稲田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年9月3日

(平成26年9月3日(水) 12:40~12:57  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨

 今日、最後の閣議後会見になりますけれども、冒頭、やはり皆様方にいろいろな意味で支えられて、この1年8カ月来ることができたことに感謝をしたいというように思います。
 また、規制改革、行政改革、公務員制度改革、クールジャパン、再チャレンジなどなど、私の下で会議を開催して、そこの皆様方が本当によくやっていただいて支えていただいて、この1年8カ月の間、本当に幸せな大臣生活を送れたということに感謝をしたいというように思っております。本当に番記者の皆様方にもお世話になって、どうもありがとうございました。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問) NHK、森田です。
 今、冒頭の御発言にもありましたけれども、これまでに担当されてきたお仕事、この中で、また特に残っているお仕事や成果がありましたら教えていただきたいのと、あとは、今、臨時閣議、最後終えまして心境をお願いいたします。
(答) 規制改革、公務員制度改革、そして行革、クールジャパンも、全て8つの分野それぞれに思い出があるというか、心に残っております。
 規制改革に関しては、農業ですとか医療、それから雇用等々、かなり本質的な改革の議論ができたことと、規制改革のメンバーの方々がチームワークよく議論をしていただいたということがとても印象に残っております。
 また、行革に関しては、行政事業レビュー、民主党が始めたレビューシートを更に改革をしたりして引き継いだということ、また、行革では、この国の将来のあり方を会議のあり方から変えて議論をして取りまとめを球体でまとめたことなども大変印象に残っていますし、それをこれからも生かしていきたいというように思っております。
 また、国家公務員制度改革は、長年の懸案であったところの内閣人事局をつくることができたこと、また、クールジャパン戦略については、第1期の取りまとめを更に第2期で、CJムーブメントでクールジャパンをデザインするという形で、そのクールジャパンミッション宣言をできたことなど、本当に審議会のメンバーの方々、また事務方にも助けられて、それぞれに成果を出すことができたということを大変印象深く思っています。
 また、最後の閣議、今日終えたわけですけれども、やっぱり一昨年の12月26日に最初に閣議のテーブルについてから1年8カ月、一人の閣僚もかわることなく来られた。そして、日本を取り戻す戦い、第2章だということを今日は総裁もおっしゃっておりましたけれども、それに向けて頑張っていきたいという思いを新たにしたところです。
(問) (NHK・森田記者)今、閣議を終えてというお話ですけれども、今回、戦後最長の内閣ということで、今期の内閣を振り返ってみていかがでしょうか。メンバー、お仕事等ですね。
(答) 私が言うのもおこがましいですけれども、それぞれの大臣が自分の所管というか、与えられた事柄について一生懸命取り組んで、また一致団結というか、非常にチームワークがいいメンバーだったなというように思います。
(問) 朝日新聞の藤原です。
 これまでの大臣をされた中で、いろいろ成果を出された一方で、ただ公務員制度改革に関しては、協約締結権だとか、あるいはまだ継続審議になっているようなもので、特にインターネットの薬の販売に関しては大臣は全面解禁を求めて施行されてこられましたが、99.8%と、かなりの成果を出しつつも0.2%残ったというところで、その辺、今後継続されていく中で課題になっているものだとか、あるいは新大臣に引き継いでいきたいもの等、ありましたらお願いいたします。
(答) 内閣人事局という組織、横串を刺す形での人材の戦略的な企画や実施もできる組織をつくりましたけれども、やはりそこをきちんと機能させていくということが、やっぱりこれから大きな課題になってくるかなと思います。また、今、藤原さんが言ったみたいに、基本法の中で書かれていた12条の問題、これについては継続的に検討を続けなければならないという課題が残っているというように思います。
 また、規制に関しては、今インターネットのことをおっしゃいましたけれども、それだけではなくて、農業にしても医療にしても閣議決定したものをきちんと形にするという、法律にまでするというフォローアップは非常に大きな課題として残っているかと思いますので、党に帰ってもきちんとバックアップと言ったらおかしいですけれども、改革を進めていくために尽力をしていきたいと思っています。
(問) ネットニュースサイト、ガジェット通信の藤井と申します。
 クールジャパン関連でお伺いします。第1期、第2期と継続されてきていて、一定の成果、取りまとめというようなこともあったと思うのですけれども、若年層やクリエーターの間での冷ややかな反応はまだ払拭には至っていないというのが現状だと思います。そういった誤解、懸念をどのように克服していかれるのか、課題点、お感じになっていることをお聞かせいただければと思います。
(答) 第1期は、日本のそうそうたるメンバーに集まっていただいて取りまとめというか、アクションプランにも落とし込んで、それをずっと各府省の連絡会議がフォローアップしているわけですけれども、御指摘のように「一体結局クールジャパンって何」とか、「ちょっとわかりにくいね」という声があって、第2期のCJムーブメントとして、そこで社会の課題をクリエイティブに解決する日本というミッションを更に3つのカテゴリーに落とし込み、まずそれを事業にも提言するというところまで来て、クールジャパンをデザインするということについては、今までとは違った提言ができたというようには思っています。ただ、それをまだまだ若い方々にも知っていただくために発信をしていく、そしてわかりやすく説明するだけではなくて、そういう若いクリエーターの方々の意見も言っていただいて、やっぱり一緒になってつくり上げるという観点をこれから更に推進するということが必要かなと思います。
(問) (ガジェット通信・藤井記者)大臣、いつも福井のお洋服をお召しになっていたり、クールジャパンというのを身をもって発信されてきたりされたかと思うのですけれども、今後、党のあるいは一議員としてクールジャパンにどのように取り組んでいかれるのかというようなお気持ちをいただければと思います。
(答) 国民運動、社会運動にしていこうということをずっと言ってきましたので、一議員に戻っても、福井だけではなくて日本の良さというか、クールな部分を発信していくということはこれからも続けていきたいというように思っておりますし、せっかくクールジャパンをデザインするという形で提言をまとめましたので、それをいろいろな機会にお話をしていくことができればなというように思っています。
(問) 共同通信、高尾と申します。よろしくお願いします。
 先ほどちょっと出た質問にも重なるのですが、この1年8カ月、大臣をされていて、何か思い残したこと、やり残したことというのはありますか。
(答) それぞれの分野について改革の集大成であったり、一つ一つの目途はつけてきたりしていますけれども、でも、まだ不十分な部分もありますし、あと、まだまだ発展していかなければいけない。ちょっと抽象的になりますけれども、それぞれについてあると思います。
(問) 福井新聞社の高島と申します。
 大臣として、これまで非常に多岐にわたる業務を担当されてきたかと思うのですけれども、今後、党の政調会長という立場になりますが、この中で、この経験というのはどういうように生かしていきたいかということを1点と、これまで、先ほど質問にもありましたけれども、福井の眼鏡ですとかファッションとかを身につけてクールジャパンの一環で発信し続けて来られましたが、今後も福井の商品を発信していくという姿勢は続けていかれるのでしょうか。
(答) 今回、本当に広い分野であったこともありますし、例えば行革だったら全ての府省、規制にかかわる事業等についても非常に勉強させていただいたので、今後、党に帰って、この行革、規制改革、公務員制度改革もそうですけれども、勉強したこと、学んだこと、そしていろいろ取り組んだことを生かしていけるというように思っています。
 また、福井に関しては、福井のいいものがいっぱいあります。そしてなかなか福井がそれほど知られていないということもあり、眼鏡、繊維、いろいろなものをこれから発信をしていきたいというように思っています。
(問) フジテレビの和田でございます。お疲れさまでした。
 2問ございます。1問目は今までの質問との関連なのですが、次の大臣に引き継ぐべき中心的な課題を幾つか挙げていただきたいというのが1つと、全く次元の違う質問で恐縮ですが、初入閣の時にもあったと思うのですが、今回、当選3回で党三役ということで、既に嫉妬とか妬みとかをお感じになっていらっしゃいますでしょうか。
(答) まず、引き継ぎたいことはそれぞれについてあります。
 規制改革については、やっぱりそのフォローアップと、あと少し心残りだった雇用の分野、それから、今度はもう少し横串を刺す形でも発信の仕方なども変えたらいいんじゃないかという意見もありますので、そういったことはきちんと伝えていきたいです。
 あと、行革は、これからの日本が目指すべき道は、自立した国民参加型の社会という非常にいい提言をしておりますし、それに向けての提案もやっていますので、それを次の大臣にも発展をしていただけたらなというように思っています。
 クールジャパンについては、この間提言をまとめたところでもありますので、そこは各府省の連絡協議会などで事業に落とし込んでいくお願いはしたところですけれども、そこをフォローアップしていただきたいなと思っています。
 また、国立公文書館の機能・施設の在り方についても中間提言をまとめたところでありますので、これはこれからの課題として残っておりますし、また、公正取引委員会に関連しては、やっぱり公的再生支援と競争政策の問題について、ちょうど研究会を立ち上げました。研究会の立ち上げをやって次の大臣ということになりますので、そこもきちんと引き継いでいきたいというように思います。
 後半の質問ですね。3回生で党三役ということで、私も非常にもう身が引き締まるというか、大きなまた山を越えようという、そういうような気持ちで今いるところですけれども、いろいろな方々から、今、和田さんがおっしゃったようなことがあるから気をつけた方がいいとか、頑張れとかといういろいろなことを言ってくださる方もいらっしゃるので、また先輩方の意見というか、アドバイスを聞きながら頑張っていきたいなと思っています。
(問) (フジテレビ・和田記者)嫉妬やねたみはお感じになっていませんか。
(答) 私、かなり鈍感力があるので、この大臣期間中も余り感じなかったし、今も感じていないので、しかし謙虚に頑張っていきたいと思っています。
(問) 朝日新聞の藤原です。
 行政改革の大臣から、今度まさに政策の要である政調会長ということで重責を担われると思うのですけれども、大臣から政調会長にという時に総理の方からどのようなお言葉があったのかということを、もし何かメッセージ等をいただいているものがあれば。
(答) 3回生ということで、大変だとは思うけれども頑張れという、そういう趣旨のことを言われました。
(問) ガジェット通信、藤井と申します。
 最後に1点、大臣がクールジャパンでいわゆるゴスロリ風ドレスをお召しになって、様々な反応があったと思うのですけれども、同じようなクールジャパン仕様のドレスをまた着用して公の場に立ってみたいかどうかというところだけお聞かせください。
(答) 私、随分批判されたのですけれども、その場で参加して楽しむということがクールジャパンだと思っていますので、またそういうゴスロリとか、そういうところに呼んでいただければ、ぜひまた挑戦したいと思っています。

(以上)