古屋内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年5月28日

(平成25年5月28日(火) 9:33~9:40   於:合同庁舎第2号館18階第4会議室)

1.発言要旨

 今日の閣議の前に、犯罪対策閣僚会議が開会をされました。私からは何点か指摘をさせていただきました。
 まず、サイバー犯罪・サイバー攻撃の脅威の深刻化、それから治安情勢等々の課題について説明を申し上げた上で、基本的な取組とか重点的な取組分野を政府全体で共有した上で、新たな「行動計画」を策定し、対策を強化・推進する必要があるということを申し上げました。これを受け、今年12月に策定に向けた、「犯罪に強い社会の実現のための新たな行動計画の策定の基本方針」等が決定をされました。今後、これに基づいて取組がされていくことになると思います。ちょっと具体的には、例えばサイバー犯罪に対する対応として、やはり事後追跡可能性を確保するため、通信履歴、ログ保存の在り方についての検討を進めるべきであると、こういうようなことを言及させていただきました。
 それから、児童ポルノについて、単純所持の禁止という国際的規制の流れに我が国も合わせるべきではないかと、こういう趣旨のお話をさせていただきました。
 それから、復興事業で暴力団が実際に入っているケースが見られますので、関係省庁が連携して、元請事業者に対する指導とか要請とか、事業者に対する検査・調査の強化、暴力団排除のための協議会の設置等々の施策を進めていくべきだと、こういうことで言及をさせていただきました。
 これが犯罪対策閣僚会議の状況でございます。
 それから、これは国土強靭化関連でございますが、今日、国土強靭化に関する関係省庁連絡会議、3回目でございますが、11時半から開会をさせていただきます。
 それと、去る24日に開会をいたしました、いわゆるナショナルレジリエンス懇談会、第6回目でございますが、ここで国土強靭化推進に向けた当面の対応について決定をさせていただきまして、政府として国土強靭化の戦略的な推進に取り組むということを決定させていただきました。タイムスケジュール的には、経済財政諮問会議へ取り入れていただくような、今、取組を精力的にさせていただいております。
 私からは以上であります。

2.質疑応答

(問)産経新聞です。
 産経新聞の報道で、朝鮮人民軍の元幹部が、1980年代に日本海で漁船を狙って乗組員を拉致していたと証言しています。その件に関して拉致対本部が事情聴取をされたということですけれども、まず、事実関係について。
(答)報道があったことは、私も朝、新聞を見ていますから、承知しています。産経新聞、いつも熱心に取材されているということもよく承知をいたしております。
 内容が、事柄の性質上、やはり具体的にはちょっとコメントをするということは控えさせていただきたいというふうに思います。ただ、やっぱりその信ぴょう性を含めて、今後慎重に検討していく必要があるのかなと、そういう認識でおります。
 それから、どうやって聴取したのかということですけれども、これもコメントは差し控えるというのが適当かと思います。
(問)聴取したということは。
(答)いやいや、もうそのことも含めてですね。
(問)あと、この件に関してなんですけれども、大きく構図が、これまでは国内で拉致されたとか、国外で留学生とか旅行者を狙った拉致というのが公になっていますけれども、政府認定前の事案というのもありますし、海上という部分もあって、拉致の構図というのは大きく変わる可能性もありますけれども、その辺について大臣の御見解は。
(答)だから、実際にこういった似た事案は、過去にもそういうことが指摘をされたことはありましたよね。だから、今回が初めてではないということであります。やはり、しっかり我々は具体的な証拠に基づいて検討、捜査を進めていくというのは大前提でありますから、それに尽きるというふうに思っています。
(問)もう1点だけ。この問題に関して、まだ証拠が固まっていないということとか、いろいろとお話はあると思うんですけれども、今後、この海上の拉致に関して、日朝の政府間協議があるかどうかはまだ別として、政府として北朝鮮に真相究明を求める事案の中に含まれると考えてよろしいですか。
(答)だから、我々は、北朝鮮が拉致をした人間全て取り戻すというのが方針ですから、政府認定の有無にかかわらずと、もう何度も私は申し上げていますよね。ですから、そういった人たち、要するに結果として北朝鮮によって拉致をされた人間、これは全部対象になっているんですよ。これに尽きると思います。
(問)共同通信です。
 今の話題で、最初、信ぴょう性も含めて、今後慎重に検討する必要があるのかなと思うというお話があったんだけど、それはちょっと信ぴょう性にまだちょっと疑いがあるという部分なんでしょうか。
(答)だから、具体的にどこが信ぴょう性に疑いがあるとか、そういうことは言えませんよ、こういう会見では。ただし、信ぴょう性にはちょっとクエスチョンマークはつくところがあるので、今後とも慎重に検討していく。もうこれに尽きます。

(以上)