稲田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年5月27日

(平成26年5月27日(火) 9:08~9:17  於:合同庁舎8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 冒頭私からは、本日、国家公務員制度改革の関連政令を閣議決定しました。この政令は、内閣人事局の設置など、国公法等一部改正法の施行日は5月30日とすること、内閣人事局の組織、幹部人事の一元管理の手続や採用試験の対象官職、種類などのほか、法律の施行に必要な事項を定めることなどを内容とするものです。
 内閣人事局の設置まであと僅かですが、円滑に発足させ、設置直後からその機能を十分に発揮することができるよう、最後まで設置準備作業に遺漏なきよう期してまいりたいと思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問) NHK、森田です。
 この内閣人事局を5月30日発足するにあわせてですけれども、担当大臣ですか、稲田大臣が担当大臣に就任されるということですけれども、この官房長官との業務のすり合わせであったり、その辺をお聞かせ願えますか。
(答) 正式な任命は30日ですけれども、内閣人事局の事務、すなわち幹部職員人事の一元管理にかかわる事務を除いた全てを担当することとなるというように承知をいたしております。具体的には、国家公務員制度及び行政組織に関する事務を担当することになろうかと思います。
 いずれにいたしましても、官房長官、内閣人事局長とよく連携の上、総理を補佐していきたいと思っています。
(問) 関連です。テレビ朝日の澤井です。
 内閣人事局ですけれども、審議官ポストに女性を起用するという話があります。一部報道では、厚労省で女性が働きやすい職場づくりに取り組んでこられた定塚(由美子)氏という話があるんですけれども、改めて女性担当の審議官を置く狙い等どういったことを期待されますか。
(答) なぜ内閣人事局を設置するかとも関連するかと思うんですけれども、内閣人事局を設置することで、内閣が重要だと思っている政策を人事戦略の面から推進するというのが、この内閣人事局設置の一つの大きな狙いでもあります。そういう意味において女性の登用というのは、安倍内閣における重要政策の一つでもありますので、そういった女性活躍、そして、女性の登用という側面から女性の審議官を置く、そして、その側面からの人材戦略を練るということは意味のあることではないかというように考えております。
(問) インターネットメディアIWJ(㈱インディペンデント・ウェブ・ジャーナル)の平山と申します。よろしくお願いいたします。
 別件で恐縮ですけれども、21日に福井地裁が大飯原発3、4号機の運転差止め判決を出した件について、福井県選出の国会議員としてどのように受止められたか、大臣の御所管をお伺いできますでしょうか。
(答) その件については所管外でもありますけれども、原発立地県の国会議員としては、衆議院議員としては、やはり福島原発のあの事故の教訓はきちんと生かしていかなければならないというように思います。また、同時に国策である原子力発電所に我が県がずっと貢献をしてきたという側面も、これからの原発政策においても考えられるべきではないかなというように思います。
(問) フジテレビの和田でございます。おはようございます。
 ちょっと失礼だったらお許しいただきたいんですが、担当大臣になられたということですが、それは国家公務員制度改革の御担当だったり、もちろん関連法案の御担当だったりして、その延長線上、当たり前のことなのかなと私は思ったんですが、それ以上に何か官房長官や総理から期待が示されたりしているんでしょうか。
(答) 難しい質問ですね。当たり前かどうかということに関連しては、当たり前というわけではないというように思うのですけれども、ただ、やっぱりまだ国家公務員制度改革の関連法案は成立したとはいうものの、まだまだ詰めていかなきゃいけない部分もあるという面もありますし、また、国家公務員制度というものについて、やはりこの日本における重要な課題でもありますので、その国家公務員制度についての担当大臣を置くということは、私は意味のあることではないかというように考えております。
 あと、国家公務員制度改革担当大臣の延長線上になると、改革で残っているのは、基本法との関係では12条の基本権の問題だけになってしまいますよね。しかし、それにとどまらずやっぱり多忙な官房長官の職務を補佐するという、分担するという意味も、この改革担当大臣の中にはあるのではないかというように思います。
(問) 毎日新聞の小田中です。
 本日ですけれども、総理宛てに谷垣大臣を発起人代表とする「国立公文書館の建設を実現する議員連盟」の要請があるのですけれども、先般、公文書館の在り方を巡って有識者会議が発足しまして、その中でも公文書館の新たな整備というのも話題になっていると思うのですけれども、改めて公文書館について今回は新設を求める要望だと思うんですけれども、この点について御所見をお伺いいたします。
(答) この間発足した公文書館の調査検討会議も、公文書館の新設ありきではありませんけれども、やっぱり公文書館の持つ意義というのは、1つは生きた歴史を青少年にもきちんと引継いでいくとか、あと公文書の持つ民主主義のインフラ的な非常に重要な側面ですとか、公文書管理、そして公文書館の重要性というのは非常にあるというように思っております。
 また、今幾つかの場所に分かれて公文書を管理しているわけですけれども、その管理の在り方ですとか、あと私もアメリカやフランスで他国の公文書館を視察してまいりましたけれども、そこではすごく若い世代の子たちが見に来ています。そういったことを日本でもどんどんと促進して発展させるには、公文書館の在り方はどうあるべきかということはきちんと議論をして、方向性というものを出していくべきかなというように思います。
(問) (毎日新聞・小田中記者)関連というか追加ですけれども、議連のほうでは、現有の公文書館については機能面、容量もありますけれども、不十分な面が大きいのではないかというように指摘がありますけれども、大臣としてはそのあたりについてどのようなお思いでいらっしゃいますでしょうか。
(答) 私は海外に比べて日本は、物凄くソフト面での管理はすばらしいなというように思いました。一方で、もっとオープンであったり発信であったり、あと修復なんかには和紙も使われていますし、公文書館を通じてある意味クールジャパンというものも実はもっと海外にも発信をしていけるかなというように思います。そうしますと、そういう海外からのいろんな方々に来ていただくのに、今の公文書館でどうなのかというような側面も含めて、やっぱりそういう新設ということも含めた幅広い観点から調査検討会議で御議論をしていただきたいなというように思っています。
(問) (フジテレビ・和田記者)うっかりしました。大臣、正式名称は「内閣人事局担当大臣」でよろしいんでしょうか。
(答) いいえ、「国家公務員制度担当大臣」です。

(以上)