蓮舫内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成23年12月2日

(平成23年12月2日(金) 8:49~9:02  於:合同庁舎4号館6階605会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。すみません、まず私からは2点御報告です。
 今日の閣僚懇で先月23日に作業を終えることができました「提言型政策仕分け」を受けての行政刷新会議で了承された3点について私から報告を申し上げ、関係閣僚の御協力をいただきたいという要請をさせていただきました。
 3点。
 一つは、24年度予算編成過程において今回の仕分けの提言を踏まえた歳出見直しを進めること。
 二つ目が今後仕分けの提言を踏まえた制度の見直しを検討していく必要があるものについては、まずは所管府省において工程も含めて検討していただけること。
 三つ目は、行政刷新会議としてもこうした流れ、経過を適切にフォローアップをしていく。
 この3点、行政刷新会議で御了承いただいた事項ですので、私から改めて閣僚懇で発言をし、関係大臣に要請をいたしました。
 二つ目ですが、これは閣議において、私から「平成23年度障害者週間の実施について」の発言をしました。政府としては地方公共団体、あるいは民間団体と連携し、様々な啓発行事を行ってまいります。まずは今日13時から日本学術会議の講堂で開催します「障害者フォーラム」におきまして、私から「心の輪を広げる体験作文」及び「障害者週間のポスター」の最優秀作品表彰を行います。この作文ですけれども、御応募いただいたもの、幾つか私も実際に読ませていただきましたが、本当に力強い、そして子どもの書いた作品については本当に感受性の強い、とてもいい作品が多数応募されています。記事とは関係ないかもしれませんけれども、もしお時間があったら読んでいただければと思います。
 それと、今日は14時半から歌手の今井絵理子さん、お子さんが障害をお持ちなんですが、今井さんらをパネリストとしてお迎えする「障害者週間」記念シンポジウムでは、障害や障害がある人に関する国民の関心と理解を深め、障害のある人の社会参画の促進を図っていきたいと思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信の関と申します。
 仕分けのその後ということで1点お尋ねしたいんですが、昨日の1日の総務委員会で周波数オークションの関係で(総務)大臣の答弁があったかと思うんです。大臣は把握しておられますでしょうか。
(答)はい。
(問)どちらかというと、非常に先日の提言に対してやや否定的なトーンでの答弁だったかと思うんですが、まずこのタイミングで答弁が出たことについて、もし受け止めがあればお願いしたいんですけれども。
(答)まずは質問が出たから答弁をされたんだと思うんですね。質問をされる方にも今回5月の法改正がありましたので、その改正に携わった方たちは与党にも野党にもいろいろな思いがあるということは承知をしています。その上で総務省としての今の基本姿勢は、まずそのときの姿勢と変わっていないという認識をお示しになった答弁だったと思いますが、ただ、その上で今日総理からも提言型政策仕分けについては閣僚懇において、内閣としてしっかり受け止めておく、関係大臣も所管府省において具体的に改革の検討を進めていただきたいという発言がございましたので、この総理の発言は私は重いと思っております。ですから、まずは総務省においてその上で何をしていただけるのかということは当然検討していただけるし、取り組んでもらえるものと思っています。
(問)やや総務省の関係については地方税財政に関しても提言が出た翌日でしたかね、大臣の受け止めとして、なかなか現実難しいというような発言もありまして、ややもすると、提言に対する受け止めが、認識が余り重く受け止めていないんではないかというふうに受け取られてしまいがちなのかなというふうに思ったんですが、そこは大臣としてあまり危惧はされていないのでしょうか。
(答)それはないと思います。内閣として、特に総理が強い意思を持って行政刷新会議で進めてきたものに対して、閣内の皆様方がそれに対して否定的な捉え方をしているということはあり得ないと思います。ただ、今までの事業仕分けのときもそうですけれども、やはり税金を使って行う事業を企画、立案をしている省庁にとっての思いもおありでしょう。ですから、そこはこれからフォローアップという形で、今までもいろいろ対立していると見られた向きもありましたけれども、結果としてそれを乗り越えてきていますので、今回の提言型政策仕分けにおいても、これから各府省で検討していただけるものを私たちとしてどう受け止めるか。そして、それを実際見ていただいた国民がおりますので、フォローアップをしていって、適時適切に公開、「今こういう状態になっている」というのはお伝えしていきたいと思います。
(問)最後にもう一点。今の件とは直接は関係ないんですが、仮に提言を踏まえて提言どおりに実施できないという形の結果が何らか出た場合に、結果がこうでしたということだけでなしに、理由としてこういうことでしたと。それは単に役所的な形式的な理由ではなくて、実際にはこうなんですという理由も含めて、そこはきちんと開示されるというふうに考えていいんですか。
(答)これまでもそうですし、これからもそうですけれども、まずはなぜ仕分けの評価結果の、そのとおりというのかどうか分かりませんけれども、できない理由は、所管府省をお持ちの担当大臣がしっかり説明すべきだと思っています。その上でその説明を私のほうでも行政刷新会議には報告しなければいけませんから、私もそこは納得しなければいけない。その理由については、私からも発言をしていきたいと思います。
(問)朝日新聞の三輪です。
 今の点に関連して、そうすると電波オークションに関しては、川端大臣が昨日の段階でまだやらないと言ったことについては、その理由は蓮舫大臣としては今納得はされているんでしょうか。
(答)納得も何も、それは委員会での質問に川端大臣がお答えになったことで、総務省の基本姿勢ということでは、それは理解はしています。
(問)ただ、提言内容がそのまま反映される必要は確かにないと思いますし、前々から大臣としても、提言は一つの材料であって、今後の議論の何かに資するものであればいいということだったと思うんですけれども、ただ、今回のでいくと、あまりにも、なぜ、どのように、では今回の提言を議論して、ああいうふうに川端大臣が答弁したのか、よく国民としては分からない。どこでどう議論されたのかが分からないんですが、そういう意味で蓮舫大臣としても納得しているんですかというふうに聞いたんです。
(答)まずはその質問は総務大臣にしていただきたいと思います。私としては、今日の閣僚懇でも関係大臣への御協力をお願いをしていますので、まずはボールといいますか、各省に今ありますので。
(問)そうですね。でも、つまり、今回のことはいいんですけれども、これから他の提言内容についても今おっしゃったように、それぞれの場でいろいろ議論をし、提言を反映するのかしないのか、どういう議論をしてこうなったのかということを納得できる説明をしてもらいたいというふうには思っているわけですよね。
(答)そこは同じです。
(問)そこは勿論そうで、その前提の上で、では今の電波オークションに関しては、まださすがに行政刷新としては納得のできないものと受け止めていいんでしょうかね。
(答)スタート時点ですので、そこで今納得していますかと言われても、今日の閣僚懇で、改めて行政刷新会議が開かれて、そこでまとめた内容の報告をして、総理からも協力をするようにという発言がありましたので、正にスタート地点、ここからだと思います。
(問)しつこいようですけれども、この点を、そもそも仕分けの中で取り上げるときに、仕分けをやる前から大臣としては電波オークションを結構議論したいとおっしゃっていたので、こういうふうな結論になることはある程度想定もし得たと思うんですね。3.9世代からの前倒しというのは。それに関して、何でこれを取り上げたのかというところをもう一度お聞きしたいんですね。
(答)結論はまだ出ていない。
(問)提言型政策仕分けの結論ですか。
(答)今おっしゃった結論というのは、何の結論ですか。
(問)仕分けでこの電波オークションを取り上げれば、仕分けの中の一つの提言としては恐らく前倒しという提言が出る可能性も想定し得たんではないかと。前倒しの結論が出るということは想定し得たのにもかかわらず、これを取り上げた、その理由をもう一度お聞きしたいんですけれども。
(答)基本的には想定し得るから取り上げないという考えは私は採っていません。行政刷新会議においては、どうしても外部性、公開性の場所で議論をしていきますから、どういう評価結果になるかというのは分からないところでやります。その上でいろいろな議論をするというのは私は必要だと思っています。その途中経過も私は非常に重要視をしています。その部分で、今回の周波数オークション、電波というのは国有財産の中でも貴重な有限な資産だと思っています。それをどういうふうに利活用していけるか、トラフィックの急増は勿論あるんですけれども、あるいは歳入という部分もあるし、あるいはこれまでの比較審査方式の極めて透明性に欠けると見られるような手法もあった。だから、随分幅広い意味での議論は行われて、論点は幾つも出たと思います。ですから、この材料について、その全てをまずは総務省の中で御議論をいただける。今日、正にそれを閣僚懇の中で周波数オークションに限ったものではなくて、全体の議論、10のテーマについての御協力をお願いしましたので、ここから途中がどういうふうになるかというのは担当大臣と私の中ではしっかり連携はとっていきたいと思っています。
(問)朝霞の公務員宿舎の建設計画、最終的に昨日財務省から発表がありまして、先日来出ていた話がまた最終的には転じる形になりましたけれども、最終的にはだからそもそもの事業仕分けの結果に沿うような形に戻ってきた形になると思うんですが、大臣、財務省が先日合理化した計画であるということについては了としたというお話でありましたが、最終的にこういう結果が出たことについて、改めて受け止めをお願いします。
(答)国民から見たら遅いんじゃないかという御批判はいずれにしても出ると思います。前回の15%削減というのは、私は仕分けの評価結果に沿って、やはり身を切るという部分で、あるいは復興財源を生み出すという部分で努力はしたと思いますが、やはり震災があって、国民の中の感情がいろいろな意味でもっと頑張れという声があったのを受け止め切れていなかったというのは、これは政府として、また行政刷新としても私は反省しなければいけないところはあると思います。その上で財務省の中で真摯に検討して、国民に御理解をいただきたいとまとめた内容であると思いますので、内閣として一体となってそれは守っていきたいと思います。

(以上)