甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年3月19日

(平成25年3月19日(火) 9:03~9:10  於:内閣府本府5階522会見室)

1.発言要旨

 私からは特にありません。

2.質疑応答

(問)今日、日銀の白川総裁が退任されます。5年間を振り返って評価できた部分と、もっと努力してほしかった部分、両方聞かせていただけますでしょうか。
(答)白川総裁と接している中で感じていることは、大変な人格者でいらっしゃるということであります。それと、それがゆえに若干控え目な性格な方でいらっしゃるというふうに思っております。大胆にすべきところについて、若干控え目な性格、人格者でいらっしゃいますから、余り外に向けてのアピールはお好きではないのだろうと思っています。それがどういうふうに市場に反応したかというのは、これからいろいろと関係者に評価をしていただくことだと思っております。個人的には、私は尊敬できる人だと思っております。
(問)キプロスの影響で、昨日、株価が大きく値下がりしましたけれども、この背景ですとか、日本経済への影響をどういうふうに分析されているか。あと、預金に課税するという施策がとられたわけですけれども、率直な御感想を聞かせていただけますでしょうか。
(答)ギリシャ危機の時に、ギリシャの債権をキプロスの金融機関が多く所有をしていたということで、極めてバランスシートが崩れてしまった。キプロスは小さい国でありますから、それが、国家経済に極めて深刻な影響を及ぼすということで支援要請をしていた。ただし、預金残高に占める国外者のものの比率が40%ぐらい、主にロシアということであったと、そこがやはりこの騒動の発端だったというふうに思っております。ドイツ等から、「EU域外の預金者のために、なぜEUの金を使うんだ」という異論が出たそうでありますけれども、一理はあるのだろうと思っています。ただし、預金に突然課税を、しかも、かなりの幅でするということは、ある種禁じ手だと思います。ですから、EU、IMFからの要請がそうでありますけれども、極めて例外的な措置であるということをきちんと知らしめていただきたいと思います。このようなことがほかでも起こるということになりますと、これは相当な動揺を起こすわけでありますし、影響も大きいわけでありますから、極めて特殊な例ということで、騒動を一刻も早くおさめてもらいたいと思います。
(問)TPPに関連してお聞きします。昨日、予算委員会で、総理も甘利担当大臣も、政府の交渉団を設けるに当たっては、首席交渉官をはじめ、最強の布陣で臨むという話をされております。その交渉のトップになる首席交渉官という方には、どんな資質が求められているとお考えでしょうか。
(答)国内的に見ますと、これは経済産業省と農林水産省で思いが違う、ぶつかる場面が出てまいります。ですから、国内の思いがすれ違う部分をしっかりまとめて一つにしていくという力が一番必要であります。つまり、足元の乱れによって外へ向けての交渉力が落ちるということが一番よくないわけであります。役割分担をしっかり決めて、攻める役、守る役、あうんの呼吸で関係省庁がやっていけるように、それをまとめられるという統率力が一番必要だというふうに思います。
(問)任命は今週中にも決めるような予定で進めていますでしょうか。
(答)できるだけ迅速にチームを早く編成しないと、交渉入りを宣言した以上、いろいろと行動が始まるわけであります、水面下も含めて。できるだけ早いチーム編成をしたいと思います。
(問)今の質問に関連してお尋ねしたいと思います。対外的な交渉と併せて、国内の関連団体との交渉とか調整というのも重要になってくると思うのですが、この一つの組織の中で国内対策というのもやっていく感じでしょうか。新しい組織の規模感も教えていただきたいのですが。
(答)相当な規模になります。21分野ありますから、それぞれ担当する部署を、責任を持つ部署を決めていく。それを取りまとめる本部というような形になっていくわけでありますから、相当な規模になろうかというふうに思っております。安倍総理が、まさに政治決断をした対応でありますから、必ずいい成果に導くように、そういう部隊編成もしたいというふうに思っております。

(以上)