甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年2月28日

(平成25年2月28日(木) 8:16~8:25  於:院内閣議室前)

1.発言要旨

私から報告がございます。
 まず、2月26日に今年度補正予算が成立したことを受けまして、本日の閣議において総理から、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」の進捗管理について御指示がございました。
 関係閣僚において、(1)「一日も早い効果発現」、(2)「ガラス張りの執行」、(3)「閣僚がリード」、という三つの原則の下、責任を持って進捗管理を行い、私(甘利大臣)に全体の取りまとめをしてもらいたいという総理指示でございます。
 これを受けまして、私からは、関係閣僚に対して、緊急経済対策が早期かつ着実に成果を上げるよう、総理のおっしゃった3原則に則って、自ら進捗管理を指揮していただくなど、協力をお願いしたい旨、発言をいたしました。
 財務大臣からも、緊急経済対策に伴う補正予算を早期に執行することの重要性について発言がありました。
 また、総務大臣からは、地方公共団体においても、早期の事業執行に積極的に取り組んでいただくよう、要請する旨の発言がありました。
 もう1点であります。
 先月、閣議了解をしました「平成25年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」につきましては、予算等を踏まえまして、政府支出に係る計数の追加等を行いまして、本日これを閣議決定いたしました。
 平成25年度の日本経済は回復が進み、国内総生産の実質成長率は2.5%、名目成長率は2.7%程度になると見込まれます。
 一方で、先行きのリスクとしては、海外経済をめぐる不確実性、為替市場の動向、電力供給の制約等があることに留意する必要があります。
 今後は、この基本的態度に沿って、経済財政運営に万全を期してまいります。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今日、総理から補正予算の執行について指示があったということですが、今日から本予算の審議も始まりまして、あと日銀の同意人事も今日提出されますが、今日この指示があったことに対して、今どう受け止めというか、今後の意気込みなどをお願いします。
(答)総理は、今までにないようなダイナミックな手法で問題の解決に当たると。そして、解決の経過もしっかり見えるような対応をして、進捗状況が管理できるようにせよという御指示でございます。
 私といたしましても、例えば補正予算の実施体制について、レビューシートの簡易版みたいなものを作って、それを各省、各大臣に例えば契約の進捗目標というようなものを書き込んでいただいて、提出をしていただくと、それをフォローアップをしていきます。
 経済財政諮問会議等でも御意見をいただいて、その御意見をまた各省に返しながら、ガラス張りの進捗管理というものを、それぞれの大臣主導でできるようにしていきたいというふうに思っております。
 同意人事等、懸案事項が次々に国会提出をされてきます。一刻の停滞もならない日本経済、あるいは日本の全体の状況でありますから、与野党問わず、日本を再生させるために貢献していただくということで、是非協力をしていただきたいというふうに思っております。
(問)進捗管理を具体的には経済財政諮問会議で各大臣が報告するような形をとるのですか。
(答)そうではなくて、レビューシートの簡易版みたいなもの、例えばそれに対して各大臣がいついつぐらいまでに例えば契約率をどのぐらいを目標にするみたいなことを書くわけですね。提出いただいて、それを検証しながら、諮問会議でこの数値はもっとこのぐらいまで上がるんじゃないかとか、これはこういう進捗管理を加えたらいいんではないか、いろいろ御意見があるかと思います。推進のための効果的なアドバイスがあれば、それを各大臣にフィードバックをして取り組んでいただくということで、3原則、閣僚が責任を持って、ガラス張りで進捗をしっかり管理せよと、閣僚主導でやってくれということに沿うように、取り組んでいきたいと思っています。
(問)時期はいつから始めるのですか。
(答)経済財政諮問会議では、進捗管理について、3月の下旬に1回目を開きたいと思います。毎月やっていきたいと思っています。
(問)これは3月下旬までにレビューシートを各大臣から出してもらうという理解でいいですか。
(答)そうです。レビューシートはもっと早く出してもらった方がいい。
(問)今日の指示ないしは考えとして、補正予算の執行を大体いつまでにというのは。
(答)これはもちろん物理的な要件があるでしょうから、できるだけ今年度内に効果の一部が発現するように工夫をしてもらいたいと。主に発現するのは、来年度ということになろうと思いますが、少なくとも今年度からロケットスタートができるような取り組みをしてもらいたいと思います。
(問)結局、レビューシート提出は3月のどれぐらいを。
(答)できるだけ早い時ですね。3月の下旬に経済財政諮問会議を開きますから、そこではもう議論ができるような状態にしていきたいと思っています。
(問)その後執行が始まるという理解でいいですか。
(答)いや、レビューシートを出すまで執行を待つ必要はありませんから、できるものはどんどんやってもらいます。もう、補正は通っているわけでありますから、翌日から作業にはかかっていただいていると思います。
(問)今日、15年度のプライマリーバランスが目標を達成できないという報道がありましたけれども。
(答)いや、それはまだ精緻な数値は、これから経済財政諮問会議を皮切りに出ていくと思いますけれども、しっかり目標は掲げてやっていきます。
(問)目標を達成するためには、社会保障費を大幅削減しなければいけないかと思うのですけれども、それは必ずやるということでしょうか。
(答)これは社会保障制度改革国民会議の議を経て、具体化していくわけであります。社会保障制度改革国民会議には、その推進の基本方針に沿ってやっていただくと。そこでは重点化と効率化、しっかり補強していく部分と、それから効率化を図っていく部分と両方書いてあるわけであります。その趣旨を踏まえて、社会保障制度改革国民会議でしっかり取り組んでいただけると思っております。

(以上)