古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年7月18日

(平成26年7月18日(金) 10:36~10:45  於:中央合同庁舎第8号館5階共用会議室B)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私からは、今日閣議の後に開催されました薬物乱用対策推進会議について報告を申し上げます。「脱法ドラッグ」のことです。
 乱用者が罪を犯し、重大な交通事故、死亡事故にもつながっています。極めて深刻な社会問題となっておりますので、去る7月8日に開催された薬物乱用対策推進会議で総理からも指示がございまして、今この新たな乱用薬物の広がりに的確かつ速やかな対応をしていく必要がございます。警察としては緊急対策に掲げられています施策を強力に推進することにしております。
 その対策の具体的内容は、会議が終わって資料が公表されていると思いますので、それを御覧になって下さい。
 それから、関係機関との連携が極めて大切です。集中的な取締まり、乱用者に対する取締まり、販売店舗等に対する取り締まり、突き上げ捜査も含めて対応していきたいと思っています。
 また、関係機関と連携し、一斉合同立入検査等々によりまして、販売店舗の実態把握、あるいは指導・警告を行っていきたいと思います。
 また、この危険性を広く国民に周知できるよう、今新たな名称を募集しておりますが、今日がその締め切り日でございます。もう7,000件近いメール等々が入っているという報告を受けておりますので、それを整理して、来週早々には正式に公表させていただきたいと思っております。
 厚労大臣ともしっかり連携して、この「脱法ドラッグ」対策を徹底していくことが極めて重要でございますので、今日の対策推進会議の中でもその議論をさせていただきました。連携強化をして確実な対策、現時点では「脱法ドラッグ」と申し上げますが、来週からは名称を変えさせていただくことになるわけですけれども、この対策が徹底されるよう警察をしっかり指示してまいりたいと思っております。
 これが1点。
 それから第2点目は、台風第8号の関係でございますが、一連の台風の災害対策会議を開催させていただきまして、また亀岡内閣府大臣政務官も長野、山形、そして沖縄にも政府調査団の団長として出張してもらい、その報告を受けました。特に、その中で特別警報の意味合いということで、住民とか避難勧告の運営を担当する県内市町村の間で若干の混乱もあったと聞いています。それは、特別警報の発表の基準やその意味合いが十分に周知を徹底されていなかったということでございまして、この辺も特別警報は命の危険が迫っていることを伝える最後の手段でございますので、特別警報が解除されたとしても、警報や注意報が発表されている場合は、引き続き警戒が必要である。市町村にはこういった特別警報の意味合いを十二分に理解していただいて、住民への周知、避難訓練等に努めて欲しいと考えておりまして、引き続き周知徹底するよう気象庁にもお願いさせていただいております。
 また、避難の在り方、立退き避難と、垂直避難と申し上げるときもありますが屋内の退避についてでございますけれども、避難勧告というのは避難する場合、避難所に立退き避難することにとどまらず、丈夫な自宅の2階とか堅牢な建物の中にとどまるなど、その屋内の安全な場所に退避することも行うよう適切に行動してもらう必要があると思います。
 これは、「屋内での退避等の安全確保措置」を、御承知のとおり、先般の災害対策基本法の改正の中にもしっかりと位置づけさせていただいております。今回のケースでも沖縄県では観光客がホテルからわざわざ避難所に立退き避難をされたという方もいらっしゃるとのことでございました。常識的にはホテルは堅牢な建物でありますので、そういった趣旨の徹底というのが必要なのかなと思っております。
 こういったことを一つ一つ常に検証しながら、そういったものを教訓にブラッシュアップしていくという取組は不断に行っていきたいと思っております。
 また、4月に改定されました「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」では、いろいろな災害時にどういった行動すればいいか、それから立退き避難の必要性の有無、立退き避難をする場合の場所を記した「災害・避難カード」の作成を提案させていただいております。
 この「災害・避難カード」の活用であるとか、訓練を通じた住民の理解促進についても周知徹底を図っていきたいと思っております。ぜひ報道の皆様方におかれましても、御協力をお願い申し上げたいと思います。
 もう一点は、明日神戸に出張いたします。この出張の目的は、理研(理化学研究所)の計算科学研究機構を訪問いたします。いわゆるスーパーコンピュータ「京」です。
 これは何故かといいますと、首都直下地震対策、あるいは南海トラフ地震対策のいわゆる地震動の計算を実施した場合のシミュレーションに、このスーパーコンピュータ「京」を活用させていただきました。特に首都直下地震の発表が3カ月ほど遅れましたけれども、これはこのスーパーコンピュータ「京」を使って、より精緻な検証をするということで遅れたわけでございます。私まだこのスーパーコンピュータ「京」を見に行っていませんので、どういった実態だったのかということも含めて視察させていただきます。詳細は後ほど通知させていただきたいと思っております。
 私からは、以上です。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の久木です。
 「脱法ドラッグ」の関係、来週早々に発表ということなんですけれども、どういう発表の仕方を想定されていますか。
(答)これは、今関係大臣が国家公安委員会委員長、厚労大臣、そして森内閣府特命担当大臣がおりますので、常識的には全部まとめ上げた上で発表します。閣議の後のしかるべき時になると思います。
(問)もう一点、ちょっと別件なんですけれども、特定秘密保護法の運用基準の素案というのが有識者会議に示されまして、大臣も国家公安委員会委員長として特定秘密を指定する行政機関の長のお一人になられるということなんですけれども、今の段階で基準についてチェック機関の権限等を含め十分なものかというあたりを含めて、どのような見解をお持ちでしょうか。
(答)今はそういう具体的な私の個別的な見解を申し上げる立場にはないと思っております。

(以上)