山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年1月8日

(平成25年1月8日(火) 11:09~11:23  於:合同庁舎4号館7階742会議室)

1.発言要旨

 時間遅れてすみません。第2回目の特命担当大臣としての定例記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 今日、閣議がありましたが、特に、私のほうから関連する発言はいたしませんでした。特に関連事項がなかったので、閣議のほうはいいと思うんですが、今日は日本経済再生本部の最初の会合がありまして、特命担当大臣として発言をいたしました。
 資源小国の日本ですから、やはり価値の創造というのが非常に大事だと。特に、科学技術イノベーション、これは日本経済再生にとって鍵だと、各省しっかりと連携を取れるような国家戦略としての位置づけをして、それをきちんと横串でできるように貢献していきたいということを私のほうから申し上げて、安倍総理のほうから科学技術イノベーションについては、これは本当に横断的な体制を作るためにしっかりやってほしいというお言葉をいただきました。
 特に、私の担当する総合科学技術会議とこれから日本再生本部、この連携をしっかり取ってくれということを安倍総理御自身のほうからそういう言葉をいただきましたので、これを踏まえてしっかり仕事をさせていただきたいと思っています。産業競争力会議も設置されたわけなので、これとの関係も総合科学技術会議との関係についても関係省庁とよく御相談をさせていただいて、とにかく司令塔、内閣府特命担当大臣としての横串の機能が果たせるように、一生懸命やっていきたいと思います。
 過去の会見でも申し上げたんですが、特命担当大臣の仕事は横串を刺す、中島みゆきさんの歌ではないんですけれども、縦の糸は各省庁、横の糸は私、みたいな感じです。とにかくいろいろな各省に当たる政策を整理して、司令塔としての機能を果たすということで、言うのは簡単なんですけれども、実際にやるのはなかなか難しい。皆さん御存じだと思いますけれども。できるところから一歩一歩、やっていきたいと思います。
 今日は、最初にできること。小さなことなんですけれども、ちょっとそれを御紹介したいと思います。一つ、私がやろうと思っていることを御紹介したいと思います。一応、IT担当大臣なので、またこれを使おうと思います。
 内閣府は先程申し上げたとおり、我が国、宇宙政策の司令塔機能を果たす。宇宙選定関係の部局でこれをやっているわけなんですけれども、これは今申し上げたとおりなかなか実際には簡単なことではありません。できることから一つ一つやっていきたいと思いますが、そこで今日のキーワードは名は体を表すといいますけれども、ここら辺からちゃんと始めないといけないと思っています。名は体を表す。
 これは宇宙の感じなんですけれども、宇宙の感じで作ってみたんですが、宇宙から見た地球ということなんですけれども、内閣府の宇宙戦略室が、実は今回「平成25年度宇宙開発利用に関する経費の見積りの方針」というものをここで作って、各省庁に提示しているんです。これは何のことか、普通の人が聞いても分からないと思うんです。私も分からないので、よくこの名前が覚えられなかったんですが、この名前をまず変えるところから始めたいんですね。
 これは「平成25年度宇宙開発利用に関する予算の見積りの方針」、誰も分かりません。これは実は宇宙開発利用に関する戦略的予算配分方針なんです。こういう言葉を使えば、ああなるほどと、宇宙戦略室のほうで予算の重点の方針というものを各省に提示して、是非この形できちんと予算を組んでくださいということを言っているんだなということが分かると思います。
 これ、名前を変えようと思ったんですが、なんと法律で決まっていまして、法律を変えたら財務省が大騒ぎになると思うので、この名前は法律に書いてあるので、仕方がないと。開発利用に関する経費の見積りの方針という、このこと自体は法的には変えられないんですが、これから内閣府では、これは正式な名称として「宇宙開発利用に関する戦略的予算配分方針」、あらゆる資料には、これは正式名称としてもいいんですけれども、これもくっつけてもらって、もう内部で話すときには、予算配分方針といってもらうと。できれば各省庁のほうにもこういう名前をまず、残念ながらこのタイトルは法律でなかなか変えられないので、このタイトルだけ変えるために法改正ということはできませんから、しかし各省にも是非予算配分方針だという感じで使われるような言葉になるように、ちょっと努力をしていこうと思って。小さなことなんですけれども、ここら辺から始めていきたいと思います。来週も再来週も会見があると思うので、再来週ぐらいからだんだん科学技術や政策の話もしていきたいと思いますけれども、今日の一口こぼれ話ではないんですけれども、もう一回言いますが、名は体を表す、ここから始めたいということで、ちょっとプレゼンをさせていただきました。
 あと沖縄はまだ正式決定ではありませんが、方向としては、これからしっかり許可をいただかなければいけないんですけれども、11、12日、1泊2日で沖縄振興担当大臣として初めて沖縄に足を運ばせていただこうと。まず、とにかく沖縄に行って、いろいろなところを見せていただいて、関係部局の方々ともお話をさせていただくというところから始めたいと思います。
 それから、北海道に行く日程も正式に決まったらまたお知らせしたいと思いますが、国会が始まる前に北海道、根室にも行かせていただこうと思っていまして、えとぴりかにはなかなか乗れないんでしょうね。えとぴりかに乗れないので、洋上から北方領土を視察することはできないかもしれませんけれども、少なくとも根室に行って、海の向こうに見える、きちんと島を確認していきたいと思いますし、現地の方々とも協議、懇談をさせていただこうと思っています。
 以上、最初のプレゼンで長過ぎたんですけれども、何か皆さんから御質問があればお受けしたいと思います。どうぞ。

2.質疑応答

(問)日経新聞の草塩といいます。2点ありまして、一つ目は原子力委員会の委員、5人の任期が自動的に延長されましたけれども、次の後任はどうされるのか。再任されるのか、それともまた3年間で新しい方を選ばれるのかということで、国会でその人事の法案を出されるのかどうかが一つです。
 二つ目は、同じような話なんですが、総合科学技術会議の議員の任期も切れまして、次の国会に人事案を提出されますか、というのが2点目です。
(答)原子力委員会については、時代の変遷によっていろいろ役割も変わってきて、前政権の時代にちょっといろいろなことがあって、これからどういう役割を果たしてもらうのかということをきちんと検討しなければいけないということで、それを関係各省とよく協議したいと思います。やはりきちんと見直しの方向というか、どういう役割を果たしてもらうのかをちゃんと決めないと、なかなか人事のほうまではいけないのかなというふうに思っていまして、この原子力委員会自体をどういう役割にするかということをまず関係省庁といろいろと議論する、検討するところから始めたいと思っています。
 総合科学技術会議のほうは、御存じのとおり大変深刻でございまして、1月5日か6日にもう任期が切れてしまって、4人の方の任期が切れていますから、このままだと本会議も開けないという状況なので、今、官邸ともよく相談しながら、これから人選をしていかなければいけない、検討しなければいけないと思っていますが、これも国会の日程による、国会が開かれないと同意人事ができないので、いつ同意人事をしていただけるかというのはいろいろあると思うんですが、できるだけ早く提案させていただきたいと思っています。ちょっと国会の日程等々もにらみながら考えていきたいと思います。
(問)TBSテレビの加古と申します。
 今日、午後に沖縄の仲井眞知事が訪問されると思うんですけれども、振興費3,000億円を初め予算関連で幾つか要望があると思うんですけれども、大臣としてどのように対応されるのかということと、先程沖縄に、11、12日で訪問されるとおっしゃっておりましたが、総理と一緒に行かれるということですか。
(答)まず最初の御質問ですけれども、仲井眞知事が今日来られるということなので、とにかく知事から御要望をしっかり受け止めて、検討させていただこうと思っています。3,000億の話、これはきちんと要求額が通るようにいろいろ関係各省とこれからしっかり調整をしていこうと思っています。
 それから、11、12日は、私自身で沖縄に足を運ぶということで、総理の日程はちょっと伺っていないんですけれども、11、12日は私一人でまずとりあえず沖縄に行くということでございます。将来、状況によってはまたもちろん何度も足を運ぶことになるかと思いますけれども、とりあえずまず私が沖縄に行くということです。
 ちなみに、今日は仲井眞知事を大臣室にお迎えするんですが、夕方の総理との会見にも同席をさせていただこうと思っていますので、いろいろそこでも総理に対するいろいろなお話もそこで伺おうと思っています。
(問)読売新聞の知野です。
 宇宙のことなんですけれども、来年度から宇宙基本計画を今作成中でパブコメも終わったと思うんですけれど、これは民主党政権でまとめられたものとして、政権が代わりまして、これについて見直し、その辺はどうお考えなんでしょうか。
(答)宇宙基本計画は、ちょっとこれは資料を見てちゃんと答えなければいけないと思うんですけれども、現行の計画とどういう点で異なっているかというと、まずもうちょっときちんとメリハリをつけるということが一つあると思います。資源配分にメリハリをつける。
 それから、具体的に言うと、これは何度も出てきていますけれども、宇宙利用を拡大するということと、いわゆる自律性を確保するということで、新しい基本計画の案の中に四つ書いてありますけれども、リモートセンシング、測位衛星、通信放送衛星、輸送システム、これを四つの社会インフラということで、基本的な方針としておいて必要十分な資源を確保して、その上で宇宙科学にも一定の規模の資源を充当して、宇宙探査、有人宇宙活動等にも資源を割り当てる。こういう方針にしています。
 こういう考え方を踏まえて、これもいろいろ出てきていますけれども、安全保障・防災、産業振興、宇宙科学等のフロンティア、この三つの課題に重点を置いて、宇宙開発利用を進めていく技術力、産業基盤を強めていくと、こういう方向性になっていると思います。
(問)民主党政権で決められたものと、そのまま踏襲していかれる。特に新しい政権になって、新しいものをつけ加えようと思っていらっしゃるわけではないんですか。
(答)メリハリをつけていくということについては、今度の宇宙計画が前回の宇宙計画とは違うということで、そこは踏襲なのかどうかあれですけれども、踏襲という言葉はよくないと思うんですが、今までいろいろ経緯も踏まえた上で、新しいものにしていくということだと思います。
(問)そうしますと直す手間とかそうかからないと思いますので、正式決定はいつ頃というふうにお考えでしょうか。
(答)これは、もうパブコメが終わっていますから、1月中ぐらいに決定をするということになると思います。やはりJAXAの計画との関係もありますから、1月中ぐらいには決めるということになると思います。
(問)今はもう上旬ですけれども、中旬、下旬どのあたりですか。
(答)そこはちょっとよく調整をしたいと思いますが、1月中に決定するという、戦略本部で決定をするということでございます。
(問)科学新聞の中村ですけれども、総合科学技術会議の議員が任期切れというとこで、国会同意人事がとれるまでの間、具体的にどのような体制でちゃんと次のことを考えていくのか、現状と課題を考えていくのか。
(答)そこは確かに問題で、今の状況だと本会議が開けないので、そこは非常にちょっとある程度対応していかなければいけないと思うんですけれども、本会議が開けなくても、例えば懇談みたいな形で、機能としてある程度維持していくということができると思うので、いろいろちょっとそこは知恵を使って考えたいと思います。おっしゃるような問題意識を持っていますので、だからこそとにかく国会が始まったらできるだけ早く、いろいろ調整も必要だと思うんですけれども、国会同意人事で新しい方を選びたいと思っています。人選については、先程申し上げたとおり官邸等とも相談しながら今検討を進めているということです。

(以上)