の認定を返上したりですとか、新しい新型のこども園への移行を断念する園も増えているという現状があるのですが、それに対して政府として具体的にどういう対応を今お考えになっているかというのを伺いたいのですが。
(答)認定こども園をはじめとする子ども・子育て支援新制度についての御質問をいただきました。
 御指摘のとおり、私立の幼稚園が新制度に移行するかどうか、あるいは認定こども園を続けられるかどうかというのは、やはり地域や保護者のニーズ、運営上の制約、あるいは自治体での考えということであり、財政支援、総合的に勘案をされて、最終的には設置者の判断に委ねられることとしております。ただ、特にこども園への移行が慎重であるという報道も続いておりますし、その要因の中には、そもそもの計算が、本来の行政が発表したものと、それから運営主体が計算されたものとで、計算式が違うということも明らかになっておりますので、そこの誤解が生じないように、もっと当事者の方々が適切に判断できるように、わかりやすい説明をするようにというふうに私自身も指示をしております。そういう意味では、今回の報道を受けても、経済的助成も含めた運営の判断がより的確になされるような情報提供は、できるだけ速やかに、また正確にしていただけるように努力をしていきたいというふうに思っております。
 同時に、やはり消費税が8%、これから10%になるかどうかということでございますので、事業主体であれ、また行政の側も来年4月1日に向けて精いっぱい頑張って鋭意努力をしているというところはございますが、やはり、大変大きな経営判断をそれぞれの事業者あるいは自治体、あるいはそのサービスを利用される保護者の方々にも強いることになりますので、できるだけ正確に、わかりやすい方針と、公定価格も含めた情報を提供するように、引き続き努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
(問)共同通信の関と申します。よろしくお願いします。
 大臣、来週には、大臣に就任されてから1カ月を迎えると思うのですけれども、現内閣最多となる特命担当相7つのポストを兼務されるという状況だと思うのですけれども、特に兼務の状況について1カ月、まだ3週間ですけれども、この1カ月での御所感を伺えますでしょうか。
(答)ありがとうございます。ちょうど3週間、任命をいただいてから経ったというふうに理解をしております。7つの所管をいただいているのですが、御指摘のように、この7つというのは、民主党政権下の岡田副総理が1カ月間で7つ担当されたというのが過去最多でございまして、岡田副総理と私が歴代の内閣の中でも最多タイということになっております。ですから、1カ月間で7つは岡田副総理、当時の副総理が7つから減っていったので、そういう意味では、1カ月というのも一つの目途かもしれません。
 1日目から申し上げました。大変幅の広い、また責任の重い、また現在の日本が置かれている状況に鑑みても、非常に時宜に沿う大きなテーマばかりをいただいている認識で、その緊張感は、1カ月経とうとする昨今も全く変わりません。仕事の内容と、その社会的なインパクトの大きさを考えると、ますます身の引き締まる思いでございます。
 同時に、7つの所管をいただいているということを、秘書官をはじめ行政のスタッフの皆さんも痛感をして、いかに7つを国民の皆様に迷惑や御心配をおかけすることなく円滑に遂行していくかということでのノウハウや、あるいは情報の伝達の仕方や、あるいは一つ一つのレクチャーの効率的、効果的な時間の使い方ということでは、この3週間においても大変な練度の高さを見せてくれています。そういう意味で、日本の行政官の適応力の高さということは、一人の政治家としても非常にありがたいなというふうに思っているところです。
 まだまだ至らざるところが数々あるかと思いますけれども、行政官とともに私も大臣として皆さんとともに、将来何が起こり得るのかという、国民の皆様が持っていらっしゃる懸念についてのセンサーを磨いて、事前に、未然に大きなことを防いでいける、そして日本の将来に対して布石を打てる、そういう、ある意味での筋肉質な体制を7つの所管それぞれで貫いていきたいと思っています。
 以上です。
(問)(共同通信・関記者)今のお話に関連してなんですけれども、当時、岡田副総理が一部で負担が多いのではないかみたいな話が出たこともあると思うのですけれども、先ほど大臣がおっしゃられたように、少子化、消費者、それから目玉となる女性活躍、国民の期待の大変高い任務を兼務されていると思うのですけれども、少し仕事が多過ぎるのではないかとか、そういった不安ですとか思いがもしあれば。
(答)極めて多岐にわたる、極めて重要なミッションをいただいたと思っています。同時に、小渕大臣も私も、小さな子供を抱える2人の親でございます。もし私が人事権者であれば、その小さな子供を抱える母親にこれだけのミッションを与えただろうかということを考えると、おのずから大変リスクがあることだと思います。当然、仕事人としては一生懸命やろうとしても、どの全国のお父さん、お母さんも経験されているように、子供の発病や急な発熱や怪我、そういうものもたくさん出てきます。それは13年の政治生活の中で、できる限りアンダーコントロールになるように、バックアップ体制を、いろいろ四苦八苦して、立てておりますけれども、そういう意味では、そのリスクを賭して、それでもその世代のそういう子育てをして、四苦八苦をしているそういう女性の、あるいは母親の、あるいはそういう親世代の経験を日本の未来に生かすことが、そのリスクを背負ってでも余りある貢献をしてほしい、という総理の重い決断の上での人事でございますので、これはやはり、任の重さを改めて謹んで認識した上で、心して淡々と進めていくしかないというふうに、私の中では腹を括っているつもりでございます。ありがとうございます。
(問)毎日新聞の念佛です。
 女性活躍のことでお伺いしたいのですけれども、1点目は、新しい組織体制をつくっていかれるというお話がありましたが、どういう位置付けで、どれぐらいの規模感になるのかというのを、現段階での検討状況を教えていただきたいというのが1点目で、2つ目が、総理から指示をお受けになったという政策パッケージ、どのようなイメージのものになっているのか、今のところの状況を教えてください。
(答)後半の御質問からお答えをさせていただきたいと思います。
 総理から直接に官邸において指示をいただきました。10月に全ての女性が輝くための政策パッケージを用意するようにというふうにいただいております。この内容については、現在、毎日鋭意精査をしている段階でございます。
 一つは、御案内のとおり、新法案を考えておりますけれども、いわゆるキャリア志向の女性のみならず、より多くの方々に、その施策なりパッケージの恩恵がある、と思っていただけるような、そういうラインや玉などにするために、毎日毎日議論を重ねております。そのような状況です。
 そして、その女性の活躍や輝きや全ての自らの生き方に自信と誇りを持っていただけるような、そういう社会を実現していくための行政組織としての女性の活躍の担当組織のあり方については、以前、記者会見でも御質問をいただきましたけれども、その多くをやってこられた男女共同参画局の貢献、それからその男女共同参画局をはじめ、関係の皆さんが全国的に取り組んでこられた人脈や発信や知見ということをしっかりと尊んで、そして、その知見ということに学びながら、新しく発展をしていくことになろうかというふうに思っています。
(問)(毎日新聞・念佛記者)規模はどれぐらいのものになりますか。
(答)今、鋭意努力中でございますけれども、同時に、行政組織という意味からは、何でもかんでも人を多くしてくれ、と言える時代ではありませんし、そして、これは国民の皆様には大事な政策ですが、何でもかんでも人を置くということが支持される時代でもありませんから、適材適所で、どれだけ多様な人材をそのチームに入っていただけるかということで、ある意味では、筋肉質な組織をつくっていきたいというふうに思っています。今、人事も含めて進めつつあります。
(問)(毎日新聞・念佛記者)いつごろのタイミングでという目標みたいなのがありましたら。
(答)そう遠くありません。

(以上)