森内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年3月29日

(平成25年3月29日(金) 8:31~8:43  於:参議院議員食堂)

1.発言要旨

<「物価問題に関する関係閣僚会議」の開催について>
 おはようございます。
 本日、「物価問題に関する関係閣僚会議」が開催され、関西電力、九州電力の家庭用電気料金値上げ認可申請の査定方針が正式に決定をされました。今般の料金改定申請の認可プロセスにおいては、消費者庁が提示したチェックポイントの内容が相当程度反映されており、消費者目線を踏まえたものとなっております。この経験を踏まえ、今後とも公共料金の問題に取り組んでまいりたいと思います。

 

<「少子化危機突破タスクフォース」(第1回)の開催について>
 次に、「少子化危機突破タスクフォース」についてですけれども、一昨日17時半から第1回少子化危機突破タスクフォースを開催いたしました。この第1回タスクフォースでは、シカゴ大学山口教授より、タスクフォースの検討事項である出産・育児について、第1子、第2子及び第3子以降ごとに異なると考えられる要因についてのプレゼンテーションを行っていただき、その後、自由討議において各委員に活発な御議論をいただいたところです。
 自由討議では、結婚の問題、出産・育児よりももっと前倒しした段階ですね、そこを議論すべきではないか、また、働き方の問題を議論すべきではないか、様々な御意見をいただきました。
 今後の進め方については、そのような御意見を踏まえ、妊娠・出産について専門的に議論いただくために、「妊娠・出産検討サブチーム」、これを設けて妊娠・出産分野についての議論を深めていただくことといたしました。タスクフォースとしては、最終的な取りまとめを待つことなく、効果的な施策を次々に実行してまいりたいと思っております。

 

<「東日本大震災被災地における女性の悩み・暴力相談事業」の継続について>
 次に、「東日本大震災被災地における女性の悩み・暴力相談事業」の継続実施についてです。
 これは継続しましたという御報告ですけれども、内閣府においては、仮設住宅での暮らしや生活不安の影響やストレスの高まりなどから、女性が様々な不安や悩みを抱えることや、女性に対する暴力が生じることが懸念されることから、被災3県で女性の悩み・暴力相談窓口を開設し、電話や面接による相談に加え、相談員が仮設住宅を訪問し直接相談を受け付ける相談事業を実施しているところでございます。
 本事業では、不安や抑鬱、PTSDなどの心的問題や親や兄弟、子供との関係などの家族問題、生きがいや孤独、孤立などの生き方や、配偶者等からの暴力など様々な相談に対し、相談者の気持ちに寄り添い、その悩みを拝聴し、一緒に不安の解消に取り組んでいます。
 こうした中、現在においても相談が月400件を超え、被災3県から強く要望も寄せられていることから、当初の予定を延長して、来年度も継続実施することといたしました。相談をためらいがちな女性の方々が、今回の継続実施を機に、是非相談をしていただければと思います。相談者の抱える悩み、暴力の問題の解決につながるよう、是非とも紹介など広報の御協力をお願いいたします。

 

<平成24年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」調査結果について>
 次に、平成24年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」の結果についてです。
 昨日、この調査を取りまとめました。青少年のインターネット利用環境については、スマートフォンの普及、これが低年齢化して変化が著しいということで、最新の実態を調査いたしました。
 主なポイントは、スマートフォンを所有する青少年が増加をしていること、携帯電話によるインターネットの利用が長時間化している、青少年の携帯電話の利用実態と保護者の認識にギャップが見られるということです。自分もどきっといたしますけれども、青少年を有害な情報から守るため、政府としても全力で取組を進めてまいりたいと思います。
 なお、内閣府では、春の卒業、入学による携帯電話の購入又は買い換え時期を迎えまして、フィルタリングの普及促進や御家庭でのルールづくりのポイントを盛り込んだパンフレットをホームページに掲載したので、御活用いただきたいと思います。
 詳細は担当にお聞きいただきたいと思いますけれども、保護者というのがどんどん入れ代わりますので、この啓発というのは継続的にしなければならないです。是非よろしくお願いいたします。
 以上です。

2.質疑応答

(問)電気料金に関してなんですけれども、これからも値上げの動きが続いていくと、東北電力と四国電力、それから北海道電力も、これはどう取り組んでいかれるか改めてお願いします。
(答)今回、消費者庁もかなり頑張って成果を出せたと思っておりますが、値上げは一円でも本当に消費者にとっては家計への打撃、また、中小企業活動への打撃、産業への打撃も大きいわけですから、消費者が納得できるように、今後も今回の経験を生かして取り組んでいきたいと思います。特に東北電力におきましては被災地を抱えておりますので、そういう意味で、様々な難しい問題があると思いますので、しっかりと消費者目線が反映できるように取り組んでまいりたいと思います。
(問)本国会に消費者庁が提出を予定していた「集団的消費者被害の回復のための訴訟法案」なんですけれども、今、自民党の党内のプロセスだと思うんですけれども、かなり審査委員会から反発が強くて難航しているという話も聞いています。大臣としては、この法案の修正案の提出とか、内容についてどのようにお考えになっているかお聞かせください。
(答)私の考えは、全く変わっておりません。提出法案として粛々と、また自信を持って提出に向けて取り組んでまいりたいと思います。経済界の皆様には、経済成長を阻害するものではないということを、はっきり申し上げておきたいと思います。安倍政権におきましては、消費者庁ができた当時の福田政権の思想を受け継いで、消費者保護というもの、また適正な市場のためのルールづくりというものが、経済成長にも資するのだと、経済成長と消費者行政は車の両輪であるということを推し進めてまいりたいと思います。この法案が成立して消費者の保護が図られる、悪質な事業者が市場から排除されることによって、良質な企業が、より企業活動を自由にできるようになるということを、是非御理解をいただいて応援していただきたいと思います。
(問)経済団体は、施行日以前の契約については反発していますけれども、その辺については大臣としてはどのようにお考えですか。
(答)施行日以前の適用、遡及の問題ですね、ここは大変難しい問題だと私は思います。法案を作った段階で経済界に適切に配慮をしておると、対象範囲の限定など適切な配慮をしてあると思いますが、なお与党内の御議論を踏まえまして、それを尊重してまいりたいと思います。まだ部会は通っておりませんので、部会で通った形を尊重していきたいと、そういうことです。
(問)この間、タスクフォースの第1回を開かれて、特に第3子について経済的な阻害要因が大きいということで、大臣が幼児教育の無償化について、その幼児教育の無償化の対象年齢についての議論になると思うんですが、こういったところへの議論の結論、タスクフォースの結論をこういったところにも影響させていく、反映させていくお考えはあるのでしょうか。
(答)もちろんです。このタスクフォースの議論は総理まで上げますので、幅広く少子化問題全般の政府の政策に御提言をしていって、最終的に骨太の方針に盛り込み、骨太の方針に盛り込む前に実施できるものも実施していくと、そういう立てつけでございますけれども。例えば、多子家庭の経済的負担という話ですと第3子という話になっていまして、幼児教育の無償化は、その年齢にするのか、それとも第3子からにするのか、全く今は白紙でございますけれども、幼児教育の無償化のほうの議論の参考にもしたいと思っております。
(問)非常に身近な問題で恐縮なのですけれども、消費者庁は以前、ウイルスプロテクターという首からぶら下げる除菌剤の注意喚起をしましたけれども、これ注意喚起したものとは別の薬剤で軽くはないやけどの報告があって、消費者庁はそれを把握しているのにもかかわらず、いまだ具体的に注意喚起をしていない。一方で、業界団体というかメーカーが、新聞に全面広告で「安全です」というようなPRもしているような状況もあって、これは対応が遅いのかなと思うのですが、どうお考えですか。
 来週に何かやりたいという話をしていますが、それだと土日も挟んでまた被害が起きかねないという状況もあるので、何かお答えをと思いますが。
(答)それについては注意喚起する予定であるということです。
(問)なるべく、分かっていれば早目にやったほうがいいと思うので、御対応を。
(答)そのとおりですね。早目に対応するように指示をいたしたいと思います。
(問)ありがとうございます。

(以上)