甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年4月9日

(平成25年4月9日(火) 8:49~8:58  於:院内閣議室前)

1.発言要旨

 私からはありません。

2.質疑応答

(問)TPPについてお伺いいたします。
 アメリカとの事前交渉ですが、7月の交渉入りというタイミングをにらむと、今週あたりの合意がタイムリミットという見方も出ているのですけれども、進捗状況はいかがでしょうか。
(答)かなり大詰めの段階に入っていることは間違いありません。できるだけ早期に妥結をしたいというふうに思っております。
(問)先週の段階でも大詰めの交渉ということだったのですけれども、今週あたり合意に至る可能性というのはいかがでしょうか。
(答)まだ何とも言えません、相手があることですから。かなりその間合いは詰まってきたというふうに思えます。まだ最終的に決着をしたということではありませんが、日米間の信頼関係で乗り越えて、その溝は埋められるのではないかというふうに期待をいたしております。
(問)為替についてお伺いします。
 日本時間の今朝もニューヨーク市場で一時99円台をつけているのですが、この円安の急速な加速に、国内外から懸念の声も出ているのですけれども、この動きについてはどう見ていらっしゃるのでしょうか。
(答)為替のレートは市場が決めることでありますから、これについてのコメントはしない方がいいと思います。とにかく、できるだけ円安による経済効果の発現が早く現れて、円安の負の部分を吸収するという動きになってもらいたいと思っております。
(問)TPPについて、できるだけ早期にというのは、もちろん早ければ早い方がいい、今週中にも合意を目指すということですよね。
(答)相手があることですから、アメリカも議会への通知という手続きがあります。議会が了承しないものを通知するということはないと思いますから、アメリカ側として、ある程度議会を説得できるという自信を持たないと、なかなかそこまでは行かないと思います。 いつという期間を特定することは、この段階ではまだできませんけれども、できるだけ早期にということが、今言えることだと思います。
(問)かなり間合いが詰まってきたということですけれども、大きな問題は大体決着してきたということでしょうか。
(答)ボールをやりとりしております。日本側としてのスタンス、アメリカ側としての主張、このお互い間合いを詰める作業をしてまいりました。日本側としても譲れぬ線は当然ありますから、ボールのやりとりをしているその間合いといいますか溝が、埋まりつつあるということを感じておりますけれども、最終的に落ち着いたということではまだありません。
(問)株価ですけれども、以前から大臣が目標とおっしゃっていた13,000円を終値でも越えましたけれども、まず御感想を。
(答)株価について、私が目標と言ったかどうか定かでありませんけれども、とにかく日本の経済の基礎体力が反映されるような数字になっていくということは好ましいことだと思います。為替は別として、株価は安い方がいいか、高い方がいいかといえば、高い方が経済に好影響を与えるわけであります。株価が経済実力に追いつく、そして経済実力が更に株価を引き上げるよう引き上がっていくということが大事だと思います。ここまでは、安倍総理のリーダーシップでかなり引っ張ってきた部分が多いと思います。
 そして、これから実体経済を引き上げていくために、成長戦略の具体的な発現ということがいつできるかと、ここが極めて重要になってくると思います。
(問)マーケットでは「甘利越え」などという言葉もありますけれども、何か御感想といいますか、それについては。
(答)「アベノミクス」とか「甘利越え」とか、閣僚の名を冠したフレーズがいろいろ場面をリードするということは、ある種、光栄なことかもしれません。
(問)最後におっしゃられた成長戦略の具体的発現というのを、もう少し敷衍していただけますでしょうか。
(答)今、成長戦略を具現化しているわけであります。その効果が実際に実体経済に現れてくる、この時期をできるだけ早くしたいということであります。
(問)この時期については、どれぐらいを見ていらっしゃいますか。今、成長戦略のメニューとして挙がっているものは、中期のものであるとか長期のものが中心になっていると思いますけれども、短期のものはどういうものがあるのか、その発現時期はどれぐらいを見ていらっしゃるのか、教えていただけますか。
(答)具体的な成長戦略は、それに伴う規制緩和であるとか、あるいはそれに伴う予算措置というものが付随していかなければならないわけであります。ただし、その状況を見越して企業が準備のための設備投資を始めるということは、そこの成長戦略を見越した発現の第一歩になっていくというふうに思っております。
 でありますから、緊急経済対策につながっていくようなタイミングで成長戦略の準備のための投資が始まることを期待しております。
(問)昨日発表された街角景気が過去最高に並びました。足元はかなりマインドは良くなってきているのですが、一方で先行きについては、円安による原料高への懸念を指摘する声も多く挙がっているのですが、そのあたりについてはどうお考えでいらっしゃいますか。
(答)為替によるプラス面、マイナス面がそれぞれあろうかと思います。円安により、輸出がまだ下げ止まりの様相で、反転まで行っていないのだと思います。そこが反転をして、為替のプラス面が海外に向けての牽引力になっていくということを期待しております。

(以上)