山谷内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年10月28日

(平成26年10月28日(火) 8:41~8:52  於:中央合同庁舎8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨

 おはようございます。
 本日の閣議において、11月5日の地震・津波防災訓練について、各閣僚に説明いたしました。
 11月5日は、「津波対策の推進に関する法律」で定められた「津波防災の日」です。これは、江戸時代に、暗闇のなか、火をつけた稲の束、稲(いな)むらを使い、住民を高台に避難させて、津波から命を守った「稲むらの火」の逸話でも知られる安政南海地震の発生した日にちなんだものです。この日は津波対策について広く国民の理解と関心を深めるための日であり、この日を中心にして、全国の地方公共団体、民間企業等約300の団体で、地震・津波防災訓練等を実施していただく予定であります。
 政府におきましては、「津波防災の日」に非常災害対策本部の設置訓練、各地域毎の住民参加の地震・津波防災訓練や「津波防災の日」シンポジウム等を実施いたします。
 この中で、官邸に私を本部長とする非常災害対策本部を設置し、引き続きこの場を活用して愛知県西尾市、和歌山県広川町(ひろがわちょう)、山口県周防大島町(すおうおおしまちょう)の3市町の首長等から訓練の報告をいただきます。
 また、仙台市で開催される「津波防災の日」シンポジウムにおいては、津波防災大使であるフィギュアスケーターの羽生結弦選手によるビデオメッセージの上映等、津波防災に関する啓発活動を行います。
 今後も「津波防災の日」の普及を通じて、津波防災に関する国民意識の向上を図ってまいります。
 以上です。

2.質疑応答

(問)NHK、川田です。
 2点お伺いしたいんですけども、まず1点は、閣議が終わった後、エボラ出血熱の関係で閣僚会議が行われたと思うんですけども、会議でどのようなことが確認されて、大臣所管のエリアでどのようなことを徹底していくか教えていただけたらと思います。
 もう1点は、今日から平壌(ピョンヤン)で拉致に関する協議が行われますけれども、政府として改めてどのような姿勢で臨むかということです。あと、前回の協議と比べると、より実務的になっていますけども、一方で厚労省の人も入っていますが、拉致最重要という政府の姿勢だと思うんですが、改めてどのような結果を望むかということをあわせて教えていただけたらと思います。
(答)エボラ出血熱対策関係閣僚会議1回目が本日、閣議口頭了解のもとに開かれました。それで、警察におきましては、国内で感染者等が確認された場合等においては、必要に応じて空港、医療機関等における警戒活動及び交通規制、感染者等の搬送支援、検体の搬送支援を実施することとしております。また、これら以外の措置については、国家公安委員会・警察庁「新型インフルエンザ等対策行動計画」に準じた対応を行うこととしております。
 エボラ出血熱への対応については、引き続き関係省庁と連携し、必要な対策を実施してまいりたいと思っております。
 拉致の特別調査委員会からの聴取でございますけれども、当然、拉致問題が最優先であるという日本の立場を説明し、それに応えるような一日も早い速やかな報告を求めていくということでございます。
 厚労省も参加して、ということでございますが、オールジャパンの体制で拉致問題が最優先であるということを訴え続け、結果を出していきたいと思っています。
(問)朝日新聞の久木です。
 拉致の関係で、木曜日に訪朝団帰国しますけれども、被害者家族会等への説明会というのは、もう具体的に決まっているようでしたら教えてください。
(答)調査結果の報告を受けまして、家族会の皆様にも御説明して御意見を賜りたいと思っておりますが、具体的な日時はまだ決まっておりません。
(問)共同通信の奥田と申します。
 「津波防災の日」に関してなんですけれども、大臣もおっしゃるように、津波被害防止には避難行動というのが非常に重要になってくると思うんですけれども、まず、地震が起きたら避難するという行動につなげるために、どのようにすればよいのか、また、そのためにこの「津波防災の日」というのをどのように活用していくのか、改めて大臣のお考えを聞かせてください。
(答)南海トラフ地震の被害想定によりますと、津波による死者数、住民一人一人が速やかに高台に避難するなど適切な行動がとられることで、約5分の1に被害が軽減するということでございます。そのために、この「津波防災の日」を通じながら、その防災教育の徹底、そして具体的な行動をどうすればいいかということを一人一人が体に刻み込めるような環境をつくっていきたいと思っています。
(問)読売新聞の東です。よろしくお願いします。
 エボラ出血熱の話に戻るんですけども、昨日、羽田空港でエボラ出血熱じゃないかというふうに、発熱を訴える男性の人が搬送される事案があって、結局は、ウイルスは検出されなかったという発表があったんですけども、こういう怪しい事案が発生したシミュレーションみたいなのが昨日あった感じになったと思うんですけど、結果として。警察の対応は今さっきおっしゃったと思うんですけれども、この対応策というのが今回の件でうまくいったというふうにお考えかどうか教えてください。
(答)おたずねの件でございますが、羽田空港検疫所が国立国際医療研究センター病院に搬送する際に、警視庁が同検疫所の要請を受けまして、警察車両による先導を実施いたしました。また、同検疫所による国立感染症研究所への検体搬送に際しまして、警視庁が同検疫所の要請を受けて警察車両による先導を実施したものと承知しております。更に、警視庁では、必要に応じて、同病院周辺における警戒を実施したものと承知しておりまして、それぞれ緊張感を持ってきちんとできたと考えております。
(問)共同通信の河内です。
 政治とカネの関係で1点お伺いしたいんですけど、有村治子女性活躍担当相が、関連する政治団体が、脱税で罰金の判決を受けた企業から献金を受けたり、本日の未明には、望月環境相が自身の政治資金に関して緊急記者会見を開いたりと、政治とカネをめぐる問題が後を絶たないんですけども、政権にとってダメージは避けられないかとも思うんですが、大臣はこうした状況をどのように御覧になっていますでしょうか。
(答)それぞれの大臣がきちんと説明されると思っておりますけれども、政治とカネについては、やはり国民の皆様から信頼される、「信なくば立たず」が政治でありますから、きちんとしていくことが大事だと思っております。

(以上)