山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年2月15日

(平成25年2月15日(金) 11:02~11:19  於:合同庁舎4号館742会議室)

1.発言要旨

 今日は閣議がありましたが、特に閣議については御報告することはありません。久々にこの4号館でできたので、科学技術予算について少し皆さんにお話ししたいと思います。
 今回の科学技術予算ですが、関係予算、補正予算、これはおそらくリーマンショックの後の補正以来2番目の規模、特に科学技術予算については2番目の規模ということになると思いますが、24年度の補正予算を足した24年度の総額ということになると、これは5兆1,521億円ということで、補正はそのうち1兆円入っていますが、これは5兆円超の規模になったということだと思います。
 この25年度の当初予算が前年と比べるとちょっと減っているのではないかという指摘もあると思います。しかし、これは補正予算の中でかなり前倒しした部分もありまして、正確にどのぐらいというのを切り分けるのは難しいのですが、主なプログラムだけ拾い出してもらって見てきました。これを足し合わせてみると、もちろん24年度と25年度を単純に比較することはできませんが、少なくともこれを足し合わせてみた感じでいうと25年度の当初予算が24年度に比べて減っているということはない。むしろ増えていると私は考えています。
 科学技術予算編成は、皆さん御存じかもしれませんが、総合科学技術会議がアクションプランというシステムを作って、これはここ何年間で進化させてきまして、今度の予算もアクションプランの最重要テーマとか、あるいは2番目のプライオリティのパッケージとか、こういうものがどのぐらい予算に反映されたのかということをチェックしてみました。かなり反映されてきているという気がしています。科学技術予算編成について言うと、年々事務局も努力して進化していると思います。
 府省連携についてもここに書いてあるとおり、iPS細胞の再生医療、創薬とか、希少元素の代替材料の創製とか、こういうものについては総合科学技術会議が各省をまとめて一つの流れに持っていくことについては貢献しているという感じがします。
 ただ、いろいろな課題もあって、以前の記者会見でもちょっとお話ししましたが、総合科学技術会議の機能をどうやって高めていったらいいのか。これは法律改正も含めて、今省内でブレーンストーミングをやっています。A案、B案、C案、D案、E案いろいろ並べて検討していますが、これについてはこれからいろいろ議論していきたいと思っています。
 皆さん御存じだと思いますが、総合科学技術会議と産業競争力会議が横串でつながって、あと規制改革会議ですか、これが横串でつながって、とにかく科学技術を成長戦略の中核として位置付けようという流れがありますので、私としては総合科学技術会議の機能強化を千載一遇のチャンスだと思っていますから、今までの実績も踏まえて、これをどうやって進化させていくかということについては引き続きしっかり議論していきたいと思います。
 関連するシステム改革も総動員して推進ということで科学技術予算、それから総合科学技術会議がこれからどういう存在になっていくか是非注目していただきたいと思いますし、これからもしっかり発信していきたいと思います。
 ちなみに来週、産業競争力会議があって、第1回目どうしても出たかったのですが、沖縄訪問とぶつかってしまったので出られなかったのですが、今度は出席させていただいて、できれば科学技術担当大臣としてしっかりこの競争力会議の中でプレゼンテーションもさせていただこうと思っています。
 それからもう1つ、沖縄のことをちょっと。まだはっきり決まっていないのですが、3月2、3日と沖縄に行きたいと考えています。まだ最終調整はついていませんが、石垣新空港の開港式があるので、これはやはり八重山圏を考えると非常に大きなイベントなのでできれば、今調整中ですが、3月2、3日と1泊2日で石垣に行きたいと思っています。そのとき、これも今調整中ですが、時間がうまく合えば仲井眞知事にもお目にかかりたい。7回目ということになりますが、お目にかかりたいと思っております。
 以上です。御質問があれば。

2.質疑応答

(問)竹島の日の関連ですが、政府主催の式典は見送られると思いますが、閣僚などが出席される可能性もあるかと思いますが、大臣は領土担当ということもありますけれども御自身が御出席されることは検討されているでしょうか。
(答)これにどうやって対応するかは今検討中です。私が出席するということはなかなかないかもしれません。これは今検討しています。
(問)大臣が出席されない場合、副大臣あるいは政務官に代わりに出席してもらうということも考えていらっしゃいますか。
(答)そこはまだ検討中です。まだ分かりません。
(問)出席する可能性も含めて検討されているということでしょうか。
(答)対応はこれから検討したいと思います。
(問)科学新聞の中村です。総合科学技術会議の機能強化ですが、一般に司令塔というと強く主導するイメージですが、今までのCSTP(総合科学技術会議)はどちらかというと弱く連携を持っていくという形でした。機能強化は強く主導する方向なのか、それもと各省と連携をより強化していくような、どちらの方向に進むのでしょうか。
(答)今のは1つのポイントだと思います。総合科学技術会議の有識者議員の方々との懇談、まだ総合科学技術会議は正式に開けない状況ですが、そういういろいろな懇談の中でも意見が出てきているのは、そもそも司令塔強化というのはどういう定義なのかというところもあって、今おっしゃった方向性というのはあると思いますが、そこも含めてよく検討していきたいと思います。司令塔機能の強化というのですから、やはり各府省を横断して国益のために方向性を決めていくということなのだと思いますが、連日結構本音の議論をぶつけ合っているので、その方法については大きく言うと2つあります。
 1つは例えば直接的に司令塔機能を強化するような権限の強化、それからあと予算みたいな話と、あるいは今おっしゃったような弱い強いではないと思いますが、むしろ政策決定プロセスに影響を与えていくような仕組み作りなのか、その仕組み作りにももしかしたら機能強化とか法案改正が入ってくるかもしれませんが、何が一番効果的なのかということを今議論しています。ただ、先ほど申し上げたとおり安倍内閣は強い経済を取り戻すということが主要命題であって、とにかく高い研究レベルというものをしっかり経済成長に結びつけていこうという大きな流れがありますから、これを追い風としてこのCSTPの機能強化を図っていきたい、担当大臣としてはそう思っています。
(問)科学技術予算についてですが、補正予算で研究装置とか設備とかに作るのはいいですが、基盤的な運営費のほうはむしろ減る方向にあって、せっかく入れてもそのメンテナンス料とかいろいろなものが出せないで、現場としては一部疲弊している部分もあります。そういうことについては。
(答)今おっしゃったことも含めて、いろいろ検討しなければいけない課題があるので、それについては今いろいろな議論をしています。いずれにせよ現段階で言うと先ほど申し上げたとおり科学技術予算については減っているということはない。ただ、どういう使われ方をしたのかということはアクションプランの効果というか、アクションプランが機能した一端だけは説明しましたけれども、そこにどういう課題があったかというのはこれから綿密に検討したいと思います。今おっしゃった現場のいろいろな声なども聞きながら、どうやっていったらいいのか。CSTPの機能強化と同時に科学技術予算の在り方みたいなこともしっかり検討していきたいと思います。
(問)沖縄タイムスの比屋根です。先月、政府が決めた世界自然遺産の国内暫定リストに奄美・琉球が入りました。それを受けて石垣市がこれから決まる具体的なエリアとして尖閣諸島を含めようと市長を中心に独自の海洋基本計画を策定しようと今動き始めています。この調査に当たって国や県とも連携したいと市長は前向きの一方で慎重な意見も上っているようです。大臣としてはこのアイデアというか動きに対してはどのようにお考えでしょうか。
(答)それは正式に政府のほうに上ってきているのかどうかは確かめさせていただきたいと思います。まだ正式に上ってきたという話は聞いていません。とりあえず石垣に行ったときに市長にもお目にかかりますから、多分いろいろなお話があると思うので、そういう中で出てくるかもしれませんが、担当大臣としてはしっかり関心を持っていきたいと思います。
(問)それは協力していきたいというふうに。
(答)まず実際に申請が出てきたのかを確認しなければいけないし、まだ私のところには届いていないし、中身もよく分からないところがありますから、今の段階でどうのこうのというのはなかなか言えないと思いますけれども、おそらく1泊2日で行ったときにお目にかかれると思うので、いろいろな話が出るかなと思っています。
(問)3月に石垣島に行かれる際、石垣島の本島以外にほかの離島にも行かれますか。
(答)そこは今日程、1泊2日になるのか、1日ではちょっと難しいと思うので、1泊2日なのでしょうけれども、どういう日程にするかは今調整しています。限られた時間なので、どこに行けばいいのかというのは今議論しています。2日か3日かも最終的に決まったわけではないので、調整中ですから、石垣島以外にどこに行くかというのは調整しています。
(問)共同通信の大澤です。石垣島を訪れる際に知事とお目にかかるということですが、改めて場所をとって会談するような形で時間をとられるのかということと。
(答)それも今検討中なので。会談というか、ちょっとお茶を飲むとかご飯を一緒に食べられるとか、形式は何でもいいと思います。でも知事も石垣島に来られると思います。せっかくの機会ですからお目にかかれる機会があれば1回でも多く会いたいし、意見交換もしたいし。向こうの予定がきちっとあって、こっちとうまく合えば、私が行けるかどうかというところですが、是非お目にかかってお話をしたいと思っています。
(問)具体的にこういうことについて知事とお話をしたいとか、そういうことはありますか。
(答))いろいろお話ししたいことがありますが、一般的にいろいろな話ができればと思うし。1回でも多く会うということは意味があるし、いろいろな現状についても意見交換できますから、今の知事のお考えなどもお聞きできると思うので。ですから、特にこのテーマでということはないのですが、できればお目にかかりたいと思っています。
 それでは、あと今回は資産公開の話があるらしいので。

3.資産公開に関する質疑応答

(問)共同通信の大澤です。今日夕方に公開される御自身の奥様も含めた資産についての御感想と、あと資産の公開制度について問題点とか改善点とか何か意見があれば教えてください。
(答)感想というか、閣僚としてこういう情報を出すというのは当然のことだと思います。ですから事実をそのまま、ありのまま出す。もうこれだけだと思います。
(問)制度について御意見は。
(答)制度がおかしいとは思っていないので、それはやはり閣僚としていろいろな議論でルールが決まってきてこういう情報公開をやるということですから、それに従ってしっかり事実をきちっと公開する、これに尽きると思います。
(問)朝日新聞の二階堂です。安倍内閣の閣僚の平均資産は1億円超となっておりまして、以前の野田内閣では4,000万円超ぐらいでしたが倍以上となっています。とりわけ父親が国会議員だった閣僚は9人いらっしゃいますが、山本大臣を含めた9人の資産がほかの閣僚と比べても多い傾向になっています。という傾向を受けて受け止めをいただければと思います。
(答)受け止めというか、事実なので、はい。やはり情報公開のルールに則って事実を出したいので、受け止めと言われてもコメントは難しいのですが。でもやっぱりこういう形で政治家になって、今閣僚になって、ですからちゃんとルールに従って、できるだけ透明に事実を公開していきたい。これだけです。今受け止めと言われても困るので。
(問)野田内閣に比べてかなり資産が多くなっている点についてはいかがでしょうか。
(答)それは個々の方々の問題なので、それについて私はコメントするのも変だと思うので。それは事実なのだと思います。

 よろしいでしょうか。沖縄日程は正式に固まったら、また報告します。




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(以上)