森内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年5月28日

(平成25年5月28日(火) 9:14~9:26  於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨

<第4回少子化危機突破タスクフォースの開催について>
 おはようございます。
 本日、17時45分から、第4回少子化危機突破タスクフォースを開催いたします。今回は産婦人科医の宋美玄(そう・みひょん)先生にお越しいただきヒアリングを行うとともに、タスクフォースとしての取りまとめ案について、前回に引き続き御議論をいただくこととしております。
 これまでのタスクフォースの委員の皆様には非常に活発な御議論をいただいてきたところですが、今回も取りまとめに向けて活発な御議論をいただけると思っていますので、国会関係の日程、都合がつけば出席したいと思っております。

 

<犯罪対策閣僚会議について>
 次に、本日、犯罪対策閣僚会議におきまして、第2次児童ポルノ排除総合対策が決定されました。児童ポルノをめぐる情勢が極めて憂慮すべき事態に至っている中で、政府として早急に行うべき施策を取りまとめたものです。
 児童ポルノに関しては、私自身もかつて自民党の法務部会長として、児童ポルノ禁止法の改正案を取りまとめ、3回提出をいたしておりまして、大変思い入れの強い問題です。児童ポルノを根絶するために政府としても全力で取組を進めてまいります。
 なお、この自民党で提出した児童ポルノ禁止法は、アニメ等は除いております。
 なお、内閣府では、この問題について理解を深めていただくための公開シンポジウムを開催し、児童ポルノの排除に向けた国民運動を推進していくこととしております。
 そのほかに、この犯罪対策閣僚会議において、被災地の犯罪対策についても決定が行われました。復旧・復興事業からの暴力団排除の取組ということで、復旧・復興の事業の中に暴力団が入っているということを排除しようという取組について決定がなされたところでございます。

 

<福島県農畜産物情報発信イベントについて>
 次に、福島県農畜産物情報発信イベントの視察について申し上げます。
 風評被害の防止のため、明日、JR新橋駅前のSL広場において、福島県農畜産物情報発信イベントが開催されます。福島県の農畜産物の安全性とおいしさを首都圏の消費者に直接届けるイベントと伺っております。食品と放射能に関する消費者の理解を深めていただく貴重な機会として私も参加させていただきます。
 風評被害の払拭のためには、食品と放射能に関するリスクコミュニケーションを継続的に行っていくことが重要と考えておりますが、生産者側の取組やおいしさなどと併せて効果的に伝えることが大切であると考えます。当日は、関係省庁と連携して作成したパンフレット「食べ物と放射性物質のはなし」を配布させていただき、生産現場の取組等の情報を消費者にお伝えしたいと考えております。
 以上です。

2.質疑応答

(問)一部報道で、今日の少子化タスクフォースで取りまとめる報告から、女性手帳の配布というのを当面延期するという話が出ておりますけれども、その件については事実なのでしょうか。
(答)報道等で言及されております、いわゆる女性手帳、女性手帳という名前のものはありませんが、報道等で出ている、いわゆる女性手帳については、少子化危機突破タスクフォースのサブチームで御提案があった、命と女性の健康手帳という御意見がタスクフォースの本体の下に設けられたサブチームの報告にありましたけれども、それを受けて前回、少子化危機突破タスクフォースで議論されたときの内容は以下のとおりです。
 まず一つ目、妊娠・出産等に関する情報提供の重要性については意見の一致をみました。もちろんこのタスクフォース、マスコミに公開されておりますので、出席した方は御存じだと思いますし、議事要旨も出ておりますが、一つ目は、妊娠・出産等に関する情報提供の重要性について意見が一致した。特に、産婦人科や不妊治療に通う皆様からの、年齢が高くなると妊娠しづらくなるということを知らなかったというような悩みの声を受けて、出産や妊娠に関する情報提供が不足をしている。また、国際的な報告書の中で、諸外国の中で日本の妊娠・出産に関する認識度合いが、その国際会議の場では、日本が先進国の中で最下位であると、そういった委員からの発表もございまして、妊娠・出産に関する情報提供の重要性について意見の一致をみました。
 二つ目ですけれども、では、その情報提供についてのその手段、内容、時期等の詳細については決定をしておりません。また、その名称ですが、命と女性の健康手帳という名称についても、誤解を避けるように、名称については更にいろいろな案を検討したほうがいいという意見が複数出まして、座長のほうで、「名称は検討しなければならない」ということの発言がありました。また、その手段、内容、時期については、例えば、インターネットを含む多様な情報提供の検討、また対象も、女性だけではなく男性に対しても情報提供を行うということの重要性について指摘がなされたところであります。その前回のタスクフォース、今言った2点の意見が出たのですが、その後、御存じのとおりの報道が大変多くなされたというところでございますが、報道がなされた後の初めてのタスクフォースが本日開催をされ、今申し上げたような前回の御議論を踏まえた上で取りまとめ案の御議論が行われる予定でございますが、前回のタスクフォース、公開でしたけれども、その内容を傍聴していた方、また議事録を見ていた方は御存じのとおり、この情報提供の重要性のみについて意見交換がされたわけではなく、少子化対策について総合的な対策をしていく必要があるという様々な総合的な対策が議論された中の一つであるということを申し上げておきたいと思います。
(問)関連なんですが、大臣としては、手帳は配る御意向なのでしょうか。
(答)先ほど申し上げたことをもう一度申し上げますが、手帳についての何か決まったことは前回も何もございません。
(問)いまのところ、配る方向でということでしょうか。
(答)手帳について、配るとか配らないとかいう質問自体が、何も決まったことではありませんし、この少子化タスクフォースというのは、私の下にある有識者の検討会議でございまして、そこから御提案を受けて、それから政府が何か取組をするということでございますので、その有識者会議の内容を私が決めるものではなく、そこから私に対して、これから意見が出てくるということです。ところが、報道では、政府がそれをする何か内容を、もう決まったとか、実施予定であるというような報道ぶりがされておりますけれども、誤解を避けるために、ここで丁寧に御説明しておきたいと思いますけれども、タスクフォースというのは有識者の会議でございまして、そこからいろいろな意見が出てきて、それを政府が受け止めて、それから政府の方針を決定するということでございます。
(問)もう1点、先ほど大臣がタスクフォースは公開されているとおっしゃいましたが、サブチームは非公開でその後のぶら下がり対応です。それと後、タスクフォースの委員の方々の意見交換の場は我々は入れませんので、先ほどの御説明ですと我々が全部聞けているという前提になると思うのですが、それはちょっと違うのではないでしょうか。
(答)タスクフォースは公開されておりますというふうに先ほど申し上げました。ですから、その答弁には間違いはないと思っております。タスクフォースの下のサブチームは検討会議でございますので公開はされておりませんが、そこでまとまった報告書が前回のタスクフォースで公開をされまして、それについて議論をしたものも公開をされております。
(問)見直しが行われております国民生活センターの理事に、全国消費生活相談員協会理事長の丹野美絵子氏を抜擢されたのですが、その人選の理由と、何を期待されているか教えていただけますでしょうか。
(答)国民生活センターの理事に丹野美絵子氏が任命をされましたけれども、任命権者は国民生活センター理事長でございます。丹野美絵子氏は、長年、消費生活相談員を務められて、消費者団体役員も経験されており、消費者問題に関する優れた知見を有しているとして国民生活センター理事長が任命されたものと認識しておりまして、私としても御活躍を大変期待をしているところでございます。

(以上)