古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年12月6日

(平成25年12月6日(金) 9:01~9:10  於:内閣府本府1階118会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。
 私から、今日が最終日ということではございますけれども、この国会で成立した法律、特に4日には私の所管でございます国土強靱化基本法が成立いたしました。これによって、総理が本部長を務め、私が副本部長、そして全ての閣僚が本部員となる国土強靱化推進本部ができ上がります。国土強靱化の取組を本格的にスタートさせていくと、こういうことになります。最も、政府・与党一体で法律の中身を反映させた作業を政府としては先行的に取り組んできましたけれども、これで法律でもしっかりそれが裏付けられたということでございます。
 今後は、下旬には国土強靱化政策大綱を決定させていただきたいと思っております。そうなりますと、これはいわばバイブルのようなものでございますから、今後、来年に国土強靱化の基本計画、あるいは地域の強靱化の計画というものも作っていっていただきたいと、こういうような流れになろうかと思います。
 それから、今国会で成立いたしました首都直下地震関係でございますが、首都直下地震対策の検討ワーキンググループの最終報告が、これも今月の下旬をめどに発表させていただく予定になっております。被害想定、そして対策を講じた場合の、どういう対策を講じるかということと、対策を講じた場合にいかに被害が減少していくか、縮小していくかというような趣旨の中身で発表させていただこうと思っております。これは下旬をめどに考えております。もう既に18回にわたってワーキンググループの会議を開いておりまして、精力的な議論をいただいております。殊に、参加をされている各委員の皆様には、その御労苦に感謝を申し上げたいと思います。
 それから、昨日は警察関係では薬事法の改正が成立いたしました。これは、今年の春先にいわゆる脱法ドラッグについての包括指定ができるようになりましたが、まだ単純所持というところは罰則規定がございませんでした。今度の薬事法改正によって、この所持についても罰則規定が加わったと、こういうことでございます。これは、閣僚懇談会等々で厚生労働大臣とも大分前向きな議論をしながら、政治主導でこういう形で取り組ませていただいたということでございまして、これもスピーディーに対応していく安倍内閣の象徴の一つだと思っております。
 それから、もう一点、これは私が消防議員連盟の会長をしておりますので、昨日の夜10時前だったですかね、私もネットで成立するところを見ておりましたが、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法案、消防団を強化していこうという法案でございますが、これは私、議員連盟会長として数年前からこの法案の議論を進めてきたものでございまして、今回、成立を見たということは、今後の消防団活動にとっても極めてプラスになるだろうと。
 やはり地域の住民の皆さんの安心・安全を担う中核は消防団でございまして、消防団は恐らく世界一だと思います。6年ほど前に世界消防団会議というのが日本で開催を初めてされました。世界から十数か国が参加しましたが、全ての市町村に消防団がある。そして、定期的な訓練をしている。また、その士気が高い。これはやはり日本の数百年にわたる伝統というものにしっかり裏付けられていると思います。そういう意味で、この消防団員が今は減少傾向にありますので、しっかり消防団のサポートをしていくというこの法律ができたということは、極めて意義が大きいと考えております。
 私からは以上であります。

2.質疑応答

(問)共同通信の江藤です。
 昨日、特定秘密保護法案が参議院の委員会で強行という形で採決されました。これから本会議に上程される見通しなんですが、野党側は非常に強く抵抗しています。どういうふうに御覧になっていますか。
(答)これは私の直接の所管ではございませんので、この国会の動きをコメントする立場にはないと思います。国会対策委員会でどういう形で最終的なこの参議院の対応をするかは、見守りたいと思っておりますが。我々警察としては、私も何度か答弁に立っておりますが、秘密保全に関する法制を整備するということは極めて大切であると、こういう認識を持っております。もしこの法律が成立をするということになれば、その運用基準に基づいてしっかりこの制度を的確に運用しつつ、情報の保全に万全を期していくということが、また警察の責務だと考えておりまして、国家公安委員会としても警察に対してはしっかり督励をしていきたいと思っております。
(問)アパルトヘイト撤廃闘争を率いてノーベル平和賞を受賞した南アフリカのマンデラ元大統領が亡くなられました。非常に国際的にも大きなニュースであるわけですけれども、受け止めをお願いします。
(答)ちょっと体調を崩されているということは、前から報道を通じて承知いたしておりました。私が非常に印象に残っているのは、日本に来られたときに、衆議院の本会議場で演説をされましたですね。それで、その時に自分の生い立ちに言及しながら、人権、世界の平和の大切さというものを訴えておられた姿は、非常に印象に残っております。あれは何年ぐらい前だろう。かなり前だったような気がします。ちょっとそれは調べてください。心から御冥福をお祈りしたいと思います。
(問)北朝鮮の張成澤(チャン・ソンテク)国防副委員長が失脚したというような情報が明らかになっています。いろんな見方もありまして、軍の発言権が相対的に強まるんじゃないかとか、いろんな見方はあるんですけれども、拉致問題への影響とか核ミサイルへの影響、大臣はどういうふうに御覧になりますか。
(答)これは皆さんも情報収集されていると思いますけれども、私ども政府としてもしっかり情報収集をして、今、北朝鮮の状況がどうであるかということは冷静に分析をさせていただいております。引き続き北朝鮮国内の状況はしっかりと注視をして、情報収集をしてまいりたいと思います。
(問)そういう権力構造の変化という可能性というのはやっぱり。
(答)いろんな考え方がありますので、いろんな見方がありますよ。だから、その見方は全部、報告も受けています。また、私もそういった情報はあらゆるソースを通じて入手をしておりますが、私からそのことについてコメントするのは適当ではないと思いますので、差し控えさせていただきます。
(問)今度、100人の大討論会というのもありまして、議論が行われると。
(答)そうでしょうね。来週14日にありますので、そこでしっかり専門家の考え方が、恐らくいろいろな考え方に基づいて御披露されるんじゃないでしょうか。

(以上)