山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年1月29日

(平成25年1月29日(火) 11:05~11:16  於:合同庁舎4号館7階742会議室)

1.発言要旨

 まず、今日は官邸で復興推進会議がありまして、そこで発言をさせていただきました。それは何と申し上げたかというと、総合科学技術会議のほうでも復興・再生戦略協議会、正確に言うと今は協議会はできないので懇談会なんですけれども、これを通して復興・再生に科学技術の側面からしっかり貢献できるような議論をしていますということを申し上げました。安倍総理のほうからは、全ての大臣が復興・再生担当大臣であると、こういうお話もあるので、私の所掌する科学技術ではこういう形で復興・再生にしっかり協力をしていきたいと思いますと、そういうことを申し上げました。
 今日の復興推進会議ですごくよかったと思うのは、根本担当大臣のほうから、福島に復興・再生のための総局を設置するということが発表されまして、つまり、福島と東京の2本社体制になったと。これはものすごく実は私は大事なことだと思っていまして、こういう形で、安倍内閣が発足以来、連日新しいイニシアチブを打ち出していくということは非常に大事だということを感じました。
 さて、今日は久々にOIST(沖縄科学技術大学院大学)を取り上げたいと思います。この間ちょっとできなかったんですけれども、皆さんに是非、このOISTに注目をしていただきたいと思っていまして、OISTには本当に世界から優秀な科学者の方々が集まっているんですが、その一人の方にいろいろお話を聞いたところ、OISTは既にすごく有名だというふうにおっしゃったんですが、国際的には実はかなりOISTは有名になってきているんですけれども、まだまだ、特に国内で知られていないということで、一度OIST、もうちょっと本格的に行ってみようと思っていまして、そのときは是非皆さんにも来ていただいて、この大学を見ていただきたいんですね。
 すばらしい自然環境の中にあるんです。実はスタンフォードから来られているドーファン学長にお聞きしたところ、やはり自然科学者は、こうやって本当に目の前に自然があって海があって、こういうインスピレーションがないと、なかなか最高の研究はできないというふうにおっしゃっていたんですけれども、ここに行くと、本当に研究のインスピレーションがわいてくるという感じがわかります。
 これは新しい大学です。文科省にとって言うと、かなりユニークな存在として映っていると思うんですけれども、いわゆる今までの日本の大学のコンセプトをある意味で打ち破って作られた大学で、これはもう30カ国から研究者、18の国から学生が来ていまして、しかも、かなり多くのノーベル賞学者が参画をしていると。しかも研究科、専攻はただ1つで、これは学際的と言うんですが、学部の壁は全くないですね。こういう大学、ちょっと見たことがありません。しかもこの研究棟とかに行ってみると、みんながどこかで会わなきゃいけない仕組みになっているんですね。これも非常に私はいいなと思っているんですが、沖縄振興のことをここでも何度も申し上げていますけれども、科学技術が一つの切り口なんじゃないかと。この大学をやはり本当に世界最先端の学校に育てていくことによって、知的産業クラスターの形成、あるいは沖縄の未来を担う世代の育成みたいなことをしっかりできるんじゃないかと思っていまして、一度是非皆さん、私と一緒にOISTを見に行く。ちょっとOISTをしっかりもう一度視察に行く日程を立てたいと思いますから、そのときは是非一緒に来て、この大学を見ていただきたいと思っています。
 学生にも会いました。今、外国人が9割ぐらいでしょうか。もうちょっと日本の学生がいたらいいなと思うんですけれども、相当厳しい倍率の選考を通った方々で、4人の学生に会ったんです。物理学と生物学だったんですけれども、アイルランド、日本、中国からの学生で、会ってみたら、この2人が、あまりどうでもいいことなんですけれども、すごく顔が似ているので、あれっと思ったら双子でした。4人会わせるんだったら、なぜこの同じ2人が来るのかなと不思議なんですけれども、本当に全員、とても優秀で高い目標を持った、志を持った若者で、全部英語で授業が行われているんですけれども、ちょっといろいろ英語でやりとりしたんですけれども、学生のクオリティーもすばらしいと思いました。
 安倍総理も昨日の所信表明ではっきりおっしゃっていましたけれども、世界一を目指すと。ベスト・イン・ザ・ワールドを目指すということで、私はこのOISTに大変大きな可能性を感じましたので、もう一回言いますが、是非皆さんに一度見ていただいて、このOISTという施設がどうやって動いているのかということを、是非興味を持っていただきたいと思っております。
 ということで、皆さんの御質問を受ける前に一つ申し上げたいのは、27日は麻生財務大臣との大臣折衝がありました。沖縄振興の予算をめぐっての大臣折衝があって、残念ながら足を運べなかったんですが、種子島で打ち上げられたH2Aロケットのラウンチが成功したと。これはデュアルラウンチで、たしかもう一機上げたはずなんですが、御存じのとおり情報収集衛星、レーダー4号機ですかね。これが上がったことによって、レーダー衛星2機と光学衛星2機で4機で、大体1日1回きちんと写真を撮れる体制になったということで、これは非常にすばらしいニュースだったと思いますし、筑波で見てきましたけれども、H2Aロケット、Bかな。2Aの模型も見てきたんですけれども、H2AとH2B合わせて、もう19回連続で成功していますから、これはやはり宇宙基本計画の中にもありますが、日本の宇宙産業における競争力を高めるという意味では非常に大きな意味があったんじゃないかと。日本の科学技術のレベルの高さをしっかりまた証明できたというふうに思っております。
 今日はこの辺にして、何か御質問があればお受けをしたいと思います。どうぞ。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。OISTについてお聞きしたいんですが、OISTではかなり先端的な研究をやられていると思います。それと沖縄の産業振興を、先ほどは結びつけていくみたいなものがあると。具体的にどう、かなりギャップがあると思うんですよ。それをどうやって埋めていこうと。
(答)それは確かに少し先のことになるかもしれませんけれども、まずOISTが、さっき言ったベスト・イン・ザ・ワールド、最高の学校になるということによって、おそらくいろいろな情報とか人とか物が集まってくるんだと思うんですね。ですから、そんな簡単じゃないと思うんですけれども、そこにどんどん研究者が来る。あるいは産官学と言うんですけれども、その研究成果を期待して企業が来るみたいな、筑波みたいな研究拠点を一つ目指すという方向があるし、更には、やはりそこに産学連携の拠点になるみたいな、やはり未来像を描いていったらいいんじゃないかと思うんですね。
 やはり一番大事なことは、世界最高水準のブランドをしっかりと作るということじゃないかなと、そう思っています。そんな、明日、明後日できることじゃないんですけれども、今ある、例えば教授のレベルをしっかり維持をして、ちゃんと安定軌道に乗せて、それから世界最高水準を目指して体制を整えていけば、十分将来は科学技術の拠点になるんじゃないかということを感じさせるような、やはり大学でした、私が見た感じでは。
(問)日本テレビです。安倍総理が週末、沖縄を訪問されるというようなことなんですが、日程のほうはどういうふうになっているでしょうか。
(答)何かいろいろ報道にも出ているようなので、日程調整はいろいろやっていると思うんですが、これは夕方あたりに閣議があった後で、もう一回記者会見をやることになるので、そのときに改めて御報告します。
(問)大臣も同行されると。
(答)日程は調整中で、最後までちょっとわからないんだと思うんですけれども、私は必ず同行します。最初から沖縄に行くときは同行しろというふうに総理から言われていますから。
(問)訪米の前の、やはり対話姿勢を見せるというねらいもあるということだと思いますけれども、大臣としては、今回どういうねらいで訪問していくのか。
(答)今回は総理に同行するという形なので、予算等々のことについては先般も知事にも現状は御報告しましたけれども、やはり私の担当分野についての現状を御報告をするということをさせていただきたいと思いますし、沖縄担当大臣に任命されたときにも申し上げましたけれども、一回でも多く、やはり担当大臣として沖縄に足を運んで、まだまだいろいろお目にかからなきゃいけない人もいますし、まだまだ見て回りたい施設なんかもあるので、とにかく今度、総理と一緒ということですが、一回でも多く沖縄に足を運んで、沖縄の状況を正確に把握するということに努めたいと思っています。
(問)読売新聞の松浦です。空港の工期は、まだ発表はいただけませんでしょうか。
(答)これもまたいろいろ報道が出ているようなんですが、これも夕方になるか、夕方あたりになると思いますけれども、閣議がありますから、そこで予算が決まった後で御報告できると思います。
 よろしいでしょうか。今日もかなり慎重な言い回しに終始した私ですが、それでは、どのみち、おそらく夕方ぐらいになると思いますが、閣議がありますから、その後もう一度記者会見をして、今ちょっと答えられなかった部分についても答えられるところがあれば、そのときはしっかり御報告したいと思います。
 以上です。ありがとうございました。

(以上)